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うっかり女神に邪神討伐頼まれた  作者: 神楽坂 佑
1章 異世界転生
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31話 鎧って動きづらそう

新作のポケモンにハマってしまい投稿が少し開いてしまいました。

今日からまたちょくちょく上げていこうと思っているのでよろしくお願いします!

魔人討伐の報告を済ませた櫓達はギルドを出た後、その日はゆっくり宿で休養をとることにした。

まだ午後の三時くらいではあったが、ローガン山脈までの往復を御者として働いてくれたのと、魔人が召喚した砂の巨人やアイアンアントとの戦闘など、短期間で様々なことが起きたためネオンを休ませようと考えたためであった。

そして櫓は特に疲労などは感じていなかったが、自分が外で何かしようとすれば、ネオンも付いてきたがるだろうと思い、今日は残りの時間を宿で過ごそうと考えていた。

帰ってからネオンの代わりの剣を買いに行こうと話をしていたのは、明日にしようということになっている。


「櫓様、夜ご飯まではだいぶ時間があって暇ですね。」

「たまにはゆっくり休むのも仕事だぞ、気付いてないだけで身体はガタきてるはずだ寝とけ寝とけ。」

「休むのは分かるのですけど眠くないんですよね。」

「なら本でも読むか?」


ベッドに横になりながら話していた櫓は退屈凌ぎにボックスリングから、本を何冊か取り出した。

この世界の本は貴重である。

櫓がいた元の世界の様に、気軽に平民が買える様な値段ではないし、本ばかりを何千何万冊も扱っている店などもない。

この世界での本は図書館の様な施設でお金を払い閲覧したり、商人が扱っている商品である少ない数の本を購入するなどといった方法でしか読むことができない。

個人で大量の本を所有しているとなると、王族や貴族、大手の商人、冒険者の上位層などである。

櫓は大量に所持しているわけではないが、魔物やこの世界に関する知識が書かれている本などを店や商人から少しずつ買ってボックスリングの中に入れていた。


「いいですね!魔物関連の本だと嬉しいです!」

「ネオンは本読むの好きだよな。」

「本は高価ですからそう簡単に読むこともできませんからね。それに櫓様のボックスリングの様な物が無ければ持ち運びにも苦労しますし。」

「高いから盗まれる可能性もあるしな。」


ネオンは櫓から受け取ると嬉しそうに、しかし真剣に本を読んでいく。

これからの冒険に役立つ知識なども載っているため、櫓の手助けになる情報を少しでも集めておきたいと考えているためである。

櫓もスキルや魔法などの本を読むのは好きである。

本からの知識で自分の戦闘の幅を増やすことができるためである。

しかし櫓が知りたいと思っている魔眼関連の記事は中々見つけることが難しい。


(魔眼持ち自体がそんなに多いわけでもない。そして知れ渡るということはその魔眼の対策などもされてしまうわけだから、中々見つからないのも仕方ないから。)


既に知っている調査の魔眼、遠見の魔眼以外の魔眼は未だに見つけることができていない。

そのため櫓は雷系統の魔法について書かれている本を読んで時間を潰した。

夜まで本を読んで過ごした二人は食事をするために食堂に向かう。

食堂は宿の受付のすぐ隣にあるので、食堂に入るためには受付の近くを通らなければならない。


「櫓さん少しよろしいですか?」


櫓達が食堂に来るのを待っていた様で、受付をしている宿の店主が話しかけてくる。


「ん?何か用か?」

「ギルドから手紙を預かっています。櫓さんに渡して欲しいということでしたのでどうぞ。」

「手紙?そんなことしなくても部屋にいるんだから声をかけてくれれば良かったのに。」

「運んできたギルドの職員の方も慌てていたので忙しかったのではないですか?」

「ふーん、まあいいか確かに預かった。」


店主から手紙を受け取って食堂に入る。


「櫓様、その手紙の表面に書かれているマーク、ギルドからの緊急とか重要とかの時に使われるやつじゃないですか?」

「あーそう言えば前にアリーネがそんなこと話してたな。ならさっさと飯食って部屋で見ようぜ。」


二人は注文した料理を食べ終わるとすぐ部屋に戻り手紙の内容を確認する。

櫓は読めないためネオンに手紙を渡す。


「じゃあネオン頼む。」

「はい、えーっと・・・。明日の午前九時頃ギルドに必ず来るように、二人に面会を求めている人がいる、アリーネより、だそうですよ。」

「アリーネからかよ、なんか大事な用事みたいだし仕方ないか。」

「そうですね、でなければわざわざ手紙を渡してきたりしないでしょうしね。」

「明日はネオンの剣を見に行く予定だったからな。長くなりそうなら断ろう、よしそうしよう。」

「私は別に大丈夫ですよ?」

「よく考えてみろ、冒険者がメインの武器がないままってのは色々まずいだろ?だからいいんだよ。」


なるほどとネオンを納得させ明日は朝からギルドにいかなければならなくなったため早めに寝ることにする。

翌朝指定された時間より少し前にギルドに出向くと、いつも通り朝のギルドは混み合っている。

そしてアリーネの列に並ぼうとすると、アリーネが他の受付嬢に並んでいる冒険者の対応を任せてこちらに向かってくる。


「なんで普通に並ぼうとしているのよ。」

「そんなこと言われても順番を越すなんて善良な俺には出来ないからしょうがないだろ。」

「はいはい今日も朝から絶好調みたいね。」

「アリーネさん、手紙のマークからして面会ってどこかのお偉いさんですか?」


二人に任せていては話が進まないと判断したネオンがアリーネに問いかける。


「さすがネオンちゃん、その通りなのよ実は・・・。」


アリーネが話そうとしたところでギルドの入り口近くがざわめき出す。


「おいあれって公爵家の騎士団員じゃないか?」

「ああ、魔討騎士団だな。」

「なんでギルドなんかにきてるのかしら?」


あちこちから冒険者達のそんな話声が聞こえてくる。

そして揃いの軽装鎧と言う様な格好をした男女の二人が入り口から歩いてくる。


「もう気付いていると思うけど、今歩いてきている騎士が櫓君達に面会したいと言ってきた人達よ。」


アリーネは櫓達に小声で囁いて教えてくれた。

閲覧ありがとうございます。

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