ウェアウルフちゃんとカサブランカ
「父親のオークとハデスを倒せる男じゃねぇと娘達は嫁にいけねぇんか。こりゃ大変だな……カサブランカも赤ん坊からやり直しか! ははは! オレと同じだな!」
ウェアウルフちゃんが笑いながら話しかけてきた。
「ウェアウルフちゃんは今日もフワフワでかわいいね。花冠がよく似合っているよ」
毎日違う花の冠をつけてウェアウルフのおじちゃんと遊びに来てくれるんだよね。
おじちゃんが第三地区の整備をしている間、ウェアウルフちゃんは皆とお茶を飲んだりご飯を作ったりするんだ。
「狼の兄ちゃんが毎日花冠を作ってくれるからな。つけねぇと悪いだろ?」
「毎日仲良しだね。ウェアウルフのおじちゃんは?」
「ん? ドワーフが遊びに来たんだ。でもベリアルの子供達にもみくちゃにされてな。今は狼の兄ちゃんと温泉の島に行って火山の調整をしてるみてぇだ」
「あはは。ドワーフのおじいちゃんの髭が珍しかったのかな?」
「そうだな。ははは!」
「ウェアウルフ族の身体には慣れた?」
「そうだな。この身体に入ってもう三年だからな」
「もうそんなに経つんだね」
「魂の無いウェアウルフ族の赤ん坊の身体を譲ってもらってオレの魂を入れさせてもらった……この身体の両親の為にも絶対に幸せにならねぇとな」
「ウェアウルフちゃん……」
「お雪だった頃……オレはどうしても狼の兄ちゃんとの子を授かりたかった。でもオレは創り物の身体だから無理だったんだ。魂の無いウェアウルフ族の赤ん坊が産まれるのを待って……オレはウェアウルフ族になった。これで狼の兄ちゃんの子を産める……」
「幸せなんだね……」
「幸せなだけじゃねぇけどな……ぺるみがルゥの身体を使った事で苦しんでいた気持ちがよく分かる……オレも……オレの幸せの為にこの身体を使わせてもらって……申し訳ねぇ気持ちでいっぱいだ」
「……申し訳ない気持ち? 幸せなだけじゃないんだね……」
「そうだな。愛しいやつの子を産めるなんて最高に嬉しいけどな……オレは群馬でも子を産まなかったし……まぁ、この身体は子供だからしばらく先の話になるけどな」
「ウェアウルフちゃんはまだ三歳だもんね」
「魔族の成長は早いからな。あと五年もすればかなり成長するはずだ」
「そっか……」
じゃあ、あと五年くらいしたら赤ちゃんを授かるのかな?




