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ヘリオスは冒険が大好きなんだね。双子だけど全然違うよ

「おや? おじい様? カサブランカ様も……ヘリオス様まで」


 ついさっき幸せの島に帰ったばかりだから、すぐに戻ってきた事にベリス王が驚いているみたいだ。


「あ! ベリス王だ! いい所ってベリス王のお店だったんだね」


 ヘリオスが嬉しそうにベリス王に抱きついた。

 

「ははは。ヘリオス様は今日も元気いっぱいですね」


「うん! ねぇねぇ、聞いてよ。明日は魚族達と海底に眠る秘宝を見つけに行くんだ!」


「海底に眠る秘宝を? ははは。それは楽しみですね。ですが息が続きますか?」


「大丈夫! 海底って言ってもそんなには深くないんだ。魚族の話だと遥か昔沈んだ人間の王族の船なんだって!」


「ほぉ……それは楽しみですねぇ」


「うん! どんな宝があるか楽しみだなぁ!」


「ははは。宝探しは楽しいですよね。わたしも少し前に宝探しをした事がありました」


「へぇ、どんな宝が見つかったの?」


「そうですねぇ……ベリス王になる為の試練……とでも言いますか。とある山奥に行きキラキラ輝く小さな石を見つけてきました」


「キラキラ輝く小さな石? 宝石なの?」


「いえ。蓄光石を知っていますか?」


「ちっこうせき?」


「明るい時に光を蓄えて夜になると光るのですよ」


「そんな石があるの!? うわあぁ! 見てみたいよ!」


「ははは。その山にある石はほとんどが蓄光石ですから山の場所さえ分かればすぐに手に入りますよ。ですが山の場所は秘密です。簡単に分かってしまえばつまらないでしょう?」


「うん! 海底の秘宝の次は、ちっこうせき探しだ!」


 ヘリオスが張り切っているね。

 こういう時は必ず問題を起こしてママが謝りに行くんだよ。


「そうか、そうか。ヘリオスは宝探しが好きか。じゃあやっぱり望遠鏡が必要だなぁ」


 おじいちゃん……

 やっぱり何度見てもふんどし姿だね。

 ベリス王もベリス王女も特に何も言わないっていう事はこれが普通なのかな?

 イフリート王も上半身裸だけどそれが当たり前だし……

 じゃあ、おじいちゃんもこれでいいのか。

 でも……

 後ろから見るとお尻が丸見えで、目のやり場に困るんだよね。


「ぷはっ!」


 おじいちゃんが吹き出した!?

 もう!

 わたしの心を聞いているなら服を着てよ!


「ん? おじいちゃんは何か面白かったの? オレにも教えて!」


「ははは。ヘリオスはハーピーと同じ事を言うんだなぁ。じいちゃんが望遠鏡を買ってやるからそれを使いながら冒険するといい。遠くが近くに見えるんだ」


「遠くが近くに見えるの? うーん、よく分からないよ」


「すごいぞ? 筒を覗くと魔族みたいに遠くがよぉく見えるんだ」


「うわあぁ! 魔族みたいに? すごいや!」


 ヘリオスは魔族が大好きだからいつも『魔族みたいになりたい』って言っているんだよね。


「ベリス王……ヘリオスとアマリリスに望遠鏡を選んでやってくれ」


「アマリリスにもですか? ははは。アマリリスは魚族長を覗き見する用ですね」


 ベリス王も知っていたんだね……


「アマリリスと魚族長は仲良しさんだけどなぁ……なかなか煮え切らねぇんだ」


 煮え切らない?

 ……?

 何か煮ているのかな?

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