15話 凶悪コンビの噂
「ありがとうございます。じゃあ少しだけ見学させてもらいます」
「どんな依頼があるのかちょっと気になるので」
「はい、どうぞ」
「えーっと……」
「あ、ごめんなさい。私はユイです」
「ユイちゃんね」
「ユイちゃんは将来、剣士か魔法使いにでもなりたいのかな?」
「う~ん、ちょっと違います、私はもう魔法を使えるので」
「え!?」
私達の話を聞いていたのか、周りの冒険者達がザワザワと騒ぎ出した。
「ユイちゃん、魔法を使えるの? ギルド登録はしてるの? 魔法の基礎は誰に教わったの?」
「魔法使いは貴重だから、まだなら登録して欲しいのだけど?」
「私は、ユイちゃんを一目見たときから、人とは違う何か(才能)を感じてたの!」
やっぱり魔法を使える人って少ないんだね。
ビオラさんが凄い勢いで迫って来るよ。
ちょ、近いよ~! ほんのちょっと動くだけでも口と口が当たっちゃうよ?
でも何か凄く良い匂いがする。
お姉さんの匂いだ~。
「ああ、ごめんなさいね。でもどう? ギルドに登録しない?」
「私みたいなのが登録できるのですか?」
「本当に魔法が使えるなら生まれや年齢は関係ないから大丈夫よ」
「一応、最低限の実力があるかテストはあるけどね?」
「じゃあ、やってみようかな」
「ありがと~!」 ガバッ!
ビオラさんが正面から私に抱き着いてきた。
ビオラさんの重量のある2つの山が、私にダイレクトに伝わってきた。
やわらかっ!! 女の私でもドキッてしちゃうよ?
ビオラさん、そっち系じゃないよね?
「それで魔法は誰に教わったの? 両親かな?」
「いえ、私は冒険者のリーニさんていう魔法使いです」
「「「 リーニだって~!? 」」」
周りの冒険者がさっき以上に騒ぎ出したよ? あれ? リーニさんって有名人なの?
「ユイちゃん、リーニの教え子なの?」
「ビオラさんもリーニさんの事を知っているのですか?」
「私に魔法について色々教えてくれたのはリーニさんだけです」
「ええ、もちろん知っているよ。Aランクパーティの魔術師リーニは王都でも有名だからね」
「うわ~、リーニさん、そんなに凄かったんだ~」
「じゃあ残りの二人の事も知っているの?」
「え? 二人?」
「パーティに男性が二人いるのだけど」
「カインさんとゼイナスさんですね?」
「そうそう」
「でも5人パーティですよね? あとマニカとリアをいれて」
「「「 マニカとリアだと~~!!?? 」」」
何かもっと冒険者が騒ぎ出した。 悲鳴に近いよ?
「マジか、あの二人の知り合いか?」
「やべー、あの子に手を出さなくてよかったわ」
「そんなにやばいのか?」
「なんだお前しらないのか?」
「いや、噂ぐらいは知ってる。確か連戦連勝の神童コンビ……**『闘神リア』と『武神マニカ』**だろ?」
「そうそう。気に入らないものは全て叩き潰す凶悪コンビだ」
「そして恐ろしく強え~……」
「とにかく、あの子に手を出さないよう町中に知らせねぇとな」
「バカなことして怒らせたら絶対に乗り込んで来るぞ」
「そんな事になったら誰も止められないぞ?」
「だから先に手をうつんだよ」
「さっさと行くぞ!」
「ああ!」
冒険者たちが蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
え? なにその通り名は? 『闘神』と『武神』? 二人ともかわいい女の子じゃない? 酷すぎるよ?
でも何か、この町での私の安全が完全に保障された気がする。
「そう、まだ一緒のパーティに入ってたんだ」
「リアとマニカを入れたパーティは臨時だったからね」
「まだ一緒にいるのは居心地がいいのかな?」
そうなんだ、臨時パーティだったんだ。 でも皆、仲が良さそうだったからわからなかったよ。
その後、ビオラさんから登録について説明を受けてから宿に帰宅しました。
読んでいただきありがとうございます。
基本は一週間ごとに更新するつもりです。
ただ状況によってはきりのいい所まで連発で投げるかもです。
また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。
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