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BLUE in the ガールズバンド  作者: あまだれ24
58/92

第58話 透明少女 その1


その夜。不思議な夢を見た。


めちゃくちゃリアルな夢だった。


スタジオ練習から帰ったあと、すぐお風呂に入って、家族そろって晩ご飯を食べた。


ちなみにメインはお母さんの得意料理で、私の大好きな大根おろしの乗った和風ハンバーグだ。


ご飯のあとはすぐ部屋に戻って、さっさと宿題を片付けようとした。


けどその前に「ちょっとだけ...」と、ベッドに腰かけてスマホで音楽を聴く。


べつに欲に負けたわけじゃない。そうじゃなくて...そう、これも大事な勉強なのだ。


私は田渕ひさ子というギタリストをギターのカッティング奏法のお手本にしてる。


今日の練習で凛子さんに指摘されたリズムのズレも、そのカッティングという技を多用するパートだった。


ベッドに横になって、田渕ひさ子の鋭いカッティングに合わせて自分の手を動かす。


こんな荒々しくて瑞々(みずみず)しくて鮮やかなカッティング、やっぱり他に聴いたことがない。


目を閉じてイメージする。


私は田渕ひさ子だ。


弾けない曲なんてない。


来週のスタジオ練習では必ずあの複雑なリズムを完璧にさばいてみせる。


そう思った時。


閉じた目の前を、白い光のような何かがスーッと横切った気がしたのだ。


今の何だろう...?


不思議に思いながらも、たぶん気のせいだろうと私は再びイヤホンから流れる音楽に意識を傾けた。


そのとき。


またさっきと同じように白い光が目の前を横切った。


「なに?」


やっぱり気のせいじゃない。


気味が悪くなり急いでベッドから起き上がる。そして光の正体を探してサッと部屋を見渡した。


「え...」


するとそこはもう私の部屋じゃなかった。


コンクリートの天井に等間隔で並ぶ青白い蛍光灯と、黒ずんだタイル張りの壁。


そして蛍光灯に照らされた、公園でよく見るタイプの青いプラスチック製のベンチ。


「ここ...どこ?」


まったく見覚えのない薄暗いトンネルのような場所に、なぜか私はポツンと立っていた。


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