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うっかり女神に邪神討伐頼まれた  作者: 神楽坂 佑
1章 異世界転生
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275話 長蛇の馬車

盗賊の拠点に案内された警備隊は、念の為残りの盗賊がいないかの確認作業をしている。

そして盗賊達が盗んで集めた金品や魔法道具が拠点には大量にある。

一応全て櫓達の所有物となるのだが、櫓としては転移の魔法道具を手に入れただけで充分だった。

なので全てお金に変えて、ミネス盗賊団の被害に遭った者達に配る様に頼んでおいた。

街中の魔法道具屋が集まり、買い取って金に変えてくれたが、相当な量の金額になった。

当然捕まっていた女の子達にも分配され、ちょっとした小金持ちと言った感じだ。


「こんなに頂いていいんですか?」


女の子達の内の一人がネオンに尋ねている。


「大丈夫ですよ、これからの暮らしの為に使って下さい。私達のリーダーがそう言ってますから。櫓様は盗賊達と同じ男性ですが、お優しい方なんですよ。」


ネオンが少しでも櫓への苦手意識が無くなる様に接してくれているので、女の子達から向けられる視線は幾らか和らいでいった。


(不幸な目に遭った者は、その分幸福を手に入れなければな。でなければ人生は不平等でしかない。)


櫓は常日頃からそう思っているので、辛い目に遭った者達への対応は出来るだけ良いものにしている。

それに盗賊達の盗んだ物を貰わなくても金は大量に手に入る。


「すみません、お待たせ致しました。」


警備隊の一人が櫓に声を掛けてきた。

その後ろには多くの奴隷商人が大量の金を持参して立っている。


「多少安く買い叩いてもらっても構わないから、出来るだけ早く済ませてくれ。」


櫓が言うと警備隊員達と奴隷商人達が盗賊達の下にいって話し合いを始める。

ミネス盗賊団の盗賊達を犯罪奴隷として奴隷商人に買い取ってもらうのだ。

頭領である大男含めて、盗賊団の重鎮は警備隊に報酬を貰う事で引き渡している。

今迄の行いから犯罪奴隷と言う罪ですら許されずに処刑されるらしい。

そして残った盗賊団の下っ端達は犯罪奴隷の罪になり、警備隊では無く奴隷商人行きとなった。

安く買い叩かれたとしても二百人程居るので、そこそこの額にはなる筈だ。


「櫓さん、取り引きが終わりました。此方が盗賊達を奴隷商人に売ったお金です。」


十分程待たされてから警備隊の一人が重そうにお金の入った袋を差し出してくる。

袋の中には大量の金貨や銀貨が入っており、全て合わせれば白金貨一枚分以上は超えそうである。

犯罪奴隷は普通の奴隷よりも安く取り引きされるのだが、これだけ貰えれば上々だ。


「助かる。これで俺達への用は無くなったな?」

「はい、今回はミネス盗賊団を捕らえて頂き本当に有り難う御座います。街への被害が出る前で助かりました。」


警備隊一同が櫓達に頭を下げている。

あのまま野放しにしていれば大惨事を引き起こしていたかもしれないので、街を守る立場としては感謝してもしきれない。


「今後は警備に更に力を入れた方がいいぞ。領主ならば賛同してくれるかもな。」


今回の件は転移の魔法道具を盗賊達が所持していたので起こった事だが、盗賊達が全員その方法で街の中に入ってきたかは分からない。

頭領の様に顔が知れ渡っていない者は平然と門を通ってきた可能性もある。

そう言った事が今後起こらない様に警備体制を更に強めた方がいいだろう。

そしてミーシャの件もあり、ミネスタの公爵家には連絡が入っているので、警備隊が掛け合わなくても警備に力を入れる筈だ。


「そうですね、先ずは上司に掛け合ってみます。それでは失礼します。」


これで盗賊の件は終わった。

多額の金と貴重な魔法道具を手に入れて、ご機嫌で門の外を目指す。

門で手続きを済ませて外に出ると、ミネスタに来るまでに使った馬車の近くに、大量の軍馬が追加されていた。

テトルポート伯爵家に貰った軍馬達が届けられており、獣人達が世話をしていた。


「遅くなって悪かったな。」


櫓達に気付いて駆け寄ってきたカナタに言う。

逆に子供達は獣人達の方に走っていく。

これだけ大勢の獣人を見るのは初めてなのだろう、全員興味津々だ。


「いえ、それよりもこの軍馬はどうされたのですか?ご主人様に頼まれたと騎士の方が言ってましたが。」

「以前助けた礼に貰ったんだ。旅の足に使う事にした。」

「これだけの軍馬を貰っていたとは驚きましたわ。」


シルヴィーも軍馬の価値はよく分かっているので、大量に貰ってきた櫓に驚いている。

普通の馬よりも馬力があるので、大きな馬車や大人数を運ぶ事も出来る。

それでも何匹か余りそうなので、戦闘の得意な者に騎馬として走ってもらう予定だ。

大量の馬車が行列を為して走るので、敵襲等の緊急事態に即座に対応出来る者達がいた方が便利なのだ。


「購入してきた馬車を出すから、馬を付けてくれ。」


ボックスリングから次々と馬車を取り出して馬に引かせる。

全員余裕をもって乗り込めるだけの馬車はあった様で、溢れている者はいない。


「よし、全員乗り込んだな。出発するぞ!」


櫓の掛け声で櫓達の馬車が先頭を走り出す。

他の御者達もその後に続いて、長い行列を作りながら次々と走り出した。

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