表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

しるし3(詩集)

縞々の月

作者: さゆみ




月が綺麗だ


灰色の雲に覆われて

澄むことなく濁ってしまった

月が綺麗だ


肩を落として

小刻みに震えて

小さく脆く丸まってしまった

そんな君が綺麗だ


雨と雨の狭間の

なまあたたかい風

不安ばかり撒き散らす

憂うつな木の葉張り付く夜道

前にも後ろにも帰れない

行き着く果てをただ

ただ、君は流されている


孤独を愛して

孤独に見放されて

寂しさを慕ってみれば

寂しさを掴むことができなくて

安らぎの場所を知らない、求めない


正しさを自ら固定したのなら

優しさはクレーターに(うずくま)

雲に巻き付かれてしまった

君は綺麗だ

輝くことばかりが美しいなんて限らない

黒雲に消し去られていった


月が綺麗だ









評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ∀・)固定概念に囚われない感じがいいですね。かつ、のめりこんでいく感じもまた綺麗な哀愁を誘います。 [一言] ∀・)少ない言葉でもイメージが膨らむ作品ですね。
[一言] クールだね (>ω<*) 完璧な月じゃなく、雲に邪魔されてシマシマになってるとこが良い。月ってたぶん太陽に嫉妬してるよネ。だって満月が煌々と輝いても、ぜったい太陽のギラギラには勝てないもん。…
[一言] こんばんは。拝読しました。 静かな時間の中に流れる優しさを感じました。 大きく包み込むような素敵な作品ですね。 うっとりしました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ