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このあいだ  作者: 翠梨
5/6

バタバタ

「んー」

近所の犬の鳴き声で目を覚ました

「まだ眠…あっ!」

どうやらワッペン縫い途中で机に伏して寝てたらしい

「あと自分の…」

男子二人のは縫い終わった

自分のだから適当でいいかな

私は大分不器用だ

しかも丁寧にやろうと思わないものは雑

だから♡も真ん中に糸縫っただけの簡単処置

「まぁいっか」

そんなにのんびりやってられない

学級委員の集まりで早く行かないといけなかったの忘れてたのだ

「もう、何が接待だよ」

学級委員の体育祭の仕事は接待

終わらないのでカバンに詰め、走って駅まで行った

そして駅で続きを縫った

「もう少し器用に産まれたかったよ」

女子だから裁縫できる、女子だから料理ができるなどは偏見でしかない

男子に比べて出来る人が多いってだけ

最近料理男子とかも出てきたからただの偏見になりつつある

最寄りに、電車がきた

体育着に針をさし急いで乗った

「お前危ない」

「え?」

そう思って後ろを向くと優羽がいた

「おはよう優羽」

「朝からバタバタだな」

「昨日寝落ちしちゃって

あ、体育着返す!」

「いや、教室ついてからでもいいじゃん」

そう言って笑いだした

「うち不器用なの優羽だって知ってるでしょ」

「知ってる

でも上手いじゃん」

私が渡した体育着を眺めながら言った

「頑張ったんだよ」

「おつかれ

でも柚奈には勝てないね」

「その一言が余計です」

柚奈の器用さは誰にも負けないと思う

典型的な女子だ

家事的な面だけだけど

「針持ってて」

1駅で乗り換えの私はとても忙しい

針をしまわなければ

朝の混雑している車内でこんなことしてるの迷惑だってわかってる

けど今日だけは許してください

そう思った

「もうすぐで駅着くよ」

「あ、もうすぐ!」

「いそげーいそげー」

心のこもってない声で優羽が急かした

体育祭だからリュックはスカスカ

でも裁縫セットは意外と大きかった

「裁縫セット入れたら体育着入らないよ」

「体育着手で持ってとりあえずに乗り換えの準備を」

「あ、はい」

周りの人にすみませんでしたと会釈し、乗り換えをした

朝から階段を登りおりするのは結構ハード

「つかれたー」がいつもの口癖

もうおばあちゃんかよって優羽は笑う

乗り換えて3分

学校の最寄りの鷹の駅に着いた

「ここから15分歩くのか」

「いつも凜華憂鬱そう」

「当たり前じゃん

でも今日はいつもと心境が少し違うの」

「何?」

「この15分縫う時間に使いたいなって」

「それ生徒会室でも言ってるじゃん」

そう言って優羽は笑った

「頭が社畜なの!いい?」

「いや、なんで同情求めてるんだよ」

「優羽も社畜仲間かなって」

「社畜にはまだなってませーん」

優羽は仕事終わったらすぐ帰る

私は仕事終わったら次さがす

社畜かそう出ないかはその違いだとは思う

でも生徒会に入った時点でみんな社畜

「ほら、校門見えてきたよ」

「あーやっとか

HR委員の集まりまであと何分あるんだろ」

「30分かな」

「間に合うかも」

希望が見えた私は優羽を置いてダッシュで教室に向かった

「おはよう凜華」

「あ、柚奈おはよう

早いね」

「委員会もあるから早めに来たの」

「あ、話してる場合じゃないの

ワッペンまだ終わってない」

そう言って急いで裁縫の準備をした

焦れば焦るほど上手くいかないってこういうことなんだなって感じた

玉結びまで上手くできない

そうこうしているうちに時間が無くなり私のワッペンはすぐ外れそうなくらいゆるゆるになった

「凜華なにしてんの

早く行かないと」

「はい。今すぐ行く」

2人ダッシュで集合場所に向かった

今日は朝からバタバタで体育祭の前から疲れた

お久しぶりです。

長らく更新してなくてすみません。

相変わらずギリギリで凜華は過ごしてますね笑

次もよろしくお願い致します。

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