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うっかり女神に邪神討伐頼まれた  作者: 神楽坂 佑
1章 異世界転生
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154話 念願の新メンバー

「取り敢えずはダンジョンについてでも話すか。今のところは三回層までしか行ってない感じか?」

「そうよ、最初の探索で盗賊に襲われてる人達を見かけたから。」

「ならその下についてだな。七階層までは少し魔物の強さが増すだけで他は変わらないから問題無いだろう。」

「つまり八階層から変わると言う事ですか。」

「まあな、階段を出現させる為にネクロマンサーと言う魔物を倒さなければならない。」

「ああ、死んだ魔物を操ってくる奴よね。」


メリーはネクロマンサーについて知っていた。

ダンジョンを探索している者達で知っている人を見なかったので、流石はAランク冒険者と言うところだ。


「なんだ知ってたのか。」

「前に対峙した事があったんです、聖属性の攻撃手段が無くて大変でしたが。」

「なら八階層は問題無さそうだな。九階層も図体だけが大きい魔物が居るだけで特に問題は無いと思う。」

「十階層は?」

「ボスだが言ってしまって良いのか?」


もう大分ネタバレしているが、ダンジョンのボスについてまで言って探索の楽しみが無くなったりはしないのかと少し考えた。


「別に問題無いわよね藍?」

「はい、素早く安全に攻略出来るので有れば何も問題は有りません。後で情報料も払いますので是非お願いします。」


ゲームなどと違って未知の場所の探索に楽しみを見出したりはしない様だ。

当たり前のことだがゲームと違って命は一つしか無い。

一度死んでしまえば終わりなのだから、安全を金で買えると考えれば安い物なのだろう。


「ボスはAランクの魔物ポイズンタイガーだ。」

「うわ、それは厄介ね。」

「毒対策は必須ですね。」


当然の様に二人共ポイズンタイガーについても知っているらしい。

しかし戦った事は無いらしく、あれこれ対策について話し合っている。


「あれは二人だとキツイと思うぞ?」

「そうよね、無理して危険な状況に陥るのは避けたいし。」

「櫓さん達は勝てたのですか?」

「ギリギリだったけどな。俺も一人だと厳しかったと思う。」


仲間のサポートがあったからこそ全員無事生還出来たのだと櫓は思っている。


「そこまでですか、流石はAランクの魔物ですね。」

「良い事思いついたわ、ボス戦の為に臨時で櫓君にパーティーに入ってもらうって言うのはどう?」

「却下だ、もうダンジョンはクリアしたし追加で潜る予定は無い。」


恩恵の宝玉に関しても目当ての物を引き当てるのは相当苦労すると分かったので、高くても良いから売られている物を買う事にした。


「もうケチね。」

「その代わりと言ってはなんだが、良い情報をもう一つ教えてやる。」

「なんですか?」

「体術で俺と同じくらいの実力を持った子をこの街で見つけた。ソロだったらパーティーに誘ってみたらどうだ?」

「詳しく!詳しく教えて!」


それから櫓はユスギについて教え、早速スカウトに行こうとメリーが言い出して冒険者ギルドを訪れていた。


「どうですか?ユスギさんはいますか?」


藍に聞かれて辺りを見回して探す。

現在は人が多く探すのも大変だ。


「お、いたいた。」

「どこどこ!?」

「あのテーブルで食事している子だ。」


櫓が指差した先では足が床に届かず、ぶらぶらさせながら一人で串焼きを食べているユスギが居た。


「・・本当に私と同い年なんですか?」


藍はユスギの見た目から十七歳にはとてもでは無いが見えなかった。

藍だけでは無い、誰も初見で十七歳と見抜く事は出来無いだろう。


「本当の事だから子供扱いは絶対しない方がいいぞ。俺は痛い目に遭ったからな。」


もう二度とあんな痛い思いするのは御免だと心の中で思った。


「取り敢えずは話に行ってみましょう。」


そう言ってメリーはテーブルに近付いて行く。

出会った時からだったがかなり行動力が有るなと思う。


「ちょっといいかしら?」

「ん?お姉さん誰?」

「私はメリー・カースドよ。早速だけど貴方私のパーティーに入りなさ・・痛った、何するのよ。」

「俺の時もそんな誘い方してたよな。もっと下手に出られないのか?」


初めて会った者をこれからパーティーに誘おうとしているのにそんな態度では入ってくれなくなってしまう。


「あっ!トーナメントの時のお兄さん!」

「久しぶりだな、まあ俺はおまけなんだけどな。」

「おまけ?つまりそっちの二人のお姉さんが私に用が有るって事?」

「そう言う事だ、メリーよりもお前が言った方が良いんじゃないのか藍?」

「そうします、初めましてユスギさん、斑 藍と言います。今回貴方に会いに来たのは、パーティーに勧誘する為です。私達はパーティーメンバーを増やしたいと考えており、そこに櫓さんから強い冒険者が居ると教えていただきまして、是非お話をさせていただけないかと思いまして。」


そこからの話し合いは、パーティーメンバーでも無い櫓が話に加わってもしょうがないと思い黙って聞いていた。

ユスギはAランク冒険者級の実力を持っていたが、実際のランクはCだった。

ずっとソロで活動して来たので、受けれる依頼の種類も多くはなかったので中々上がらなかったらしい。

強い冒険者パーティーが有れば参加したいと考えていたので是非にと言う事で、メリーも藍も喜んでいた。

そして今日Aランクパーティー希望の光にエンチャンターユスギが加わり、戦力が大幅に向上したのだった。

閲覧ありがとうございます。

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