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戦極結承 ◇◇ ~バッドエンドへ向かう少女の物語~  作者: 空斬しゅう


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10話 封印指定と成長の証明

ステータスの最下段に、不穏な文字列。

ステータスを誰かに見られるわけじゃないけど、一人で顔が真っ赤になる。超恥ずかしい。 いつから付いてたの? 思い当たる事が多すぎて、いつ付いたのか特定できないのが辛い。


考えるのはやめよう。 前向きに考えれば、えっと……そう、「病気耐性」! いずれ一人旅をするから、病気にならないのは地味にありがたい。うん、そう思おう。


で、でも「感度上昇」? まあ、付いていたの気づかなかったぐらいだし、Lv1だし? 微妙な性能だよね?


一応、備考欄を開いて見ておこうかな? ポチっと。


【極性欲】 効果時間: 永続 スイッチ: 【切】(現在)


「・・・・・・・・・・・」


【入】と【切】。 切り替えろって事ね。親切設計かよ。


「・・・・・・」


まあ5%だし? 感覚的にはきっと誤差だよ、誤差。 魔法の練習も終わったし、家に帰ろうかな~。


私は平然を装って、てくてくと家に向かって歩きだした。 途中でおばあちゃん達を見つけたので、先に帰る事を伝えておく。まだ1時間ぐらいは帰らないそうだ。 じゃあ、しばらく一人でお留守番だね。


「……」


あっ、そうだ! 丁度やらないといけない**「実験(検証)」**があったんだった。 ドタン、バタンとうるさくしたら迷惑だし、一人のうちにやっておこうかな?


そうして私は自分の部屋に籠城した。


「ちょ、ちょっとだけ……【入】にしてみようかな?」 「か、肩こりに効くかもしれないし?」


震える指で、スイッチをON。


ドクンッ。


「……っ!?」 「やばい、これはやばい。5%なんて絶対ウソ! 当社比50%増しくらいある!」 「バカになったらどうしてくれるのよ!?」


速攻で【切】!!


ハァハァ……。 これ、Lvが上がると%も上がるよね? まずくない? 死んじゃうよ? この項目だけは絶対にLvを上げないようにしないと。封印指定だ。


実験(冷や汗)で汚れたタオルは洗濯に出して、精神的に疲れきった私は、しばらくふて寝することにしました。



翌日。 私は気分転換に、久しぶりに町の外へ散歩に行くことにしました。


今日のファッションは気合が入ってます。 黒のレース生地を使った、ひざ丈のドレスっぽいワンピース。 名付けて**「ゴシック・ロリータ(控えめver)」**! ちょっと大人っぽいでしょ? 最近のお気に入りなのです。


ちなみに下着も、上下とも薄手の黒で揃えています。

これで透けないし、ラインも見えないから完璧。

足元はヒールじゃなくて黒の運動靴。だって外を歩くなら機動力が一番だし~。


「ふふ~ん♪」 久しぶりのお花畑はやっぱりいいね~、心が癒されるよ~。 鼻歌を歌いながらあっちこっちを見て回り、ついでに素材の採取もしながら優雅にお散歩。


あ~、このお花に囲まれて寝転がったら気持ちいいだろうな~。

でもやりませんよ?

これでまた寝てしまったら、捜索隊が出動して「悪夢再び」だよ。学習しました。


今日は十分に堪能したから、そろそろ帰ろうかな。 そう思って踵を返した瞬間。


ゾクッ。


背筋に悪寒が走った。 「危険感知」が反応してる。 何となく方向もわかる。

そちらに意識を向けて迎撃の準備。 目視できたら即ぶっ放すよ。

通常のアイスアローを発射直前で待機させて(ロックオン)、しばらく待つ。



「……見えた!」


草むらから現れたのは、結構大きめのワニっぽい魔獣。

なんでこんな平地にワニがいるのよ? 迷子?


私は**スキル「エイムマジック」**も発動させて、必中のアイスアローを放った!


ズドォォン!!


まだ100m位離れてたけど、見事に頭を粉砕してワンパン。 よし、素材回収しよう。


私が近づこうとした瞬間。


ガサッ! 突然、横の茂みから音がしたと思ったら、目の前まで「何か」が突進してきた! 危険感知は反応しなかったのに! なに!?


焦りながらも身構えると、その物体は私にタックル……いや、抱き着いてきた!



「ユイ~! 久しぶりね!」 「うぐっ!?」



謎の物体ミサイルの正体は、マニカだった。



「マニカ~! もう、ビックリするじゃない! 用事は済んだの?」


「うん、だから急いで戻って来たよ!」


「ユイ、今日はなんか大人っぽい服だね? 似合ってるよ!」


「ありがとう」


「それと、ご依頼の物はちゃんと出来てるよ?」


「ありがと~! 楽しみだね~!」



しばらくマニカとお喋りしていると、リアやリーニさん達もやってきた。 みんなとも挨拶をして、お互いの近況報告。


あ、そういえばワニの回収をしないと。


「さっき倒した魔獣の回収をしてくるね」


「ん? ユイ、魔獣倒したの?」


「何を倒したの? この辺りだとウサギの魔獣か?」


「まあ、ついて行こう」


「そうね。ユイちゃんの魔法使いとしての成長を見たいしね~」


結局、みんなでゾロゾロと現場へ。


……あった、あった。 頭が無惨に弾け飛んだワニが。



「「「…………」」」



「え? これユイが倒したの?」


「これって、さっき逃げたやつだよね?」


「ああ、間違いない」


「凄いな、急所を一撃で屠っているな」


「え? でもさっきユイが居た所から結構離れているよ?」


「マジか」


「スゲーな」



みんなが一斉に私を見た。 え? そんなに驚かなくても、魔法使いならこれくらい普通じゃないの? それにスキルも併用しているしね~。


あと、なんか「逃げた」って聞こえたけど、もしかして倒したらダメな保護指定動物だった? ど、どうしよう。でも隠しても死体あるし。



「す、スキルを併用して魔法を放ったからだよ?」


「それと、これ倒したらダメな奴だったの?」


「いや、大丈夫だ。ここからは結構離れていたが、途中でこのワニ魔獣20匹と遭遇してな」


「殲滅していたんだが、1匹逃がして見失ってたんだ」


「危険な魔獣だから倒してくれてよかったよ」


「しかし、もうスキルまで覚えたのかよ」


「でもスキルを使った魔法でも、この一撃は凄いわね」



ふう、怒られるわけじゃなかった。よかった。 リーニさんがワニの死骸を観察して、首をかしげる。



「アロー系かと思ったけど、痕がちょっと違うわね? 焼け焦げてないし」



また、みんなが一斉に私を見たよ。



「アロー系であっているよ? **氷のアイスアロー**だけど」


「「「 【氷】ぃ!? 」」」


森に絶叫が響いた。

読んでいただきありがとうございます。

基本は一週間ごとに更新するつもりです。

ただ状況によってはきりのいい所まで連発で投げるかもです。


また今後の展開について。R15に収まるように調整はしていますが、残酷な描写や、少しHな描写が入ってきます。この事を不快に思ったり、苦手な方はここで閉じていただき、続きを読むのは控えてください。


最後に投稿へのモチベーションを維持する為にも、コメントや評価、ブックマークをして頂けると執筆を続ける励みになりますので、どうぞよろしくお願いします。

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