誰かに大切に想われるのって嬉しいよね
「スーハースーハー……ウリエルは、カサブランカをただ見つめているだけだから気にしなければ大丈夫だよ」
ママがわたしの髪をスーハー吸いながら教えてくれたけど……
わたしの周りには変態しかいないんじゃ……
「うぅ……気にするなって言われても……」
時々ウリエルがわたしを見つめていたのはそのせいだったんだね……
「カサブランカが赤ちゃんになった事を知ったらウリエルは大騒ぎだよ……ぐふふ、かわいい。スーハー……」
「あ……でも……皆に何て説明すればいいのかな? おじいちゃんが本当はしっかりしている事を話してもいいの?」
「その事なんだけど……皆に話さなくてもいいと思うの。わたしもカサブランカも心を聞かれなくできるから、わたし達さえ話さなければ問題ないよ」
「え? でも……」
おじいちゃんが申し訳なさそうに話している。
「家族だからって全部話さなくてもいいと思うの。それに話したらおじい様も気まずいでしょう?」
「いいの?」
おじいちゃんが安心したように尋ねている。
「いつか話したくなったら話せばいいし、話したくなければ話さなくてもいいんじゃないかな?」
「誰にも知られたくないし……嫌われたくない……」
「知られたとしても誰もおじい様を嫌いにはならないと思うよ?」
「でも、ずっと皆を騙していたし……」
「わたしは騙されたなんて思わないよ。おじい様はそうするしかなかったんだから」
「ペルセポネ……」
「それでなんだけど、カサブランカが赤ちゃんになった理由を考えないと……口裏を合わせないとね。うーん……何がいいかな?」
ママ……
『口裏を合わせる』って悪い事をしているように聞こえるよ。
「それはわたしがカサブランカとずっと一緒にいたいから小さくしたって本当の事を話したい……」
え?
おじいちゃんが申し訳なさそうに話しているけど……
わたしとずっと一緒にいたい?
その気持ちは本当だったんだね。
「おじい様……話してもいいの?」
「……うん。辻褄が合わなくなるから……でも……わたしが本当は全てを分かっている事は秘密にして欲しい……」
「それは大丈夫だよ。カサブランカも秘密にできる?」
ママは記憶を消せるのにわたしにそれをしないんだね。
誰にも話さないって信じてくれているのかな?
「もちろん! 絶対に秘密にする!」
ママの信頼を裏切れないよ!
「……カサブランカ……ごめんね……悪いおじいちゃんだったよ……」
おじいちゃんが悲しそうに謝ってきた。
心からの言葉にわたしまで胸が苦しくなるよ。
「気にしないで。わたしはゴロゴロできて嬉しいんだから」
今日からはママに怒られずに堂々とゴロゴロできるよ。
えへへ。
嬉しいなぁ。
でも、おじいちゃんがわたしを大切に想ってくれているって分かった事の方がもっともっと嬉しいかも。




