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暴君少女 風音-最凶不死者-  作者: きーぱー
都市税争奪対抗戦編
44/66

44話 ドリボラを牛耳る男


 酒を飲み、寝てしまった風音。

 俺が側に行ったら嫌がるだろうか? 

 それとも、今は放っておいた方が風音は楽なのかな…


 結局、誰も奥の部屋には行かず各自が部屋に戻る事にした。


 「ゼスさん あたし達、今日は部屋で寝ます」


 カリナ達、女性陣は別の部屋へ移動して行く。ゼスは、帽子を深く被り返事もしなかった。カーベル達も、空いてる部屋へ移動して今日は寝ると言う。

 俺は、ソファーに横になる。ゼスも、もう1つのソファーで横になる。暫く、沈黙が続いた後にゼスが口を開く。


 「なあ 託也」

 「何? 」

 「1人で何十年、何百年も過ごすのって どんな気持ちなんだろうな」

 「体験した事が無いから解らないけど… 辛いんじゃないかな」


 暫しの沈黙。


 「さっき話した、託也の気持ちは本当なのか? 」

 「うん こんな形で話するつもりは無かったんだけど 自分の気持ちを伝えて 風音の気持ちも聞きたかったんだ」

 「そうか… 俺は、嬉しかったよ かざねさんと託也の気持ちが知れて」


 ゼスは、そう言うと背中を向けて寝てしまった。


 話を、突き詰めればこんな展開になる事を多少は予測していたのだろう。だから風音が話をすると言った時、ゼスは聞きたく無い様子を見せたのだと思う。

 

 最初の目的や、出会いがどうであれ ゼスは風音と離れたくないのだ。

 

 暫く、物思いに耽て眠れなかった俺が熟睡したのは明け方だった。


―― 次の日


 俺は、突然の大声で飛び起きた。風音が、耳元で怒鳴り声を上げたのだった。


 「何時まで寝取るか! 飯に行くぞ! 早く起きんか!! 」


 「うーん… 」


 「ゼス! お前もじゃ 早くしろ! 」


 ゼスは、風音に蹴飛ばされている。


 「いててて… かざねさん 痛いだろ どうしたんだ? 」

 「腹が減っただけじゃ 早く支度せい やつらもまだ寝ているんじゃな? 起してくる!! 」


 風音は、隣の部屋へカリナ達を起しに行った。

 同じ様に怒鳴り声が聞えてくる。


 ゼスが俺に向かって言う。


 「どうしたんだ? かざねさん 機嫌悪いのか? 」


 俺は、クスッと笑いながら答えた。


 「違うよ ゼスさん 風音は、恥ずかしかったんだよ 昨日の事があったから普通にしゃべれなかったんだよ 可愛いよね 風音って ハハ」

 「なるほどな… 確かに、そうかもしれない ハッハハ」


 「何を笑っておる… 」


 風音は、何時の間にか俺達の後ろに立っていた。


 「何でも無いさ かざねさん 普段と違った飯を食いに行こう 案内するよ」

 「ふむ… そうか 何を食わせてくれるんじゃ? 」


 風音は目も合わさず、そっぽを向きながらゼスに聞く。


 「サンドイッチ 結構イケるんだよ これが」

 「ほほう そうなのか? 早く行くぞ」

 「おっけー おっ みんな揃ったな 飯に行こう」

 「「「おはようございます」」」


 支度を済ませた、カリナ達が部屋に来た。風音は、その場に居づらそうに部屋を出た。カリナ達は心配そうに風音が出て行くのを見ている。


 「大丈夫 風音は、恥ずかしくって照れてるだけだから だから、皆も今まで通りで」


 俺は、困惑しているカリナ達にフォローを入れた。カリナ達は頷き、俺達は朝食に向かうのだった。

 

 …… …


 「さて、武具屋に行くかのう 託也 ゼス 行くぞ」


 サンドイッチが、気に入ったらしく朝食が終わった時にはスッカリ何時もの風音に戻っていた。俺とゼスは風音と武具屋へ。他のメンバーは自由行動となる。ただし、風音の言い付けで単独行動は禁止、面と指輪は装着しとくようにと言われた。


 食堂を出た風音も、面を被る。

 

 しかし、風音を知る者は面を被ったくらいでは誤魔化せないのでは? この身長と着物で、すぐに風音と解ってしまうだろう。せっかく、元の風音に戻った事だし突っ込みを入れるのは止めておこう。


 俺達は、武具屋で小手を買う事を決めていた。ゼスも、随分前に買った小手を持っていたがこの機に買い換えるらしい。


 ▽▽▽


 カリナ達は、自分達が使うマジックアイテムを買いに来ていた。特に、今回は都市税争奪対抗戦で設置型のマジックアイテムを使用する事が、風音の立案で解っていた為その準備であった。主に、ホールファイヤーとラントニングサンダーを購入。そして、相手の召喚士が操る動物の鼻を麻痺させる匂い袋を購入しておく。


 「カリナ… あいつじゃねぇか? 」


 カーベルが、カリナの耳元で囁いた。


 「あいつは… ネビル! まさか、あいつも都市税争奪対抗戦に… 」


 カリナが、ネビルと呼ぶ男。身長は180cm前後、浅黒い肌の色に引き締まった身体。部下らしき者を、10名ほど連れマジックアイテムを売る市場に現れた。カリナ達は、品物を手に取り買う振りをしながら部下達の声に聞き耳を立てる。


 「何も、俺達だけでいいのになあ」

 「ああ まったくだぜ! 合計70名とか そんなにいらねえっつーの」

 「勝ち馬に、乗りたがる奴等が多過ぎて配当が減っちまうぜ」

 「今回は、ネビルさんが参加するんだ 勝ち確だ ね! ネビルさん」


 ネビルが、当たり前だと答えた。


 「当然じゃねぇか! Sランクの俺がいるんだぜ 負けるかよ」

 「うちは、参加費出しがないから最高ですよね 他の都市はギルドからも参加費取ったりしているところあるみたいですからね」

 「決勝は、他の都市に攻撃させて数が減ったところを本部潰しよ まあ見てな 優勝はいただきよ フッ」


 カリナ達は、この事を風音に伝える為その場を離れた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 力作ですね! またゆっくり読まれて頂きます^_^
2020/09/07 05:29 退会済み
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