表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
探求冒険家エクスコ!(仮)  作者: じゃむ(sadojam)
18/131

.18

わずか数日後に夏の中の夏。と言い切れる暑い日になった。まっとうな子供達は夏休み。

えっちゃんが起きた時には部屋に誰もいなく全員が廊下に居た。

扇風機はえっちゃんに向けて静かに回ってる。皆の優しさだ。

安い扇風機を探してはいるのだがなかなか見つからなかった。普通の値段で買ってもいいのだがあの値段以下の扇風機は無く。何故か悔しくて買えないままだった。

もう値段は気にせずに買おうと決める。


コンクリートむき出しの廊下は部屋よりも少しは涼しい。コースケはあれから一度も見かていない。他の四人は会ってるらしい。

えっちゃんがいつも見るのはガリだけ。

ガリは暑苦しそうに目をつぶって廊下の隅で寝転んでいる。

四人はそれぞれ本を読んでいた。


[皆で扇風機買いに行こうか]

皆、喜ぶ。扇風機よりも退屈しなくて済む事に喜んでいる。

退屈な時間を過ごすのは疲れるのだ。


朝方パン屋さんから貰ったパンを食べる。最近貰うのは揚げパンやカレーパン。夏はクドいパンが売れ残る。が、ミヤビやケンを筆頭に誰もが喜ぶ。

子供には夏バテという言葉は無い。


ケイナが化粧台の前で髪の毛をポニーテールにしてるのだが気に入らないらしく、出るまでに時間がかかった。えっちゃんは肩までのパーカーを羽織る。帽子だと店内では意外と目立つ。でもこのパーカーは後ろにバイク乗りが着るようなドクロマークのある絵柄。えっちゃんはあまり好きではなかった。


ミヤビとケン、リンは普段の服装。男は当然オシャレは無縁。リンもほとんど気にしてない。

リンは外によく出るようになった。


なんだかんだと昼過ぎになる。

コースケに出会う。

扇風機を買うんだ。と嬉しそうに言ったケンの言葉に、一緒に付き合おうか。とコースケは言った。皆は賛成したが、えっちゃんは丁寧に断った。

少し不満げなケンに、コースケさんの都合があるし。仕事で疲れてるから無理させないで。と諭す。

コースケは何か言いたがってたが、えっちゃんは皆に、もう二時になるから。と遮り、話をさせなかった。

コースケが、そんな事ない。と言い出すのが丸分かりだった。


えっちゃんは、ケイナがまたなんか言うと思い、先にケイナを見つめる。

ケイナは言った。

[なによ。まだ何も言ってないし、何も言わないわよ]

[ちゃんとアンテナ張っといてね]

えっちゃんはケイナの言葉に答えずそう言った。


ケイナの思ってる事は分かってる。でも何故かコースケには敵意ではないけど、身構えてしまう。危険はないのだが、これ以上皆を楽しませて欲しくない。

誰かに頼るようになると、危機感が減る。コースケはいつまでも居ない。いつかは居なくなる。赤の他人。その時の皆の悲しい顔は見たくない。


なら私は?私はずっとこの子達と一緒にいるの?いつまで一緒に居られるの?


答えは出なかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ