表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
うっかり女神に邪神討伐頼まれた  作者: 神楽坂 佑
1章 異世界転生
185/324

205話 有名ドワーフ

ハイヌとドランの呑み比べ対決が終わった後、日も傾いて来ていたので取り敢えず解散となった。

ドランを建物に送り届けネオンとリュンを迎えに行くと、随分と子供達と仲良くなっていた。

帰る事を伝えると引き留めたり明日も来て欲しいと言って来た程だ。

ドランが金を稼げる様になるまで、食べ物を届けるつもりでいたので、子供達に毎日誰かしら会いに来る約束をしてやると引き下がってくれた。


「そんな事がありましたのね。私も同行したかったですわ。」


宿に戻り食堂で晩飯を皆で食べている時に今日の出来事を話すとシルヴィーがそう言ってきた。

困っている人を見過ごせ無い性格のシルヴィーとしては、子供達を助けてやりたいと思っているのだろう。


「明日も行く予定ですので、シルヴィー様もどうですか?」

「勿論同行致しますわ。食料を沢山購入しませんと。」

「ドランは食料よりも酒を好みそうだな、私が買っていこう。」

「皆が行ってくれるなら悪いが明日は任せていいか?」


櫓は明日の予定を話している三人に向けて言う。


「何か用事ですか櫓様?」

「ああ、人と会う約束をしていてな。」


櫓は行きたくない訳ではなく、別の用事があった。

酒場で出会ったハイヌに明日食事をしようと誘われたのだ。

断ってもよかったのだが、謎が多いハイヌについて知る事が出来るチャンスでもあったので、その誘いを受ける事にした。


「それならば仕方がないですね。明日は私達に任せておいて下さい。」


三人共子供好きであるから安心して任せられるなと櫓は頷いた。


「ちょっといいか?」


櫓達の食事しているテーブルに近付いて来て話し掛けてきたのは、この宿の主人である男のドワーフだ。

名前をゴッツと言い、奥さんの名前はマイヤと言うそうだ。


「何か用か?」

「さっきお前達の会話でドランと言う名前が聞こえてきたが、ドワーフのドランか?」

「そうだが知り合いか?」

「一方的に名前を知っているだけだ。ドラン爺の事を知らないドワーフはこの街にいない。」


それ程の有名人だとは知らず櫓達も驚いた。


「しかし生きていたとはな。前に貴族と揉め事を起こして姿を消しちまったから、ミネスタから出て行ったか死んじまったと皆噂していたが。」

「そう言えば知りたい事があったんだ。そのドランと揉めた貴族ってのは誰のことだ?」


ドランについては嫌な記憶だろうと、本人以外の誰かから聞こうと思っていたのだ。

ゴッツがこの件について知っている様なのでついでに聞いておく。


「テトルポート伯爵と言うミネスタの貴族だ。伯爵家現当主は二十代の女性と若く優秀だが、黒い噂も結構あるらしいぞ。」

「二十代の女性?確かテトルポート家の跡取りは長男になるのではなかったでしょうか?」


貴族関係の話には一番詳しいシルヴィーがゴッツに尋ねる。

シルヴィーは城塞都市ロジックの出身であるが、他の街の貴族についてもある程度知っているらしい。


「長男は病で亡くなっていて、それから次男も事故でな。現当主が何かしたのではと噂もされているが、平民の俺達が知っているのはこれくらいだ。」

「なるほどな助かった。」

「気にするな、それよりゴッツ爺に気をつけた方がいいと伝えてくれ。元気にしているのをテトルポート伯爵に知られたら面倒な事になるだろうからな。自分の思った通りに事が運ばなければ危険な手段を平気で取るのが貴族ってもんだ。」


ゴッツはそう言い残して行ってしまった。


「人間の貴族と言うのは厄介だな。民を道具としか思っていない様だ。」

「り、リュンさんそんな事は・・。」


ネオンはリュンの発言を止めようとする。

貴族であるシルヴィーを気遣っての事だ。


「気になさらなくて大丈夫ですわネオンさん。元々貴族にそう言った印象を持つ方の方が多いのですから。」


シルヴィーもその事については理解しているし、旅をする中でそう言った場面に出くわす事もあった。

同じ貴族として残念に思う気持ちはあるが、それを正すのもフレンディア公爵家の者である自分の役目だと思っていた。


「ん?どう言う事だ?」

「シルヴィーも俺達と旅をしているが貴族なんだ。それも有名どころのな。」

「そうだったのか、知らなかった事とは言え申し訳ない。シルヴィーがそう言った者で無い事は理解しているつもりだ。」


リュンは立ち上がって深々とシルヴィーに向けて頭を下げている。


「頭を上げて下さいリュンさん。私は気にしていませんから。」

「お前は人間の国について知らないことの方が多いんだしな。それにシルヴィーが良い奴なのは分かりきっているが、リュンの言った通り貴族が厄介なのは本当の事だ。人間の国で生きていくならその事は覚えておけ。」


リュンがエルフである事が万が一貴族達にバレたら、自分の奴隷にしようと思う輩の方が圧倒的に多いだろう。

基本的に貴族は自分の私利私欲を優先する者ばかりで、シルヴィーの様な者の方が圧倒的に少ないのだ。


「肝に銘じておこう。」

「明日ドランに会ったら一応その件について注意しておいてくれ。」

「了解しました。」


子供達の事もあるし、護衛を配置した方がいいかなと思いながら残りの晩飯を食べた。

閲覧ありがとうございます。

ブックマークやポイント評価よろしければお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ