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俺と彼女の簡単な紹介

今日は2話あげます。

さて俺と月詠さんがどんな風に知り合ったのだが

その前に月詠さんの簡単な紹介をしていこうと思う。


本名 (たちばな) 月詠(つくよ)


なおこれが人間でいる時にどうしても名前が

必要であるということもあり適当に考えた名前らしい。

本来の名前である月読命から


→月読


→月詠

と本人談だ。

身長は167と女性にしては高身長であり

俺とあまり身長の差は無い。

見た目はモデルの様なスレンダーな体型と

美少年と間違えるぐらいの美貌の持ち主で

日頃の燕尾服とショートカットも相まってか

よく男性と間違えられやすい。

……なお本人は男性に間違えられると

結構落ち込んでいる。

執事としての能力は完璧であり、家事からスケジュール

管理に至るまであらゆる事を完璧にこなす。

まさに()()()()した能力を持っている。

……というかそもそも人間じゃないか。




ついでに実家の御堂家の紹介もしておく。

俺の実家である御堂家は昔から続く名家であり

政界、経済界に至るまで様々な分野で力を持っていた。

俺は御堂家の本家の長男として生まれた。

家はかなりの豪邸であり、月詠さん以外にも

沢山の執事やメイドが働いていた。

父は前から名家であった御堂家を更に大きくした

やり手の経営者であり当主だった。

性格は常に厳格で、俺の記憶だと笑った事が殆ど無く

いつも厳しそうな顔をしていた。

母はそんな父とは真逆でいつも笑っており

いつも家に帰ってこれない父の代わりに俺を

厳しくも優しく育ててくれた。

そんな2人の間に生まれた俺は小学校から

大学までエスカレーター式の私立の学校に通っていた。



そして俺と月詠さんの出会いだが俺が高校入学の春

父が俺専属の執事を新しく雇ったのが月詠さんだった。

今でも始めて会った時の衝撃は覚えている。


「これから坊ちゃんの専属執事となります

橘月詠と申します。ご用件を何なりとお申し付け

ください」

と頭を下げた時の動作がとても綺麗だった。

そして何よりもその見た目がとても印象に残った。

「俺は御堂兼続と言います。

橘さんってとてもカッコいいですね。

同じ男性として羨ましいですよ」

と俺が言うと母が何故か笑っていた。

「どうしたの母さん」

「兼続、橘さんってこう見えて女性よ?」

「はっ? 母さん冗談はやめてくれって。

こんなカッコいい女性がいるはずが……」

「坊ちゃん、私はこんな身なりですが女性です」

「えっ……? マジで?」

「はい、本当です。

ーーなんなら私の胸を触られてご確認されますか?」

「えっ……? えっ? えぇぇぇぇーー!!」

この時の衝撃は未だに忘れられない。

それからというもの俺の大体の行動に月詠さんは

一緒についてきた。


ーー学校までの通学路

(まぁ行き帰りは車だったが)

「車に乗っていれば何も起きないと思うけど……」

「何をおっしゃいますか。

いつ、どんな事が坊ちゃんに襲いかかるか

分かりません。そのために私がいるのです」



ーー修学旅行ではさりげなく後ろから尾行

(友達と遊ぶ際も同じ行動をしていた)


ササッ

「うん?」

「どうした兼続?」

「いや気のせいかな」

(今絶対月詠さんいたよ……)


ーー部屋で勉強している時も同じ部屋の隅で直立不動

「坊ちゃん、勉学の方は大丈夫でしょうか」

「一応大丈夫だよ……それよりも月詠さんが心配だよ」

「私は大丈夫ですよ、執事ですから」


ーー俺が父親の会社での手伝いの時も右腕として活躍

「月詠さん、この資料ある?」

「はっ、こちらに」



……正直、月詠さんがいない場合というのは

風呂と寝る時だけだ。

(まぁ寝る時は目を閉じているから気づいていない

だけで、部屋にいるのかもしれない)


とある日、俺は月詠さんに聞いてみた。

「なぁ月詠さん」

「なんですか坊ちゃん」

「なんでそこまで俺についてくるの?」

「それは私が坊ちゃんの専属執事ですから」

と返された。


そして月詠さんと一緒に過ごしているうちに

俺に重大問題が発生した。

それは……

“月詠さんに恋をしてしまった”ことだ。

いつの間にか月詠さんを目で追っていた。

月詠さんと一緒にいると心臓の鼓動が早まり

落ち着かなかった。

……まぁ出来るだけ気づかれないようにしていたが。

そもそもあんな綺麗な女性が近くにいて

好きにならない方がおかしいのでは?

「坊ちゃんどうしましたか?」

「……いや、なんでもないよ」

「私に何か出来ることはありますか」

「いや大丈夫。むしろ何もしない方が俺は落ち着く」

……流石にその病気の原因みたいな彼女に

何かしてとは言えるはずもない。


父や母から様々なお見合いの話をもたらされていたが

俺はうやむやにしたり、断っていたのは月詠さんに

いつか自分の思いを告げたかったからだ。


だがその自分の思いを告げる機会よりも先に

月詠さんの思いを聞く事になった。

そしてそんな機会は意外と早く来るのだった。

次回から物語は動き始めます。

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