卑怯な手を使うほど。。
バスチアン、バジルボトワ、アレチザンこの三つを攻める事にした。
この三カ国はそれぞれに西の大国エルメストと隣接する国で,どっちつかずの態度をとっていた。
クロエはまずバジルボトワを攻めることにした。
このバジルボトワから実は招待状が届いていた。
長男の結婚だった。
クロエはこの日を狙うことにした。
一族が集まり一網打尽に出来る。
常識的にこれはタブーでやってはいけない。
だけどクロエはあえてやることにした。
残酷な女王と呼ばれても。
バスチアンの姫が婿を取るので招待状が届いている。
この国もバジルボトワと近くバジルボトワの長男の結婚式の一週間後に結婚式を行うことになっている。
招待された賓客はそのまま滞在してバスチアンに移動する。
そしてその二週間がジュネの結婚式だ。
おそらバスチアンはバジルボトワの襲撃に恐怖を感じ即時反撃か降伏か、もしくは西に要請して挙兵するだろう。
可能性としてそれは低いと見た。
ジュネに執着するマリベルがこんな時期にジュネが率いるエルメストの兵士をバジルボトワのような小国に派遣するはずがない。
と,言う事は戦うか降伏しか残されていない。
そして残りのアレチザンはいつ攻められるか恐怖するだろうしかしクロエは考えた。
本当にリスクは高いがその知らせと同時に攻めることにした。
そして上手くいけば二週間のジュネの結婚式にクロエはエルメストに入るのだ。
西は戸惑うだろう、
クロエは挙兵して攻めてくるのか、
それとも普通に参加するのか。
クロエは味方になってくれる各国の王や貴族に挙兵の要請をした。
しかしそれは単純に西との国境の警備という形で。
この戦いに万が一西側が反応した時、簡単に三カ国と同盟国の国土に入れないようにするためだ。
挙兵の時期はクロエはバジルボトワを攻めた翌日に指定した。
そしてバジルボトワを攻める事を伝えた。
その日の朝は安全のために部屋から出ないで欲しいと。
卑怯な手を使うことを詫び、早期に解決するためにこの作戦にしたと丁寧に伝えた。
他国の王や貴族はクロエに信頼されていると皆喜んだ。
まさかこんな重要な秘密の作戦を事前に教えてくれるとは信頼がなければあり得ない。
その日ジェノヴァを狙うことだって可能だからだ。
だけど各国の王や貴族は知っていた。
クロエは本当にこんな事はしたくなかったこと、
みんなを守るために必死であるという事、
それが逃げたくなるほどの重圧と孤独の中で決断したクロエの覚悟である事を。




