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プロローグ

「エリザベス＝ルトフェルト=ビバリースカイ！！お前との婚約を破棄する！」

学園の卒業パーティで高らかに宣言したのはアウリス＝ヴィ＝バールキャピタル　

この国の第一王子であり、私エリザベス公爵令嬢の婚約者である。

「ここにいるジョージィ男爵令嬢に対する暴言や嫌がらせ！もはや看過できん！」

と言いながら横にいるピンクブロンドの髪にピンクアイのかわいらしい女性を抱き寄せた。

うーん、何度考えても身に覚えがない罪ばかりだわねぇ。

どうしたものかしら。

「申開きがあるのなら申してみろ！！」

「いいえ、殿下のお心のままに。婚約破棄の件畏まりました。」

そう言うと

「ふふん！そうだろう！だがこれで終わりと思うな！アウリス＝ヴィ＝バールキャピタル第一王子の名の元罰を与える！北の辺境伯ジューンブリザードに嫁ぐことを命じる！そして一切の供を連れて行くことを禁ずる！」

そこまで言うと一呼吸おく。

自分に酔っているのか恍惚とした顔をジョージイ男爵令嬢に向ける。

そしてまたこちらを向くと

「私の最愛を傷つけた罪は重い！！王都にこれ以上居続けることはならん！北の辺境にはすぐに出発するように！これは命令だ！」

そこまで言い切ると一瞬シンと静まり返った後、後ろの方がらワッと歓声が上がった。

（まるで今流行りの舞台の丸写しね）

「承知いたしました。」

そう言って歓声を上げてる生徒達に笑顔を見せてる王子にカーテシーをして会場をそっと後にしながら

「恋は人を狂わせると言うけれど、本当ねぇ‥‥」と呟いた。