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戦極結承 ◇◇ ~バッドエンドへ向かう少女の物語~  作者: 空斬しゅう


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23話 方向音痴疑惑?と、女子旅の夜

今日はミナさんとマルルナの町に向かう日だ。


町の門近くで待ち合わせだったので、私は予定より早く宿を出て指定された場所に向かった。


待ち合わせ場所に着くと、既にミナさんが待っていた。



「ごめんなさい、お待たせしました!」


「大丈夫よ~、久しぶりの旅だからウキウキして待ちきれなかっただけだから!」


ミナさんは本当に嬉しいのか満面の笑みだった。



「そうだ、ユイちゃんは馬に乗れる?」


「いえ、乗った事ないです。自転車なら乗れますけど(小声)」


「そっか。それじゃあ、一緒に乗ろうか」


「あれ? 馬で行くのですか? 乗り合い馬車って言ってませんでした?」


「その予定だったんだけど、予定していた馬車の御者が体調を崩して出せないそうなの」


「あらま、そうだったんですね」


「だから馬で行こうと思うのだけど、いいかな?」


「はい。えっと私は後ろに乗ればいいのですか?」


「うん、しっかり捕まっててね」 「わかりました」



そして私達は馬に乗ってマルルナの町へ向かった。 パカパカと心地よい揺れ。 でも、町を出て直ぐに「アレ?」って思った。



「……隣町なんですよね?」


「うん? そうだよ」



隣り町って言うから、私はてっきり**「西」へ向かうと思っていたんだけど、ミナさんが向かったのは「東」**だった。



「マルルナの町は、ミリルナから見て『東側』なんですか?」


「そうだよ~」



あれ? 隣町って、私の住んでるナルイラだよね? 何で?



「この道を真っすぐって言ってましたよね?」


「うん。だから迷う事はないよ」



あれ~~~~~? 何で??



「えっと……このまま行くとナルイラの町じゃないんですか?」


「ナルイラ?」 ミナさんは、首を傾げて少し考える素振りをしたけど直ぐに答えてくれた。



「ああ、ナルイラね。確かに途中に分岐っぽい所があって、そっちに行くとナルイラの町があったと思う。あそこは確かに分岐っぽく見えるけど、このまま主要街道を進むよ」


「分岐に見えなくも無いけど……あんな獣道けものみちに向かう人なんていないよ」



けものみち・・・・・・。



うん、わかってるよ。 ナルイラがド田舎だって事ぐらい。

地図にも載ってないような村だって事ぐらい。

でも……何かとても悲しい気持ちになっちゃた。私の故郷、獣道の先かあ。


でもそんな悲しい気持ちは一瞬で吹っ飛んだよ。

いや~、ちょっと年甲斐も無くはしゃぎ過ぎちゃった。

初めて馬に乗ったけど、速いし楽しいし、風が気持ちいい!

あっと言う間に時間が過ぎちゃったよ。


丁度、日も暮れて来たし野営に良さそうな場所もあったので、私は寝床の準備をし、ミナさんは夕食の準備をしてくれた。

その後、食事もとり終わったので焚き火を囲んで雑談タイム。



「それじゃあ、キーゴさんの妹の病気を治す薬を作る為に、錬金スキルのレベル3を目指しているんですか?」


「うん。とても難しい事はわかっているんだけどね」


「マルルナの錬金術士はレベル3なんですよね?」


「ええ、まだ若いし女性なのにレベル3って尊敬しちゃうよね」


「ああ、はい、そうですね・・。ちなみにその人に薬を作ってもらうわけにはいかないんですか?」


「それは無理よ。レベル3の薬なんて貴族くらいしか買えない値段よ?」


「素材が高いんですか?」 「


もちろんそれもあるけど、**『錬金スキルレベル3の技術料』**はとても高額なの」


「・・・技術料」


「当たり前じゃない。職人はそれで生活しているんだから」



そっか、そうだよね。 素材があればポンと作れる私がおかしいだけで、普通は技術にお金を払うんだもんね。



「じゃあ、ミナさんはその人に会ってどうするんですか?」


「話を聞きたいの。一番はどれ程の努力をすればレベルが上がるのか聞きたいけど、企業秘密だろうしそれは教えてくれないと思うから……錬金術に対する思いとか考えを聞きたいの」



はあ~、ミナさんって勉強家だね。 うん、何の苦労も無くレベルが上がってしまった私の事は秘密にしておこう。

何かミナさんのやる気をバキバキに折ってしまいそうだし、それが良いよね。


そうこうしてると、良い時間になってきたので寝る事にした。



「それが言ってた結界装置?」


「うん、これさえあれば絶対大丈夫だから見張りはいらないです」


「わかったわ、ありがとう」



うん、絶対大丈夫なハズ! (あの町中のパニックを思い出せば効果は保証済みだ!) だから二人仲良くテントで横になった。



「はあ~……あの金魚のフン(キーゴ)がいないと、久々に解放された気分だわ~」


「そんなに毎日一緒にいるんですか?」


「まあ、幼馴染だからね」


「やっぱり好きな人でもずっと一緒にいられると疲れるのですか?」



私の言葉にミナさんは顔をキョトンとした。



「あ、キーゴ? ん~、好き? ん~、嫌いなわけじゃ無いけど……」



あれ? 何か予想外の反応だ。



「私、こう見えても結構モテるんだよ?」


「そうでしょうね。ミナさん美人だし、スタイルも良いし」


「今は付き合ってる人はいないけど、チョッと前までは何人かと付き合っていたの。あ、もちろん時期は被って無いから二股とかそんなんじゃないからね?」


「で、その内の一人とは本気で結婚も考えていたんだけど、ケンカして別れたのよ。その時に寂しさを紛らわす為に近くにいたキーゴと関係を持っちゃったんだけど……あいつはそれで勘違いしたのか、さらにべっとり私にくっついて来るようになったのよ」


「えっと、その後に誰かとお付き合いとかは?」


「もちろんあるわ。私はモテるから彼氏がいない期間の方が短いのが自慢なの!」



うわ、ミナさん女子力高っ! 肉食系だ! でも私はそろそろ会話についていけない……



「その事をキーゴさんは・・」


「もちろん言ってるわよ? 『付き合ってる彼がいるから付いて来るな』って」


「うわ、直球・・」


「それでもアイツは付いて来るのよ! 彼とデートしてても気配を感じて周りを見るとアイツがいるの!」



うわ、怖っ! 完全にストーカーじゃん! キーゴさん、可哀想な人かと思ってたけど、ただのヤバイ奴だった。



「それはさすがに・・」


「そうでしょう?」


「だからこの旅にキーゴさんが付いて来るのをあんなに拒否ってたんですね?」


「そうよ、わかってくれた?」 「はい、全力で同意します」



その後もキーゴさんに対する愚痴をいっぱい聞かされた。

でも何か本気で嫌いなわけじゃ無いように感じた。腐れ縁ってやつかな?

うん、しかし私にこの手の話題の解決は無理だ。

そしてミナさんは、喋るだけ喋ってスッキリしたのか、やっと静かになった。



「そろそろ寝ましょうか」


「そうだね、おやすみ~」


「おやすみなさい」


読んでいただきありがとうございます。

基本は一週間ごとに更新するつもりです。

ただ状況によってはきりのいい所まで連発で投げるかもです。


また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。


最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。

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