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うっかり女神に邪神討伐頼まれた  作者: 神楽坂 佑
1章 異世界転生
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139話 価値観

「す、すげえ。」


二人の冒険者はあっという間にリビングアーマーの大群を倒した事に驚いている。

櫓はさっさとリビングアーマーから取れる素材を回収する。


「他のリビングアーマーはどっか行ったから放っておくか。この階層に降りて来た奴なら、群れて無ければ倒せるだろう。」

「見かけたら倒しても良いかもしれませんね、鎧が高く売れるんですし。」

「そうするか。おっと、待たせて悪かったな。」


未だ驚き固まっている二人に声を掛けるとハッとして櫓に向き直る。


「い、いや問題無いが、八階層の情報って何について知りたいんだ?」

「あんたらを満足させられる情報を持ってる気がしないんだが。」


自分達と比べて実力が違い過ぎる櫓達がどんな凄い情報を欲しているのか二人には見当もつかなかった。


「いや、俺達はダンジョンについては初心者だからな、知らない事は多いんだ。聞きたい事は二つあって、トラップチェストの見分け方と九階層に降りる階段についてだ。」


櫓の言葉を聞いて納得した様な表情をする二人。


「なるほど、それなら簡単だ。トラップチェストかどうかは鑑定のスキルで見れば直ぐ分かる。スキルを持っていない奴からしたら、見た目が同じだから見分けられはしないけどな。」


鑑定のスキルは櫓の神眼で選択出来る調査の魔眼の下位互換のスキルだ。

なので調査の魔眼を使えば見分けられる。


「九階層に降りる階段についてだが、未だ見つけたと言う情報は上がっていないな。だが八階層に来る時に使った階段と真逆の壁の近くに厄介な魔物がいて、そいつを倒すと階段が現れるんじゃないかと言ってる奴がいたな。八階層に降りる時にもロックゴーレムと戦っただろ?」


七階層から降りる時にも出入り口を封鎖されて、戦いを強いられたが倒したら階段を降りる事が出来た。

所謂フロアボスの様な存在がいて倒した者は下への階段を降りる権利を得られるのだろう。


「厄介な魔物と言うのはなんですの?」

「ネクロマンサーって名前の魔物なんだけどよ、そいつが操る魔物達がどれだけ攻撃しても全く倒れなくて、普通じゃないんだ。」

「だから本体のネクロマンサーに攻撃をするどころじゃなくて、皆苦戦しているのさ。」


櫓にはその理由が分かった。

ネクロマンサーと言えば死んだ者や霊を操ったりする死霊術師の事だ。

そのネクロマンサーが操った魔物達にダメージが入らないのは、既に死んでいるためだ。

アンデッドには聖属性が付加された武器や聖魔法などが効く。

あとは跡形も無く消し去る事が出来れば、何も無いところから蘇ったりはしない。

アンデッド系統の魔物で有名なゾンビやゴーストは生きていないと見た目から分かりやすいが、ネクロマンサーに操られている魔物達は見た目から死んでいると分からないみたいだ。

そのためアンデッドに効果的な攻撃方法を試そうとは思わなかったのだろう。


「情報提供助かった、これは情報量だ。」


櫓は金貨を一枚ずつ渡す。


「こ、こんなに!?」

「流石に貰いすぎだぞ?」

「情報の価値観は人それぞれだ。俺が金貨二枚に値する情報だと判断したまでの事。」


宝箱の中身に当たり外れが有るかは分からないが、恩恵の宝玉を一つ手に入れて売るだけでも金貨数枚にはなる。

なので八階層で探索する者達にとっては、危険がある程度存在する代わりに金貨を稼ぐ事は比較的簡単だ。

しかしここにいる者達ならば殆どが知っている情報を話しただけで金貨二枚にもなるとは思わなかったらしい。


「まあ、くれるって言うなら有り難く貰っておくぜ。」

「他に知りたい情報が無いなら俺達は他所に行っても良いか?」

「ああ、ありがとう。」


二人の冒険者は思わぬ臨時収入に喜びながら遠ざかって行った。


「金貨二枚は多かったんじゃないですか?」


奴隷として貧しい生活を送ってきた事のあるネオンは、お金の事になると少しだけ厳しい。


「さっきも言ったろ?人それぞれだって。それにリビングアーマーが身に付けてた魔法防具の鎧が五十個近く手に入ったんだ。売り捌けば相当な収入を得られるんだし、そこまで気にするなって。」

「そうですわ、そもそも櫓さんが居なければ重い鎧を全て持ち運ぶ事も出来ないのですから。」

「それもそうですね、すみません。金貨二枚って私が奴隷商人に買い取って貰えた額と同じだったのでつい。」


ネオンが過去の事を思い出して遠い目をしながら言った。

ネオンがいた村自体が貧しく、家族も常にお金に困っていたのでネオンは自分から奴隷商人に買い取って欲しいと頼み込み家にお金を入れたのだ。

その時に貰えた額が金貨二枚であった。

自分の価値は少し話しをして得た情報のお礼に払われる額と同じだった事に少しショックを受けたのだろう。

それを聞いて櫓もシルヴィーもなんと言っていいのか分からず、このパーティーにしては珍しく微妙な空気が流れたのだった。

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