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うっかり女神に邪神討伐頼まれた  作者: 神楽坂 佑
1章 異世界転生
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244話 櫓&ミズナVSドラゴン

「いきなりかよ。」


ドラゴンが放ってきた炎の矢は、一つ一つが大きくて数も多く広範囲攻撃だ

なので櫓は普通の回避では間に合わないと判断して、足に雷を纏わせようとしたが、その直前に精霊の腕輪が光ってミズナが実体化する。


「任せる・・・。」


ミズナは水帝のスキルを使い、両手に水を纏わせる。


水境(すいきょう)・・・!」


ミズナが地面に両手を付けると、その場から水が地面に広がる。

広がった水は端の方から浮かんでいき、立方体の形を作りながら完全に櫓達を包み込んだ。

ドラゴンの放った炎の矢が次々と飛来してきて、立方体の水の箱や地面に着弾する。

水に着弾した矢は一瞬で蒸発したかの様に消え失せ、地面に着弾した矢は爆発を起こして辺り一面を炎で満たす。

しかし周りが炎に包まれているのに、中に居る櫓達に炎は一切届かない。

全ての炎をミズナが完全に防いでみせた。


『ほお、精霊か。人族と手を組むとは珍しい。だが我に楯突くとは愚かな事よ。』


ミズナは魔法都市マギカルの近くにあるダンジョンで一つだけ手に入れる事が出来た秘匿の指輪と言う魔法道具を身に付けている。

これは櫓の持つ調査の魔眼等のステータスを知る事が出来るスキルや魔法から、情報を隠す効果がある。

なのでミズナが精霊だとバレる心配は無かったのだが、ドラゴンは一瞬で見破ってしまった様だ。


「愚かはそっち・・・。精霊は神に仕える存在・・・。敵対せず帰る・・・。」


ミズナはドラゴンを真っ直ぐに見て言う。

ミズナの言う神である女神カタリナが櫓には凄い人物とは思えないのだが、精霊であるミズナは自分を召喚した神として崇めている。


『笑わせるな、直接現れもしない神に怯えるドラゴンが何処にいる。精霊と言えど我の前に立ちはだかるならば容赦せんぞ。』


ミズナの言葉を一笑に付したドラゴンに引く気は無い。

ドラゴンが言った通り、女神カタリナがこの世界に直接干渉する事は無い。

持っている力が強大過ぎて、干渉を禁じられていると言っていた。

確かに万物創造や一撃必勝等の名前からして、櫓達が持っているスキルと別格のスキルを所持していたので、ドラゴンも軽々倒せてしまいそうだ。


「ご主人、戦うしかない・・・。」


説得が失敗して少し残念そうにミズナが言う。

櫓が死ぬかもしれない未来を、ドラゴンを引かせる事が出来れば変えられると思ってやったのだ。

ミズナは櫓と出会ってからそれなりに長い時間共に旅してきたので、こんなところで死なせたく無いと思う程には気に入っていたのだ。


「最初からそのつもりだ、援護は任せたぞ。」


櫓はその場で足を曲げて目一杯しゃがむ。

そして足に雷帝のスキルで雷を纏わせてから、空で飛んでいるドラゴン目掛けて思い切りジャンプした。

砲弾の様に飛び出した櫓の衝撃で、爆音を響かせ地面にはひび割れたクレーターが出来ている。


「破魔閃雷脚!」


地面をジャンプする時よりも更に多く雷を足に纏わせ、その勢いのまま蹴りを叩き込む。

雷帝のスキルと得意の体術を合わせた全力の一撃だ。


『人族が我に体術で挑むか、笑止。』


飛んだ状態のまま、右腕を櫓のタイミングに合わせて振り下ろしてくる。

膨大な魔装をされた爪が櫓の足とぶつかり、両者弾ける。

櫓は再び地面に物凄い速度で吹き飛んでいき、爆音を上げて着弾する。


「間に合った・・・。」


櫓はドラゴンによって叩き付けられたが、ダメージはミズナのおかげで相当軽減されていた。

櫓の落下地点を予想して、水の膜を空中と地面に張ってくれていたのだ。

櫓が通った瞬間弾け飛んでしまったが、速度を緩和してくれた。


『驚いたぞ、まさか人族が我の攻撃を弾き返すとはな。』


ドラゴンは心の底から驚いていた。

自分の様な圧倒的な力を持つ強者が、蹂躙されるだけの人族と相打つとは思ってもみなかった。

しかし櫓の全力を持ってしても押し返すだけで終わってしまったので、ドラゴンの攻撃は一回一回が櫓の全力以上の威力を秘めていると考えられる。


『もっと足掻いてみせろ!』


ドラゴンは火炎吐息のスキルを使って、口内から炎のブレスを吐き出してきた。

魔王アギトが使ったスキルと同じとは思えない程の威力だ。

空から落ちてくる膨大な炎で視界が染まる。


「水境・・・!」


先程炎の矢を防いだ時と同じ様に、地面で横たわっている櫓ごと立方体の水の膜で包み込む。

炎のブレスが落ちてくるまでに間に合ったが、凄まじい威力に押されて形が歪んでいる。


「くっ・・・。」


ミズナは必死に形を維持する事に集中している。

一部でも崩れてしまえば、櫓とミズナは一気に丸焼けにされてしまうからだ。

しかし頑張って維持してても、炎のブレスは威力を増して飲み込もうとしてくる。


「・・・力を示せ。天召・三雷!」


ミズナがあと少しで押し切られてしまうと言うところで、ドラゴンの遥か頭上に出来ていた雷雲から、三つの雷がドラゴンの巨大な背中に落ちた。

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