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もしかしすると、続くかもしれない第一話

どうもー二時間掛からずに五千字書けたのが初めてな平丸です。(悲)


書き終わった感想。

何だこれ。


日照りが強く、空を仰げば痛いほどに目へ差し込んで来る砂漠の中で一人の男がいた。


男の身長は180前後と長身で漆黒の革ジャンを華麗に着こなし右頬から顎へと縦に走る傷が印象的な男であった。


その瞳は、幾度とあった戦場を生き抜いた末に宿り_ __


____力強くその手から自身の命を手放そうとはしない。


__________そんな意思を感じた。


遠くから眺めても分かる程に深く刻まれたている右頬から顎までに直線へ疾るその古傷。


それは、あった戦の激しさを語っていた。



男は漆黒の革ジャンを華麗に着こなすが砂漠と言う直射日光に思わず目を瞑ってしまいそうになる。



『全くこの熱さには…胸焼けしそうだぜ。』


何を言っているのかは、彼自身理解していない。

ただ彼は、何となく自分のキャラが意味不明だが実は大切な伏線になる様な助言を主人公にする渋カッコイイ戦士だと考えていた。

それ故に全ては何と無く、それっぽいキザなセリフを口にしてみたが此れはどうだったのだろうかと内心疑問に思っていた。

誰かが近くにいてくれたならばこの疑問は即座に解決して、マトモな口調に戻していたのだがこの肉体を手にしてから此の方、そのような事は一度たりとも無かった。


その理由は、現在の肉体に入って直ぐの頃まで遡る。


この肉体の元所持者は、元々騎士の家系にギリギリ属していた。

どれ位ギリギリだったのかと言うと、正規の家系図を探ると一番端っこで手書きで書かれいた事があった。

手書きでも何であれ、家系図に書かれているのならば良いではないかと言う人間もいるだろう。

確かにそうなのかもしれないがその理由が酷かったのだ。

理由は単純だった。

余りにも年代を重ねた結果、親族が増え過ぎたので一度整理しようとした本家の人間が普通に忘れていたのだ。

忘れていたのなら作り直せば良かったのだが、その家系図は王家に提出する為に作っていた物なので期限があった。


もう一度作り直せば、この期限が間に合わなかった為に急遽手書きで書いていたのだ。

もし、此れが本家と馴染み深い家ならば何とかしていたのかもしれないが、真反対の馴染みが無いと言っても良い家であった為、直してもくれなかった。


その対応に一度、彼の父が抗議に出たが帰って来た言葉は簡単にすると


『どうせ、おたくからは騎士なんて出ないから関係ないんだろう?』だった。


此れに怒りを覚えた父が自分の息子にとんでもない修行をさせた結果。


とてつもない強キャラにまで育成を完了させたのだが、此処でも悲しい事か起きた。

本家の中でも最強の名に一番近かった彼に血族総員で彼を潰そうと暗躍し続けるようになったのだった。


それは、第五十三世界総トリニティーファフナー、八十六律の四天王の一角 ラストエンビルナーを倒し、人々から英雄と称えられるようになってからも変わらなかった。




ちょうど、強キャラの肉体に別の魂が入った瞬間は周りに誰も見方が存在していなかった。

時期は四天王を倒して直ぐで、王から表彰されると知らされて城の中を歩いていた時の事。


『おい、七光り。』

『……なんだ?』


誰かよく知らない人に呼び掛けられた彼は、知り合いなのかと思って立ち止まった。

自分が自分では無くなっている事にパニックになっていたのだが、今の肉体の方がカッコ良かったので過去の自分は無かったことにしようとしていた時に話しかけられた物だから心臓バクバクだった。


まるで、落ちていた財布をネコババした瞬間に背後から話かけられ感覚だった。

財布をネコババして、背後から話かけられた場合は通常、声の主は財布の落とし人の可能性が高いので財布を逃走ルートとは逆側にぶん投げるか、全速力で逃げる事が正解だ。


しかし、今回はネコババした物が肉体なので自分の肉体の一部をもぎ取って投げるなんて事は出来ない。

そんな事すれば痛くて泣いてしまう筈なのだからと、結論づけた彼が取った行動は全てを受け身の体制でいる事だった。


相手が話しかけて来たことに対して適当に返事をして良い感じに誤魔化す。

コレは難しいようにも思われるが意外と何とかなる事を経験上知っていた。




『まさか、お前が第五十三世界総トリニティーファフナー、八十六律の四天王の一角 ラストエンビルナーを倒すとはな、一体どんな悪い手を使ったんだ?』


えっ、第五十世界総トリニ…ワカンネェ……

忘れた誰かもう一度言ってく.


『ふっ、決まっているだろう第五十三世界総トリニティーファフナー・八十六律の四天王の一角 ラストエンビルナーは確かに強かっただが、第五十三世界総トリニティーファフナー・八十六律の四天王の一角 ラストエンビルナーは、俺の敵じゃ無かったと言うことだ。』


…なんか、勝手に口からよく分からない単語が漏れてんだけど……


ほら、変な事を言うから目の前の人も驚いているじゃないか。


『っ!…そんな訳が無いだろうっ!!適当な事を言うんじゃ無いっ!!!あれは超次元多数領域を零次元で干渉する化け物だ!!!三次元の肉体しか持たない人間がどうにかなる訳がないっ、同じ空間に存在しているだけで一体何人の人間達が異常空間に耐えられず肉塊にされたと思っているんだっ!。』


…よく考えたらこの人が初めに変な事を言い出したのか。

何話してるのか全くわかんないけど取り敢えず同じ様な事を言えばいいか。


ええと、超次元多数領域…何だそりゃ。

先程と同じく相手の言った言葉を続けて並べようと思ったが、次元という言葉を頭で考えた瞬間に脳の一部がシャットダウンした。

一つ言うとすれば文系の彼には難しかったのだろう。


『……………』

其れから数十秒間、お互い睨み合う形で対面し続けた。


彼は焦った。

此の儘では、不味い自分が自分では無く実は自分の皮を被った自分だと言う事がバレてしまうと。

こう言う状況で不味いのは、一方的に責められる場合だ。

受け身を続けると言うのは、ただ守るだけだ。

確かに、自分から攻める時と比べて削られる体力は少ないだろう。

しかし、体力と言うものは何れゼロになる。

ずっと "まもる "ばかり使っていては、何れ命中率は下がり攻撃を受けてしまう。

バトルと言うものは、一ターンの攻防で全てが決まる。

とても単純だが、極めて複雑な戦略が行き交う頭脳戦だ。


初めは相手に先手を譲っていたが、此処まで何もして来ないのは怪しい。

きっと何か策を立てているのだ。

ならば相手が何か"ナニカが目覚めるチカラ"や、腰にさしているどう見ても本物そうな長剣を鞘から抜いて"舞"を踊り色々なバフを詰んで来る前に此方が先制を奪わなければ。


そう思い、戦略を変えた彼は緊迫した状況を壊そうと試みた。


『ふっ、無様だな。』

彼が笑うと世界の空気が十度下がった。

近くにいた親族の青年は、急激に下がった温度により彼は一瞬自分が何処にいるのかが分からなかった。

此処がまだ城だと安心した矢先今度は身体が震え始め口からもれる息が白い物へと変わっていく。


何が起きたのかは青年は理解していた。

全ては目の前の男が原因だ。

恐らく青年が気づけない束の間にも満たない極僅かな時間で世界変異レベルの魔法を使ったのだろう。

今は未だ良いが、その気になればこの世界を氷河期以上の……いやこの場合は、氷河期以下の気温にまで下げる事だって出来るはずだ。


流石にこの国を守る騎士であるからして、世界を氷漬けにしようなどとは思わないだろうが、この空間だけを絶対零度下の温度にまでする事ぐらい超次元多数領域を零次元で干渉する化け物を倒した彼ならば余裕だろう。


何方にせよ今の自分は、彼に命を握られている。

自分に勝てる要素は何も無い。

この場で土下座して命だけは、見逃して貰おうとしたかったが、青年も騎士である。

その様な無様な姿は見せる事が出来ない。

"ああ…自分は此処で死ぬのか"

徐々に気温が下がっていく中で青年は死を覚悟した。

"自分は、何も為さずに死を迎えるのか。"

そう考えた瞬間、最期の抵抗として腰に刺していた長剣を抜刀し彼へ斬りかかろうとしたが、彼を恐れた長剣が青年の手から逃げ出した。


『…… っ" !?』


理解出来ないっ!何故この様な事がっ!?

温度が下がり過ぎてしまった為に、最早青年の口は動かなくなりはじめる。

騎士の象徴でもある剣は逃げ出したというのに、自分はこの場から離れる事が出来ないとは滑稽だ。

"剣のない騎士は只のプライドだけが高い人間でしかない。"

青年は、この様な言葉を今逃げれば彼に言われてしまうと思い、最後の気迫を食い縛りこの場で立ち続けた。

肉体は氷始め動かず、精神とも揶揄される剣は自分を捨てて消え去った。

最早、自分は剣を持って死ぬ事さえも出来ぬのか……



いや、一つだけあった。

青年は、ギロッ"と対面する彼を睨み続けた。

この視線で彼を刺す事だけが、自分の最期の抵抗だった。


あと自分は、何秒生きられるのだろうか...

凍てつく寒さで薄れかけそうになる朦朧とした意識の中でそんな事を考えていた。

何故自分は、彼に突っかかったのだろう。

勝てるわけが無いとわかっていたのに。


今日の表彰式での手柄を、本家が奪おうとしていたのが悪かったのか。

彼の父母を人質に恐喝すれば、無抵抗で渡すだろうと舐めていた。


…こんな行為は、騎士らしく無かった。

騎士であって、騎士の志をドブに棄てて行動したのが自分の死因だったか。


色々と彼に、卑怯な手を使い続けていた自分を騎士などと言って良いのかは分からない…いやダメなのだろう。

決して許される事ではない。

だが死ぬ最後の我儘を口にしても良いのならば、自分は騎士として視線という剣で彼を刺したのだ誇りに思おう。


そんな事を最期に意識を手放そうとした瞬間。


彼が口を開いた。


『 …… ふ、随分な挨拶だ。』

『』


身体と思考が停止しかけている、青年にその言葉が届いたのかは分からない。

だが、其れらが完全に停止する前に彼はこの場を去り温度を徐々に徐々に戻していく。

青年の回復を入念にして。



数時間後、目を覚ました青年は医者に何故自分が未だ生きているのかと問う。

医者は、青年に貴方は未だ生きる理由があったから此処にいるのですと答えた。

青年は、ベッドの上で上半身を起こし窓をみる。

空は、日が沈みかけ、暖色でカラーリングされている。

この夕日が見れるのは、彼が第五十三世界総トリニティーファフナー、八十六律の四天王の一角 ラストエンビルナーを倒したからだ。


そんな彼が自分を生かしたのには理由がある筈だ。


『まさか…あのお方は私に騎士道を説いて下さったのでは。』


そう考えると、納得がいく。

自分の考えだけが全てだと彼を否定し。

卑怯な手腕で彼と対峙しようとしていた。

其れを見たからかれは、"無様だ"と言ったのかもしれない。


『……あのお方には、勝てない。いや勝てるわけがないな。』

青年は、美しい夕日を眺めながら呟き、魂に誓いを立てた。

自分は一度死んだ。

だから、今の自分は新しく産まれた一人の騎士だ。

産まれてから死ぬ迄、私は騎士道を曲げる事は決してしない。

『次こそは、騎士として生きよう。』


青年は、彼に並々ならぬ感謝を込めながら、彼に宣誓をする思いでそうつぶやくのだった。











……あの、人ずっと俺を睨んで来てたけど俺ってそんなに嫌われてたんだ。

一人に嫌われていたという事は、もっと大勢の人達が俺の事が嫌いなのか……


人は、一人では生きられない。

きっと青年と派閥に入っていた筈だ。

そうなってくると、同じ派閥の人間は基本的に同じような考えを持つのはなんら不思議な事ではない。

つまり、殺す勢いで俺を睨み続けていたのは、その派閥の総意なのか……


青年が美しい夕日と彼に誓いを立てていた同刻、彼はそんな事を不安に思いながら一つの結論に至った。




『銀河の中の砂の一つになり変わるとするか(俺の事が忘れられる迄、平民に化けて隠れよう。)』




此れが彼が逃亡する事になった原因の一つであった。


読み終わった感想が、何だコレ。

だったら嬉しいです。




面白かったと思ったなら〜評価してくれてもいいし。

面白くなかっても〜評価はして欲しいなぁ








というか下さい[土下座(必死)]

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