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戦極結承 ◇◇ ~バッドエンドへ向かう少女の物語~  作者: 空斬しゅう


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30話 快適な馬車ライフ?

「ふぅ……」


ああ、怒りに我を忘れて**「氷魔法ロスト・マジック」**を使っちゃたよ。

どうやって誤魔化そう、と考えていると声をかけられてしまった。



「助けていただいて、ありがとうございました」


「私はグラネットと申します。この護衛隊の隊長をしています」


「あなたは王都の宮廷魔術師様でしょうか?」



また宮廷魔術師って言われたよ。

この世界の魔法使いは宮廷にしかいないの?



「いえ違います。旅をしているただの冒険者のユイです」


「そうでしたか、しかし凄まじく洗練された魔法でした……」


「いえ、そんな事は」



あああ、早くこの場を離れたい。目立ちたくない。



「では、私は先を急ぎますので、これで失礼します」



私は踵をかえして、その場を離れよう(逃げよう)としたら、身なりのいいおじさんが走ってきた。



「待ってください! まだお礼をしていません!」


「失礼しました。私はこの馬車の所有者で商人のロス・キューデです」


「本当にありがとうございました!」



突然、追いかけてきて呼び止めないで欲しい。ビクッてしちゃったじゃない。

それにあまり近づかないで欲しい。



「お礼はいらないです」


「しかし、そういうわけには……」



今度は商人の後ろから、先ほど馬車から引きずり出されてた女の子が、こっちに走って来た。



「お姉さん、助けてくれてありがとう!」


ペコリとお辞儀をしてお礼を言ってきた。

可愛い女の子だね、10歳ぐらいかな?



「うん、無事でよかったね」


「お姉さん、もうどっか行っちゃうの?」


「まだ旅の途中だからね、次の町まで行くつもりだから」


「え、じゃあ**『クシオスの街』**まで行くの?」



え? どこよ? それ。



「ごめんなさい、この辺りの土地勘がなくて街の名前はわからないの」


「そうでしたか、ここから西に行くと王都があって、東に行くとクシオスの街ですよ」


え? 王都が西?

私、森をさまよっている間に王都を通り過ぎてたって事?



「西に王都があるの? その更に西の街は何かわかる?」

「えっと、**『オウディスの街』**です」



うわ~! オウディスも通り越してるよ!

私、どんだけ歩いたの!?



「そっか~、ありがとう」


「じゃあクシオスの街にでも行ってみようかな(流れで)」


「やった~~!!」



何で喜ぶの?



「じゃあ一緒に行きましょう?」


「ねえ、お父さん、いいでしょう?」



えええ、ちょっと待って。私、男の人と一緒に寝泊まりするのは嫌なんですけど?



「じゃあ、私専用の馬車でいいよね?」


「あ、ごめんなさい。まだ名乗っていなかったですね」


「私はブルーナ・キューデ。15歳です!」



……15歳!? 嘘でしょ?



「えっと、ご一緒してもいいのですか?」


「ええ、もちろんです。ただブルーナ一人用の馬車なので少し狭いかもしれませんが」


「いえ、でも本当に私が一緒でもいいの?」


「もちろんです!」


「じゃあ行きましょう!」



ブルーナは嬉しそうに私の手を引っ張って自分の馬車に向かっていった。

まあ、いいか。街まで送ってもらえるなら楽だしね。



うん、まあ予想通り、馬車の移動は快適だった。

二人で座る分には余裕があったし、お喋りをしていても勝手に進んで行くのだから。

ただ一つ難点を上げるとしたら……寝床は狭かった。

まあ馬車だし一人専用のだから仕方ないのだけどね。


横幅が60cmほどのスペースだから、結構ピッタリくっついて寝る事になった。

けど一番の問題はブルーナの寝相が悪かったこと。

寝言は言うし、動きまくるし、それにね、うん、まあ……色々当たって大変だった。



翌朝からも、ブルーナとお喋りしながら馬車に乗っているのだけど、食事やトイレ、休憩の時にも私の手を取ってついて来るんだよ。

これでブルーナにしっぽがあったら、激しく左右に振っているんだろうね。


それに馬車に座るときも、日に日に私にくっついて座るようになってきた。



「ブルーナ、くっつき過ぎだよ~、もう少し離れて座って?」


「ええええ? 何でですか? 私が嫌いですか?」


何か本気で泣きそうな目をして私に訴えてきた。


「いや、そうじゃなくてね?」


「じゃあ、いいよね?」



ブルーナは、英雄を見るようなキラキラした目で私を見るから困るよ。



「はあ……」 私は諦める事にした。


本気で嫌ってるわけではないからね。



道のりは順調で、明日にはクシオスの街に着くところまで来た。

でもブルーナにだけ私の【秘密】などを話しているうちに、私に対する依存度がヤバイほど高くなっていた。

食事等で馬車を降りて少し歩くだけでも、私と手をつないで歩かないと泣きそうになる。

しかも、恋人繋ぎだよ? 周りからは「仲のいい姉妹」に見えると好評だったけど、私はちょっと恥ずかしいよ?


丁度、その話をしている人がいてブルーナが嬉しそうにしていた。



「私達、仲のいい姉妹に見えるんだって!」


「それじゃあ私がお姉さんだね」


「はい! 今度から**『お姉様』**って呼びます!」


「やめて! それだけはやめて、本当に!」 (百合の花が咲き乱れちゃう!)



「えええ~、でも私の方が年下なんだし違和感ないよ~?」



ん? え? 二人で首をかしげて見つめあってしまった。



「あ! そういえば言ってなかったけど、私も15歳だよ?」


「ええええ!?」



ブルーナは私の身長(169cm)と胸(巨乳)を凝視して「嘘だ~」って言いだした。

確かに私の身長は高い方だと思うし、ブルーナは150cmぐらいだから同い年には見えないかもね。


「私は本当に15歳だよ?」


私はギルドカードも見せてあげた。


信じられないものでも見る目で私をみて、また「お姉様」って言いかけたから全力で阻止した。

読んでいただきありがとうございます。

基本は一週間ごとに更新するつもりです。

ただ状況によってはきりのいい所まで連発で投げるかもです。


また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。


最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。

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