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魔法少女と夢見る電気魔王 ~女神の異世界ITパスポート?~  作者: へるきち
6.要件定義書 ~もはや神話ですわー~

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6-10. リリース

 アハトプリンの西には砂漠があります。


 あれよ。パンツの騎士達が紛争してたとこ。私は1万2千年前のアハトプリンに来ています。

 黒のパンツと、白のパンツを履き分けて、パンイチで奇跡を起こし、奇妙な預言を残しました。奇跡と言っても、お芋を召喚した程度だけどね。犯罪者の肉体を代償にしてね。この時代には魔法が無いので、あっさりと女神認定されました。犯罪者を処分して、食べ物を出したのもウケたね。

 パンイチといっても、上はジャージ着てたよ。より一層痴女感あったけど。ぐう、神話規模の黒歴史を作ってしまったわ。

 これで1万2千年後に、黒パン派と白パン派で、宗教紛争が発生するのかー。1万2千年も何やってたんだ、こいつら?


「ぬうう、大ピンチ。ついに魔力が切れてしもうたわ。1万2千年前って、天然のマナカナがまだ無いんじゃね」

「あのー?女神様ー?お困りのご様子ですが?」

「あ、うん。あ、そうだ。ちょっと吸わせて」

「え?え?あっーー!」


 現地採用の巫女からマナカナを吸います。この巫女ちゃん、異世界転生者だからなのか、魔力袋があるのです。魔法は使えないけどね。1万2千年前とは思えない品質のメガネかけてて目立ってたんでね、巫女にしました。ツインのおさげ髪にメガネかけた14歳の腐女子です。腐女子も魔力袋がでかいんだね。


 おさげメガネ腐女子も連れて、現代のアハトプリンに戻ります。こいつもシナリオに必要だったのを思い出したよ。

 まずは記憶にある雑居ビルを探し出して、8階の空きテナントを契約。続いて、国王の暗殺を受注した闇アルバイターを捜索にし、マチダへ。

 2人共浮浪者では無く、ちゃんと住居もあったので、スグに見つかったのだけども。


「あのー。お隣さんの話だと、2日前に強盗に襲われて亡くなられたそうです」

「こいつもかー。24時間働いて死ぬヨコハマの闇が深いなあ」


 魔王は何してんのかな?ヨコハマが堕落しきってるんだけど?魔王だから、コレでいいのだ?そうかも。任せた私のミスかー。

 ヨコハマの金さえ稼げば正義、という風潮にマチダも汚染されていますよ。まあ、知ったこっちゃない、とは言えないか。いずれ是正しましょうかね。このままだとヨコハマがカワサキ帝国に独立戦争をしかけて来そうだよ。


「あ、ちょうどマヌケな鴨が、へんな服着てうろついてるわ」

「あ、はい。なんですかアレ?」

「あの3人組の幼女を拉致して、事務所まで運んで来て頂戴。巫女ちゃんの最後の仕事だよ」

「分かりました」


 よし、もうすぐ、あと少しよ。リリース作業に突入した感じだよ。


「こにゃにゃちわー!元気だった?」

「おまえかよ…」


 事務所で元女神のお姉さんとして待ち構える私の元に、私達がやって来ました。巫女ちゃんに拉致られて。


「お嬢様?時をかける能力で見て来ては如何か?」

「ソレだ!」


 はあ、やったわ。全てシナリオ通りに、終わったわー。ニャアちゃんが時をかけました。


「あっ、あっ、あっーーーー!!」

「女神様!?」


 大人になーる、の効果がついに切れました。結構、もったなあ。


「ニャアちゃん!?」

「ニャア殿!?」

「お嬢様!?」

「あれ?なんで女神様が幼女に!?」


 そりゃ、全員驚きますわー。元女神のお姉さんが、今旅立ったはずのニャアにトランスフォームしたのだから。


「お嬢様、こちらを着るが良いだろう」

「あ、うん。あざます。随分と用意がいいね?」

「お嬢様が、おもらしした時のために用意しておいたのだ」


 あ、そう。未来を予見してたとかじゃなくて良かったわ。もう特異点は残したくないもの。でも私、おもらしはしないわよ?しないと思う。するかな?6歳児だしね。

 キナコが用意していた子供サイズのシルクのジャージとパンツを着ます。今までのは、大人サイズなので、ぶかぶかだからね。


「えーっと。巫女はこれが最後の仕事だそうですけど?」

「あ、うん。家来る?責任はとる」

「は?はい。まあ責任とかどうでもいいですけど。もう吸わないで下さいね?」

「ちょっと?ニャアちゃん、この女と何したのよ?」

「あやしいでござるぞ?」


 なんかラブコメのテンプレ的なラストなんだけど。3人共幼女なんだよね。じゃれ合ってるようにしか見えんわ。


 私達は、オタマ村に帰り、おさげメガネ腐女子を、パンツの騎士達の芋畑に放流した。狂信者同士、仲良くするといいよ。そいつが一人目の信者だわ。伝説のな。


「おっほぉ、ふっひぃ、げろおおお」

「こいつ魔獣なんじゃないの?」

「うるさいでござる」

「お姉ちゃん達、暗殺組織は始末できたの?」


 おさげメガネ腐女子を無事に群れに返した私達は、お風呂につかっています。ミーナちゃんも一緒です。


「あー、そうか。そういえば暗殺者をどうこうする話じゃったっけ?」

「詳しくは、報告書を読むとして、何があったのよ?」

「んー、前以上に、私にもワケ分からんのよ」


 はあ、今回は積み残した課題はないよね?伏線は全て回収した、と思う。

 ああ、これで国王は助かったけど、ゴミ株に横領した国庫金を突っ込んだ魔王と、堕落したヨコハマを何とかしないとなー。いっそ、古代ロボ軍団で焼き払う?

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