24話 ミリルナの隣町、マルルナ(悲
本当にひたすら真っすぐ進むと隣町なんだね。
やっぱりミリルナの人達にとって隣町ってマルルナなんだね。
ナルイラの人達にとって隣町はミリルナなのに。
私の故郷……**「獣道の先にある何か」**扱いなのが、やっぱり悲しい。
「うわ、思ったよりも大きな街ですね」
「そうよ。さらに東に行けば巨大都市オウディスがあるんだし、ここは貿易の中継地点になってるからね」
私達は馬から降り、徒歩でマルルナの町に入った。
「ミナさんはこの町に来た事あるんでしたね?」
「うん、でも小さい時の事だからあまり覚えてないわ」
「店の場所はわからないです?」
「場所はおじいちゃんから聞いてるからわかるよ」
「そうですか。ではさっそく向かいましょうか」
「そうね。行きましょう!」
そして、事件が起きたのだった。
目的の錬金術のお店に到着して、ミナさんは目を輝かせながら扉を開けて入っていった。
私は商品を見るのが目的だったけど、噂の錬金術士の事も気になったからミナさんの後ろについて行った。
ミナさんは商品にはわき目もふらずにカウンターに向かった。
カウンターには若い女の店員さんがいたけど、若っ! え? 25歳って言ってたよね?
私と変わらないか、私より年下に見えるんですけど?
もしかして**「若返りの媚薬」**でも作れるのかな?
だとしたら買いたい。
でもミナさんは店員の見た目には気にしていなかった。
一直線だ。
「こんにちわ、私はミナと言います。私も錬金術士をしています。ウルナさんで御間違いないでしょうか!」
「違います」
「「え!?」」
予想外の返答に、ミナさんも私も固まってしまった。
あれ? 店を間違えた?
「え? ここはウルナさんのお店ではありませんでした?」
「はい、それは間違いないです。ですが師匠は今、仕事でオウディスへ出張に行ってます」
「師匠??」
「オウディス・・」
「はい。私も錬金術士です。そしてウルナ様の弟子でティカと申します」
おおう、まさかの事態だよ。不在!
「えっと、いつ頃お帰りになられるのでしょうか?」
「昨日、出発したところなので1ヶ月程だと思います。その間、この店は私が任されました」
「うう、そんな・・・・」
過度な期待をしていたミナさんは、膝から崩れ落ちた。orz
しばらくして何とか立ち上がったミナさんに、ティカさんが声をかけた。
「師匠のファンの方でしょうか?」
「ええ、まあファンと言えばファンかな?」
「ありがとうございます。残念ながら師匠はおりませんが、師匠の作品が店にいっぱいありますので、どうぞゆっくり眺めていってください」
「ありがとう、そうするわね……」
その後、ミナさんが気になった品をティカさんが細かく説明しながら店内を見てまわっていた。
元々、ティカさんもウルナさんのファンだったみたいで、二人で話が盛り上がっていた。
何か、二人で椅子に座りながら話し出したよ。
あれは長くなりそうだ。
私も一通り商品を見てまわったけど、正直心惹かれるものは無かった。言わないけどね。
ちなみに、後で聞いた話だとティカさんは16歳だった。
まあ、ほぼ見た目通りで安心したよ。
ミナさんは17歳だから年も近いし、話が合うのかな?
私はミナさんに断りをいれて、町の観光へ行く事にした。
マルルナの町は確かに人も物も多くて活気に溢れているけど、私の目的の図書館は残念ながら無かった。
冒険者ギルドは直ぐに見つかったけど入らなかった。
だって今日は目立たない様に紺色を基調としたロングスカートとブラウスを着ているけど、やっぱりあの場所では特に目立つから止めておいたの。
しばらく雑貨屋や服屋を見てまわり、飲み食いしてると夕方になったのでミナさんを迎えにいった。
店に入ると何やら二人で真剣に話をしていた。
まあでも直ぐに私に気づいてくれた。
「あら、もうこんな時間?」
「はい、宿は取ってあるので、そろそろ行きませんか?」
「そうね、ごめんなさい」 「長々と引き留めてゴメンね」
「ううん、いっぱいためになる話が聞けて嬉しかったよ」
「そう言ってもらえると嬉しいよ。でも明日には帰るんですよね?」
「ええ、あんまり長居はできないから」
「そっか、また町に来た時はお店によってね? 師匠にもミナの事を話しておくから」
「うん、絶対またくるよ」
なんかもうお友達って感じだね、二人共。
読んでいただきありがとうございます。
基本は一週間ごとに更新するつもりです。
ただ状況によってはきりのいい所まで連発で投げるかもです。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
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