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ユーナさんはオカマ達の言われるがまま、触られるがまま化粧をされ、派手な女性服を着せられる。
[貴方、前世女の子だったでしょ。来世も女の子だわ。きっと間違えて男に産まれちゃったのね]
[私達と同じね]
[顔に似合わず大きいの持ってるわぁ]
と、オカマ達は次々とユーナさんをからかう。ユーナさんは何にも言えない。
えっちゃんも派手な化粧をされフリルのついた赤と白のドレスとレースのついた洋風のつば付き帽子をかぶらさせる。ご丁寧に帽子が飛ばないよう帽子から首にリボンを結ばれる。
[あと十分で出発よ。皆急いで]
キャサさんがパンパンと手を叩いて仕切る。えっちゃんは舞踊会へ出向くような格好。ユーナさんもドレスを着ている。意外と似合っていた。
表にはたくさんの派手なオカマ達。警察官。野次馬。遠くから重低音のエンジン音。オープンカーのキャデラック。派手なピンク色だった。大音量の音楽。
[像ちゃんに乗ってぇ]
他のオカマ達がユーナさんとえっちゃんを後部座席に乗せる。キャサは助手席に立つと音楽のボリュームが下がった。キャサさんは感高い声で叫んだ。
[レッツパーリィー]
再び音楽が大音量に鳴る。キャサが踊る。歓声と野次が飛びかう。ゆっくりと人混みを分けるようにキャデラックは進む。えっちゃんはアンテナを張るがたくさんの目線で分からない。
警察官がキャデラックに近付こうとするのをオカマ達が邪魔をする。
大通りを出てキャデラックはスピードが上がる。首都高に乗りキャサは音楽を止めた。
[どこで降ろせばいいの?]
普通の場所では目立つ格好。着替えるにしてもだ。
[◯◯ホテルへ]
リョウさんのホテルの名前を言った。再び音楽のボリュームが上がる。えっちゃんはリョウさんに帰る連絡をラインした。
キャデラックはホテルの真正面に着いた。奇異な視線を浴びる。見張りにも見られてる。ツバ付き帽を深くかぶって車から降りる。キャサさん達はクラクションを派手に鳴らして帰って行った。
ロビーで待っていたリョウさんが唖然としてえっちゃん達を見てからいった。
[なんかの作戦?]
えっちゃんは首を振った。
まさかこんな事になるとは思ってもみなかった。




