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BLUE in the ガールズバンド  作者: あまだれ24
8/58

第8話 train of thought その1


10月6日日曜日。秋。高校3年の三学期。


大学受験に向けて今までより本腰を入れて勉強しなきゃいけない時期だ。


そういう時期…のはずだった。


そのはずなのに、自分の部屋で机に向かってても全然勉強に集中できない。


もともと勉強嫌いな性格だし、蘭子さんの事もある。あと正直言うと暇がなければ暇を作ってでもギターを弾きたいって欲望も。


けど、それだけが理由じゃなかった。


「蘭子は」


昨日の凛子さんとの会話が脳内で再生される。


「蘭子は自分でもどこだか分からない駅で降りた。そしてその駅であのレコード…ブルーノートの幻の『1553番』を手に入れたんだ」


「駅って…どこかの駅前の中古のレコード屋さんってことですか?」


「ちがう。『駅』だ。蘭子は駅の中にある誰もいない小さなレコードショップでそれを見つけたんだよ」


どういう事だろう。


本当にそんな事があるだろうか。


駅の中のレコード屋さんなんて一度も見たことないし、そもそもそんな所に幻のアルバムが売ってるなんてことある…?


数学の問題集を後回しにして、また思いつく限りググッてみる。


『神戸 駅 レコードショップ』『駅中 レコード店』『駅の中にある CDショップ』


結果は昨日と同じ。どれもヒット無し。


出てくるのはどれも駅近のお店の情報ばかり。


インスタやXでもそれらしいワードで調べてみたけど、結果は変わらなかった。


私は椅子の背もたれに寄りかかって上体を反らし、昨日の凛子さんみたいに天井を見上げる。


そもそも今どきレコードを売ってるお店を見つけること自体難しいし、そんなのお店本当にあるのかな…?


けど凛子さんの話だと蘭子さんはハッキリ断言したそうだ。


駅の中のレコード屋さんでそのレコードを手に入れたと。


「酔ってたんじゃないんですか?」とコメダで言いかけて、私は蘭子さんが一滴もお酒を飲まないことを思い出した。


凛子さん葵さんと違って蘭子さんはライヴの打ち上げでも、どれだけ他の人に勧められても絶対飲まない。


礼儀正しく穏やかに断るのだ。


そんな蘭子さんが記憶が混乱するほど酔うなんてこと、まちがってもありえない。


ちなみに昨日聞いた話だと、蘭子さんはこんな経緯でそのレコードを偶然手に入れたそうだ。


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