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魔法少女と夢見る電気魔王 ~女神の異世界ITパスポート?~  作者: へるきち
5.要求仕様書 ~この世界に要求するもの~
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5-3. パンツでデート

 新しいフェーズに突入したつもりでしたが、やってる事が何も変わりません。


 IT革命の志は忘れたワケではないのですよ?

 明日やれることは明後日やればいいの精神で、日々を過ごしているうちに、一年経っただけなのです。だって、ほら、私は時をかける幼女なので。手遅れになっても過去改変すれば、ね?


「過去改変はマジでオススメしないでござる」

「そうよ?革命を起こされたからって、時間を巻き戻して革命を起こす側に回っても、自分で自分を処刑するはめになるだけなのよ?」


 ニートンとタオルくんの言っている事が何処まで事実なのか知りませんけど、妙な迫力で言うので説得力があります。出会った時と変わらぬリアルチュウニなんですけど。


「パンツの女騎士共の、おムコさん候補は用意してあげたら?あいつら、妙な教義も忘れて、健全な農民になっているわよ。農閑期はライブハウスでバイトしたり、芋焼酎つくったり、真面目だし。お姉ちゃん達と違って」


 姉妹で唯一の良心、ニーナちゃんに今日も諭されています。良心と言っても、私なんかに憧れて魔法少女になるし、よその王女を失禁させて公開処刑にしましたけど。


「言っておくけど!攫って来るとかは無しだからね!」

「えー?暴力を封じられた何も出来ないでござるー」

「最大の暴力は知恵よ。頭を使って完全犯罪にするのよ」

「二人共、間違ってるからね?」


 結婚相手を他国で拉致して来る行為は、この世界でも極悪非道な行いとして断罪されます。輪廻転生に呪をかけられて、七代先まで地獄に落とされるのです。やはり、ツガイの相手は自力で用意しないとね?


 この世界でやる事といえば、後はドラゴンのアマテラスが成体になるまでの世話くらいかと思ってましたけど。いやまあ、世話されているのは私の方だけどね?

 自らの過去の行いに起因するアレやコレの後始末くらいはね?やっておくべきでしょうかね。もちろんIT革命もいずれはやります。いずれは。


「穏当な手段でー、となるとー。誰かに相談じゃね?」


 シスターは前回使えない答えしかくれなかったので、今回は先代の女神ですかね?聖国の魔女でもありますけど。このビルに先日から住み着いています。あんなのでも、異世界の創造主ですし、何か新鮮な答えをくれそうです。


「あのね。追っかけてはダメよ。追いかけさせるのよ」


 なるほど。今見ている朝ドラか何かで聞いたセリフを言ってますね?でも、案外正解かも知れません。


「おもしろそうだから、お姉さんも手伝うわよー」


 暇なんですね?分かります。女神って何もすること無いですし、引退したとなれば尚更そうでしょうよ。


「ほいでー?何をするんじゃろかー?」

「うん。イベントかな?観光客が多いでしょ?この村。若いニンゲンのオスを集めて、女騎士ちゃん達とゲームさせてー、親睦を深めたところで、伝説の樹の下で告白させるのよ!」

「おお?昭和のバラエティのようなイベントをするでござるな?」

「オモシロイじゃない!すぐやろう!」

「こいつらがやる気を出すと、それはそれで危険なのよねー」


 令和の日本では到底放送出来ないようなクレイジーなやつを、ど派手にやって楽しみましょう!動画をアップすれば銀の盾も狙えるかも知れません。ついでに、村民の繁殖に繋がれば言う事なしですね。


「お前らー!ニューヨークに行きたいかー!」

「お?おおーーー!!」


 司会はお姉さんです。いつもはニートンがやる役ですけど、今回は裏方です。お姉さんには好きにさせておかないと、後が面倒なので。今は女神でもないし、たいした事は出来ないとは思うけどね。聖国の魔女として戦争を扇動するようなヤツなので。


「まずはマルバツクイズだよー」

「ちょっと、お姉さん。参加者をフルイに掛けるのはどうかと。貴重な若いオスを減らしちゃダメでしょ」

「そうは言ってもバカはムコに要らないでしょ」

「なるほど。確かに。ほいじゃあ私達もクイズを考えます」

「頼むわねー。お姉さん、アドリブでやってるから何も考えてないから」

「う、ういっす」


 私とタオルくんとニートン、それにミーナで一問づつ問題を考えます。これは早い方がハードルが低いと見た!私から行きますよ。


「ほいじゃー、一問目ですよー?お前ら、耳の穴とおしりの穴は洗ってきたかー?よおく聞いておけー。おけ?」

「いえええ!」


 女騎士達が、案外と美女揃いなので、参加しているオス共が大変盛り上げっています。見た目のキレイさなんて、2~3年しか保たないのにね?いやまあ、彼女達は中身こそが優秀なので、問題無いですけどね。


「第一問。ギガは10億の事ですがー。10億ビットで表せる情報量とは、UTF-32で10億文字分である!マルかバツかー!間違えたら地獄に落とすぞ!」

「うぉおおおおお!!」


 これは、私の日記の読者ならスグ分かるよね?そんなもんは異世界にしか居ないけどねー!

 なお、地獄には本当に落とせますが、国外から来ている観光客も多いのでやりません。


「UTF-32とか、この世界に分かるヤツ居るわけないでしょ?まあ、さっきのは運試しと思って諦めてね。運の無いオスにも用は無いから。では、第二問!」


 第一問は、ほぼ半数残りました。そりゃそうだ。UTF-32なんて知らんもの、この世界の住人は。丁半博打でしかなかったわー。第二問はミーナちゃんです。


「これは簡単よ。フェルマーの最終定理とは、3 以上の自然数 n について、xn + yn = zn となる自然数の組 (x, y, z) は存在しない、ですがー。これは証明不可能である!マルかバツかー!?」


 これは私でも分かるよ。証明不可能である事は証明不可能なんじゃないの?え?数学は違う?不完全性定理?なんそれ?数学には、やはり悪魔が棲んでおったかー。フェルマーのなんちゃらのクイズの答えはバツです。証明したニンゲンが居るそうですよ、アールくんに聞きました。私達が学習させた事以外にも、異世界のインターネットに接続して、いろいろ学んだのです。


「おお、無駄に分かり易い問題が出たせいで油断したのか、ごっそりと減りましたなー。32人でござるか?今度こそ、簡単な問題を出すナリ。」


 女騎士の数が20人なので。ソレ以下は困るかな。というか、もっと実用的なクイズにしないと、実力が測れないよね。あんな問題出した私が言うのもアレだけど。


「えー、面倒なので、拙者と模擬試合をするナリ。まとめてかかって来い、雑魚ども」

「お?じゃあ、お姉さんが中継するわね」


 イベントの趣旨は自由に変更可能って事でいいんじゃないの?ただなあ、ニートンはなあ。


「ありゃりゃー?ジャージを着たニートが32人見えますよ!?これは残像ですか!?」


 残像です。質力を持った残像なのです。超高速で動く事で実現しているので、当然衝撃波が発生して、参加者が瀕死の重傷を負いました。もちろん、治癒魔法で治しましたけど。


 ※よいこのみんなは真似すんなよ!お姉さんとの約束だぞ!


 のテロップを流しつつ、ここでちょっと休憩です。

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