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商売上手な店主+他人のお金だからって容赦なく食べるモフモフ達=パパだけが損をする?

「はぁ……」


 ベリス王国に空間移動すると……


『今日はベリス王女は人間の国にあるお店の手伝いに行っている』って言われたんだよね。

 ベリス王もお店に行っているらしいから……

 うぅ……

 そっちに行かないとダメなのかぁ。

 違う王様の所に行ってもいいんだけど、もうママにベリス王国に行くって言っちゃったんだよね。


「なんだ? カサブランカは、ため息なんかついて。サクサク……」


 ベットに座ってお菓子を食べているベリアルが話しかけてきた。


「だって……もう一度空間移動して人間の国にあるお店に行くのが面倒なんだよ」


「そうなのか? サクサク……人間の国の店か。あそこには高級チョコがあるんだよな」


「高級チョコ? またいっぱい食べてパパに支払いをさせるの?」


 わたしの護衛をしている時なら、ベリアルと聖獣王が食べた分はパパが支払う事になっているんだ。

 だから容赦なく食べるんだよね。

 ベリス王は大喜びしているけど……


「大丈夫だ。ハデスは金山を大量に持ってるからな。サクサク……」


 ……あれ?

 そういえば聖獣王が静かだね。


「聖獣王? ずっと話さないけど、どうしたの?」


 お菓子を食べる音も聞こえないし……


「ン? イマハ、キョダイキャンディーヲ、ナメテイル」


 なるほど。

 だからポリポリ音がしなかったんだね。


「はぁ……じゃあ面倒だけどベリス王のお店に行こうかな」


「そうだな。早くチョコを食べたいし。サクサク……」


「ベリアルは、ずっと食べているけど満腹にならないの?」


「ん? なるけど、すぐにお腹が空くんだ。創り物の身体だからかな? サクサク……」


「ふぅん」


 そうなんだね。


「確かリコリス王国の店舗で限定のチョコサンドクッキーを売ってるはずだ! 一回試食させてもらったんだけどサクサクのクッキーに濃厚でやわらかいチョコが挟んであって……旨かったなぁ。よし! 今すぐ出発だ!」


「ベリアルは毎回試作品を食べさせてもらっているよね」


「うん! 試食したお菓子をお店にも食べに来てくれって言われるんだ。えへへ」


「試食はタダでひとつだけ。お店では有料で、大量に食べた分はパパが支払う……か。さすがベリス王だね。やり方が上手いよ」


「前のベリス王もなかなか商売上手だったけど、今のベリス王もすごいよな。サクサク……」


「前のベリス王? 今のベリス王のお父さんだよね?」


「そうだ。今は魔王をしてるんだよな。サクサク……」


「じゃあ、次の魔王はベリス王がなるの?」


「ん? それはどうだろうな。二代前の魔王はぺるみの父ちゃんだったし、その次は前イフリート王だったけど子供は魔王にはならなかったしな」


「確かに……」


「まぁ、その時が来たら決めればいいさ。今は魔族も平和に暮らしてるからな。このまましばらくは前ベリス王が魔王をやるんだろ?」


「ふぅん。そうなんだね」


「ほらほら! 早くベリス王の店に行くぞ!」


 こうして、わたし達はベリス王の人間の国にあるお店に行く事になった。

 ベリアルと聖獣王は、またいっぱい食べるんだろうなぁ……

 はぁ……

 パパはいくら支払う事になるんだろう。

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