表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
探求冒険家エクスコ!(仮)  作者: じゃむ(sadojam)
77/131

.77

[なんで知ってるんですか?]

リョウさんの事まで知っていた。身体が強張る。アンテナが鋭く震える。

[嫌でも入ってくるんだよ。情報は]

トオルも同じ事を言っていた。キャサの言葉も思い出す。ユダのネットワークは計り知れない。と。


[なんで私に?]

[君に興味があるからかな。僕はね。興味を惹かれた事には知らずにはおけない性分なんだ。特に本物はね]

[私は本物ではないです]

[それは自分が決める事じゃない。他人が決める事だ。ダイヤが高価なのかはダイヤが決てるのではなく人間だろ?]

[マーロンは?リョウさんは?]

[本物の条件が変わってくるね。僕の場合は知りたい。と思った人が本物と思ってる。とにかく誰も損はしてないから]

[私の何を知りたいんですか?]

話が全く分からない。えっちゃんは納得できない。

[えっちゃんの過去かな。コースケにも興味があるけどね]

[なんでコースケの事を]

アンテナの針が大きく揺れる。


[コースケがえっちゃんを探し回ってるのを教えてくれた人が居てね。そりゃ誰でも興味は湧くさ。知ってる?彼、偽名だよ]

[直接コースケに聞いたらいいじゃないですか]

えっちゃんは警戒心を隠せなかった。ユダは恐ろし過ぎる。どこまで知ってるのか?何を知ってるのか?

ユダはゆっくりと口を大きく開いた。笑ったのだ。

[怖がらせるつもりはなかったんだ。ごめんよ。でも少し安心したよ。うん。えっちゃんも普通の人間だった]

ユダは大きくため息をついて、椅子に座った。

[僕はね。その人間の底を知りたいんだよ。どこが底かをね]

ユダはえっちゃんにも座るように手を椅子に向けた。えっちゃんは座らない。

[やっとえっちゃんの恐怖の気持ちを見たよ。ありがとう]

話はこれで終わり。と言うようにユダは深く頭を下げて感謝の言葉を言った。

最後までユダのペース。


[なんでこんな回りくどい事をしたんですか?]

[人脈作りだよ]

[それで誰が得をするの?]

[えっちゃんは何の為にマーロンに渡したの?]

[私の質問にまず答えて]

えっちゃんは自分でも分かってた。恐怖を誤魔化す為に質問している事を。でも口は止まらない。

[そもそも得とか損とかそんな話じゃないんだ]

[もし得するとしたら誰が?]

えっちゃんは譲らない。なんでこんな意固地になってるのか。自分の感情が抑えられない。納得するまでは。

ユダは目元を緩めてクスリと笑った。

しょうがない駄々っ子を相手に笑った。それはえっちゃんにも伝わる。どんどん自分の手綱が掴めなくなる。

[得するとしたら関わった人全員かな。えっちゃんにマーロン。その姉に仲間。桜井にその仲間、僕と僕の仲間。それからその兄弟に家族]

[全く分からないです。誰が得を]

えっちゃんの声が大きくなる矢先に、ユダが突然椅子から立ち上がりえっちゃんの目の前でパン。と合わせ手を鳴らした。

えっちゃんはよろけて椅子に座る。

[ごめんよ。君は今、理性を失ってる。嬉しくてついやり過ぎた。本当ごめんなさい]

立ったままユダは深くお辞儀をした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ