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このあいだ  作者: 翠梨
1/6

遅刻

キーンコーンカーンコーン

「やばいっ」

朝のSHRが始まるチャイムが聞こえてきた

タッタッタッ

そう、私は遅刻したのだ

ガラッ

「セーフ」

チャイムがなり終える前に教室にたどり着けた私は安堵した

「皆野また遅刻ギリギリだ

今度から気をつけろよ」

私の担任の新井先生はとにかくうるさい

今回は私にも非がある

『また』って言われるほど遅刻してない

まだ2回目なのに

「凜華おはよう」

後ろの席の三吉みよし 千夏ちなつが話しかけてきた

「千夏おはよう

電車で千夏見たのに間に合ったの?」

「凜華は歩くスピードが遅いからだよ」

私と千夏は最寄り駅が近いから同じ電車によく乗る

「千夏と凜華は最寄りから鷹野駅まで近いじゃん」

そういったのは奏芽かなめ 琥太こうた

「奏芽は逆に遠すぎるんだよ」

鷹野駅というのは私たちの学校の最寄り駅

私の最寄り駅から2個離れたところだ

「でも俺はこんなに遅刻ギリギリで来ません」

「今日はたまたまなの」

奏芽の席は私の隣

私の学校は隣との机が少し離れてる

いわゆる通路になっているのだ

私の席は廊下側の後から2番目

だから奏芽とずっと席をくっつけてる

「そこ!SHR中なんだから静かにしなさい」

また新井先生に怒られた

「奏芽のせいだ」

「三吉が話すから」

こんな他愛もない話してるのが楽しいんだけどね

「はい、じゃあ今日の連絡は終わり」

やっと終わったー

半分話聞いてないけどね

「1時間目なんだっけ?」

「情報だよ

あ、外語棟まで行かないとじゃん」

外国語科という学科がある

通称がいご

がいごが多く利用する棟を外語棟っていう

ただそこにCAI室があってそこで情報の授業をする

教室があるHR棟からは結構遠い

「宿題あったっけ?」

「いつものワーク解くのがある」

「やってないー」

こんなこと騒ぎながらダッシュで移動する

「奏芽は?」

「知らない、多分置いてきた」

「まぁいっか優羽とかといってるよ」

奏芽の仲いい長田おさだ 優羽ゆうという子がいる

私たちとも仲いい

「本当にここは天国の部屋だね」

今は5月だから気温変動が大きい

CAI室は暑い時は冷房、寒い時は暖房がついていてまさに天国の部屋と呼ばれるところだ

「教室はまだ冷房つかないよ」

「この間職員室にはついてたよ」

「先生達だけ…」

文句言ってるとチャイムがなった

「奏芽と長田知ってる人いるか?」

先生が点呼をとった時2人がいないことが発覚した

「優羽が遅れるなんて珍しいね」

「何かあったのかな?」

ガラッ

ドアが勢いよく開いた

「遅れてすみません」

奏芽と優羽だった

「どうしたの?」

「琥太と歩いてたら迷子になった」

そうだ2人とも方向音痴だったんだ…

2年生からしかない情報の授業は1単位

だから場所を覚えるのも一苦労なのだ

「じゃあ授業始める」

パソコンを起動させて関係ないことやってたのは内緒

何故なら今とても追い詰められてるんだ

やらないといけないことが沢山あって

座席は出席番号順

女子→男子の順になっているから私の隣は千夏

だから千夏が私のパソコンを覗いてきた

「また仕事やってる」

「しょうがないじゃん

放課後までだったんだけど昨日終わらなくて」

仕事と言ってもバイトしてるわけではない

私たちの学校はバイトが禁止だから

「柚奈と昨日頑張ったのに…」

私は生徒会に所属している

今日の放課後の本部会までに資料を作成しないといけないのに終わらないのだ

同じ生徒会で隣のクラスの菅原すがわら 柚奈ゆずなと最終下校時刻まで頑張ってたのに

キーンコーンカーンコーン

チャイムがなり授業が終わった

「むぅー、終わらなぁい」

私は机に伏した

「また生徒会のやってたの?」

「優羽は終わった?」

「うん何とか」

優羽も生徒会だ

彼はなんでも器用にこなすからな

「パソコン打つの早くなればいいのに」

私はすごい打つのが遅い

去年の10月から生徒会やっていてずっとパソコンと向かい合っているのに

「そのうち早くなるさ」

書記を務めている柚奈はすごい打つの早い

その次と言っていいほど優羽は早い

「コツ教えてよ〜」

「指を置く場所を意識して今度打ってみな?」

任期が終わるまでに早くなりますように

そう願ってCAI室をあとにした

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