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早く行ったにも関わらずすでに五人集まっていた。ニル、マトン、カラクリ、オルカ。コースケは居ない。来ないとの事。
その代わりにこないだ居なかったユーナが居た。
彼だけ若くまだ大学生だという。卒業後はマーケティング会社で働くらしい。
若い世代の流行や動向を同目線で見ている。
机の上にはお菓子やジュースではなく様々な書類。
オルカさんが漫画関係の仕事なのだろうか。漫画の絵柄と内容を説明しだす。それを皮切りに皆が口々に意見を言い始める。
海外受けの作風。コスプレしやすい服装。一目で分かる特徴。作風やストーリーの為に練り上げてるのではない。
エクスコのキャラの価値を高める為に。
異世界から現実世界に逃げた悪党をエクスコが追いかけて捕まえる。という物語。
ライトノベル調で現実よりの話。恋愛要素は皆のエクスコにするので無し。内容は、エクスコが尊敬していた師匠なり上司が仕方なく悪党に成り下がり、エクスコが葛藤しながらも倒す。という一味だけ加えた近代アクション物語。
大雑把な物語の流れを練りあげてく。
オルカさんが、決めた作風に近い漫画家を探すと請け負う。
時計の針が八時を回った頃、家のチャイムが鳴った。
寿司の出前。とマトンさんが言う。
この家の持ち主がマトンさんなのだろう。
高級そうな模様の入った寿司桶。箸も綺麗な和紙袋に入ってあった。が、ペットボトルのお茶。紙コップ。紙皿。チグハグだが誰も文句は言わない。
それからまた話し合う。
ファンタスフィックはもちろん、ツイッター、インスタグラムなどへの工作。カラクリさんが担当。プリントアウトした紙に何百個ものアカウント名とパスワードが羅列してある。全てカラクリさんが作ったアカウント。
マトンさんもネット関連に強いらしくエクスコ応援ファンサイトを作るとともに、4チャンネルという国内最大掲示板サイトに書き込みをし始めている。
リョウさんは四人の報告や次々と決まっていく事項を聞いてるだけでほとんど口を挟まない。
えっちゃんは一言も口を開かない。
[ストーリーが決まったらすぐ漫画を描いてもらって。それから映像製作に入るわ]
リョウさんが言う。
[ネーム出来たら見せるから、その中から映像可能なのを]
オルカさんが答える。リョウさんがうなづく。
どれくらいで?の質問にオルカさんは、三週間。と答えた。
一息ついたのか中だるみ。もう夜中の一時。だがまだ終わる気配は無い。それでも皆の顔に疲労はなく活力がある。
[疲れたけどもうちょっと頑張ってね]
マトンさんが声をかけてくれる。
[大丈夫です。楽しいし]
えっちゃんは答える。疲労は無いし、一億円を稼ぐ為のやり方だと感心する。
[そうだね。楽しいな]
カラクリさんが言う。
[上手くいかなかったらどうなるんですか?]
えっちゃんは聞く。
[皆が損するだけさ]
マトンさんの言葉。
[なら私も]
えっちゃんの言葉にカラクリさんとマトンさんが首を振る。
[えっちゃんは損したらダメなんだ。なんだろう。さっき食べた寿司みたいなもんだ。仕事の為に寿司を注文して、俺達が損したから寿司屋も損しろ。は有り得ないだろ]
なんとなく理解してうなづく。
マトンさんが皆の事を話してくれる。
ニルさんはイラストレーター。オルカさんは漫画出版関係の仕事。カラクリさんとマトンさんはシステムエンジニア。ユーナさんは若い世代の動向をしっかり掴んでる。
共通点は、誰もが仮想通貨の相場に長けていてお金を持っている。大学生のユーナさんでさえも。




