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BLUE in the ガールズバンド  作者: あまだれ24
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第69話 バズれ!大作戦 その3


咲ちゃんの巧みな誘導でまんまとハメられたと気付いたけど、今さら撮影を中断できる雰囲気じゃない。


咲ちゃんだけじゃなくて、店長の中村さんもその横で腕を組んでこっちに笑顔を向けている。カウンターの向こうには女性スタッフの浅井さん、さらに2人組の若いお客さんまでいる。


いつの間にか店内の全員が私を注視していた。


引くに引けない。そう思い、ようやく本当に覚悟が決まった。


「あの...」私は中村さんに声をかけた。


「どうしたの?」と初老の中村さんは渋い声で答える。


「このマーシャル使っていいですか?」


そう言って私は近くにあった中型のマーシャル社製アンプを指さす。するとスタッフの浅井さんが中村さんの合図で長めのシールドを持ってきてくれた。


浅井さんからシールドを受け取ると、お礼を言って手早くアンプとギターに繋いだ。


ギターはフェンダーUSA製のストラトキャスター。私がストラト使いだと知って選んでくれている。


床に片膝をついてアンプの設定をする。迷わない。このタイプのマーシャルなら機種ごとの違いはそんなに大きくないはずだ。


素早く設定を済ませると、最後に財布からいつも持ち歩いている予備のピックを取り出した。


「じゃあ...よろしくお願いします」


緊張した私は咲ちゃんや中村さんたちに向かって深々と頭を下げ、アンプ前に置かれた試奏(しそう)用の丸椅子に腰を下ろした。


「春香ちゃんが本気で弾くところはじめて見るかもね」と中村さん。


「あー。そう言えばそうかもです」と浅井さん。


「それでは...撮影開始(アクション)!」スマホを構えた咲ちゃんが映画監督のような口調で告げる。


ピコッと動画撮影の始まる音がした。


ごくりと唾を飲む。息を吸いながら右手をゆっくり胸の高さまで上げ、ダウンストロークの構えに移した。


大丈夫だ...いつもやってるみたいに弾けばいいんだ。


息を吸うのをピタッと止める。


一拍(いっぱく)置いて、ピックを親指と人差し指で軽くはさんだ右手を、素早く振り下ろした。


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