狩人《ハンター》は標的達と共闘してもいいんですか?
紫音 都って現実で見たら変な名前なのではないか言いにくいのではないかと思ってしまった。
「ただいま。」
そんな声と共に扉が開いた。
見た目は都姉と変わらない。だが物静かな女性が入ってきた。
「し、紫音先生!?」
「紫音ではあるけど先生じゃないよ?先生は姉さんの方。」
「おっかえり雅。」
「さっきも言ったけどただいま。響ちゃんが友達つれてくるの珍しいね。」
「私もさっき同じことを言った。」
さて、朧がまだ意味を理解してないみたいだしそろそろ教えてあげないと可哀相だね。
「雅姉自己紹介おねがい。」
「わかった。私は紫音 雅。都は私の双子の姉。職業は警察官をしてる。貴女は?」
「私は隠身 朧。青華達と同学年の高校一年生だ。」
「普通の子?そんなわけないか。響ちゃんが家に入れてるもんね。」
「そんなところだ。」
と、ここまで自己紹介したところで都姉の隣に雅姉が移動する。
「うむ・・どちらがどちらの人なのかわからなくなってしまった・・」
「一応スカーフでわかるようにしてるんだけどね。」
「黒が私、都姉さんだよー!!」
「白が私。」
「わかった。わかったから離してください紫音先生!!」
「やーだ。プライベートくらい都姉って呼んでくれて良いんだよ~。」
なんか朧が都姉にロックオンされてるんだけど。
ボクだったらもう無理。
おっと、パソコンに呼ばれちゃった。
「何かメール来たみたいだから確認してきて良いかい?」
「ああ、構わない。私もさっき振動していてな。忘れる前に確認しようと思っていた。少し席を外す。」
嘘では無いみたいだけどただのメールな訳が無いんだよね。
「まあ、仕事だよね。」
朧も同じ感じかな?
「すまない、この後の用事が出来てしまった。」
「大丈夫、ボク達も少ししたら出発しなきゃいけないから。」
「もしかしたら同じ案件かも知れませんね。」
お互いの同意を得て確認する。
「一緒だな。」
「それじゃあ一時的に共闘関係を結びましょう!!」
「共闘?」
「一緒に戦った方が得策だと姉さんは言ってる。」
「私は皆から見たら敵なのだぞ?そちらに利点が一つもないではないか。」
そうなるよね。罠だって言いたい訳だ。
都姉ならこんなとき絶対・・・
「人数多い方が早く帰れるじゃない?」
「そうだな、楽に越したことはない。俺は賛成な。」
「実際ボクはこの家から出ないからね、あんまり代わり無いけど朧と敵になるのは御免だね。」
「青ちゃんに同意。」
と、言うわけで半ば強制的にではあるが共闘関係を結んだのだった。
次回初仕事
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