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気がつけば時計は17時を過ぎていた。
まだニルさんの部屋。飲み物もなく、ずっと話し合ってる二人に飲み物を出したいが、勝手に台所を使っていいかも分からず。二人の会話を聞き入る。分かった事は、
すでに何個かのアカウントで様々なエクスコのイラストをファンタスフィックに載せている。
ツイッターとインスタグラムというコミニティサイトでいつでも更新可能。
漫画家のメドがたった事。漫画のストーリーを変更する事。
ニルさんがえっちゃんを見て、やっとリョウさんとの会話が止まる。
[いつでもスタート出来る状態で。あとはどんどん描いてってね]
リョウさんの言葉にニルがうなづく。
[今日はこれで終わり。疲れたでしょ]
えっちゃんに向けて言う。えっちゃんは首を振る。全く動いてないので疲れはない。
[晩ご飯奢るけど食べない?]
[皆が待ってるのでごめんなさい]
命令調でないので、丁寧に断る。
[残念だわ。まぁ送るわ]
[ありがとうございます]
[途中でコースケと合流するけど大丈夫?]
[大丈夫です]
リョウさんはえっちゃんの言葉を聞いて、電話をかける。
[二、三枚写真撮ってもいいかな?]
ニルさんがえっちゃんにオズオズと訊ねる。えっちゃんはうなづく。
[思い切り笑った顔が欲しいんだな]
ニルさんは携帯を目の前にかざす。
えっちゃんは、昼間観たモデルのマニュアル動画を真似て笑ってみせる。
シャッター音。
[もう少し目を開けて]
二回シャッター音。
[ありがとう]
ニルさんは言った。まだ電話してるリョウさんに写メを見せる。リョウさんはうなづき、電話してる携帯に手をあてて、
[全て終わったら削除するのよ]
とえっちゃんにも聞こえるようにニルさんに言った。
[分かってます]
ニルさんはえっちゃんを見て真面目に答えた。
気を使ってくれてるし、ビジネスに徹底してる関係。えっちゃんは心地良かった。




