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探求冒険家エクスコ!(仮)  作者: じゃむ(sadojam)
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.9

部屋の中を見られないように仕切りのカーテンを敷く。玄関の電気は付けない。あまり顔を見られたくない。

ちょうど仕事に出かけるとこだったし、えっちゃんはパーカーを羽織い、カバンを肩にかけた。長居されても困る。

覗き穴からは引っ越してきた男一人。えっちゃんは無言でドアを開ける。


男はえっちゃんを見てしばらく黙っていた。

おそらく外国人の私に驚いたのかも。と決めて、[はい。なんでしょうか?]とえっちゃんから口を開いた。

[え?いや、あの。隣に越してきたコースケいや、ヨネダと言います]

えっちゃんは、だから?という距離を置く顔をするも、悪い人柄でなさそうなので内心、安堵していた。

再び沈黙。破ったのはコースケという男。

[エク…スコ?]

小さな声でよく聞こえず、えっちゃんは首をかしげる。

[い、いや、なんでもないです。よろしくお願いします]

[こちらこそ]

と、えっちゃんはそれだけ言ってドアをゆっくり閉めた。閉めた後急いで覗き穴から覗く。

男はもう居なかった。向かいのドアの閉まる音も聞こえなかった。おそらく外に出たのだろう。


仕切りのカーテンを開けると皆がそこに居た。

[聞こえた?]

えっちゃんの言葉に皆うなづく。

[なんか間抜けっぽいね]

ケイナの言葉。えっちゃんがクスリと笑う。

[大丈夫そうだね]

皆の感じた事をミヤビが代表して言った。

[でもホント気をつけてね。仕事行くわ]

えっちゃんは時計を見て言った。

久しぶりにサイコロを振った。一の目。サイコロをポケットにしまう。

玄関から出て、気配を探る。コースケという男の住む部屋からは何の気配も感じなかった。えっちゃんは階段を降りた。

通りに出る前に辺りを伺う。コースケの姿はどこにも見なかった。


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