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悪役令嬢エリザベスの噂

エリザベスが旅に慣れてくる頃には頬を撫でる風も冷たくなっていた。

寄子の別邸や離れを借りながら、エリザベスに負担がないよう3週間近くかけて辺境領まで行くこととなっている。

今回の旅に侍女はいない。

北の辺境地に行ってとんぼ返りの旅。

しかも帰りは雪が降るかどうかのギリギリの線だった。

訓練していない女性にはキツかろう、と連れてこなかった。

なので護衛多数、女性騎士、従僕、御者、コック数名。という編成での旅で、エリザベスは自分のことはほぼ自分でしていた。

しかしおしゃれ好きなエリザベスは髪の毛をいじるのもメイクも得意だったので、王都では避けていたような攻めた髪型をしてみたりと楽しんでいた。


ただ驚いたのは「悪役令嬢断罪劇」というのが

これまで寄ったどの街でも大流行だと言う事だった。

そしてしっかり悪役令嬢エリザベスの噂も届いていたのだ。


元々母親譲りのおっとりとした性格のエリザベス。

(見た目は父親譲りのキツめの容姿だったため悪役令嬢が似合ってしまっていたのだが。)

「王都の噂なんて王都を離れれば誰も知らないでしょう。」

なんてのんびり考えていたのだが、とんだ間違いであった。


しかも王都を離れれば離れるほどエリザベスを知らぬ者が増えるせいか悪役令嬢とエリザベスの嫌われ方が酷くなるのだ。


そもそも王都では悪役令嬢の役は人気であった。

その劇団の花形女優が悪役令嬢を演じるのである。

美しく着飾った悪役令嬢役が身につけているアクセサリーやドレスなんかは飛ぶように売れる。

そして王子の真実の愛の噂が広がりリアル悪役令嬢とエリザベスが言われるようになってからは

教会へのバザーや孤児院の訪問にエリザベスが訪れると人だかりができるようになっていた。

劇で見たあの悪役令嬢の本物が!と歓声まで上がる始末だった。


しかし王都から離れた土地ではやはりヒロインが花形で

悪役令嬢はあくまで悪役。

そしてそれに伴ってリアル悪役令嬢のエリザベスも酷い嫌われようだった。


自分は普段から男を侍らせている男好きのくせに、婚約者の王子が真実の愛を見つけると嫉妬でヒロインに嫌がらせをしていた悪役令嬢!

とうとう断罪され追放された!

押し付けられた辺境伯閣下がお気の毒。


と、今回劇と同じように断罪された事で物語の悪役令嬢とエリザベスが完全同一視されていた。


これは北の辺境地でもどう思われているか分かったものではない。


エリザベス一行の面々も日にちを追うごとに青ざめていく。

自分たちのお嬢様が北の辺境地で酷い目に遭うのではないかと。


そんな皆を尻目に

エリザベスは終始マイペースに長旅を楽しんでいた。

一行もエリザベスの飄々とした様子に安堵感をおぼえていた。


そしてとうとう北の辺境の領境まで来ると護衛10名ほどを残し護衛の大半とエリザベスは別れた。

そして領境まで迎えにきてくれたジュンブリザート辺境伯の騎士達と合流し先導してもらいながら辺境伯邸へと向かった。

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