story14
「それでマリアは猫に戻れるの?」
『「………うん、戻れるよ。」』
「へぇー。」
「やって見せて。」
『「ん――――……………」』
・・・・・・間。・・・・・・
『「あれ?」』
「?、戻れないの?」
「何かあるんじゃない?」
『「…………あれ?」』
翌日、レイニー・スノーに言われて、猫に戻ろうとするがどうにも戻れない。
マリアは不安になった。
「?、戻れない?」
『「うん、戻れないのがすっごく怖い………」』
「大丈夫だ。」
本を読むクラウディの隣に座るマリア。
ポスっとクラウディの肩にもたれかかるようにクラウディはマリアの頭をなでる。
「大丈夫だ。落ち着けば元に戻れる。安心なさい。」
『……「うん。」やっぱりクラウディの傍が落ち着く。クラウディともっと傍にいたい。』
「……あぁ、わかってるさ。」
『………心を読むな。バカクラウディ。』
「はいはい。」
和やかな日。 だが
数日後、定例会議が開かれた。
『定例会議』とはこの島に住む者・帝国王、クリス王“女王”・ブルック・ウィル・クラウディ。マフィアのボスが参加し報告・話合いをする場。というよりも………
“分っていると思うが、ここ最近おぬしらの抗争がひどいと民から苦情が来ておる。そのため……”
帝国王のいわば愚痴零しを聞くような場だ。
「(下らん………)」
たしかに、くだらない上につまらない。当たり前のことに思えるがこれが意外と、時間の無駄なのとは誰も言わない。
帝国王からの話ばかりで、なかなか他のボスと、いや、ウィルボスと話す機会がない。
そこで一つ“賭け”をしてみることに。
「帝国王」
“?”
「申し訳ありませんが、一つよろしいですか?」
“うむ、何かね?”
「この島における<しきたり>をご存知ですか?」
「?、クラウディ?」
「(何を言って……)」
「………」
<しきたり> この場で話すのは自殺行為にも聞こえる。クラウディは<しきたり>で必要な 猫・マリアを持っている。ここでそのことを話すのはウィル・帝国王を敵に回すということだ。
それがもし、敵が多ければの話だが………
“<しきたり>だと?”
「えぇ、帝国王もそろそろ歳にはかなわないかと思いましたので。」
“………!!、知っておるのか!!あの猫を!!”
ダンっと机をたたく帝王。その姿は焦っている、じりじりと追い詰められ今すぐにでも戦わなければ負けてしまう思考にかられた。惨めな将軍のようだ。
「えぇ、知っています。今、どこにいるか。」
「チッ………」
定例会議は報告で終わり、ウィルを除く帝王・クラウディ・ブルック・クリス王が残った。
“まさか、おぬしが知っていたとは。”
「いえいえ、妾たちはただ。」
「それで帝国王?何かご褒美は?」
“勿論、それなりの金・名誉をそなたらに渡してしんぜよう。”
「ありがとうござます。」
交渉成立。だが、マリアを渡せば別れてしまう。
マリアはクラウディが好きだというのに 一体どうやって……
「一週間後には帝国王の元へとお連れします。その間フォードファミリーに攻撃をかけるのはやめてほしいのです。」
“うむ、よろしい。 引き受けよう。”
「ありがとうございます。帝国王。」
今、クラウディ達の攻撃が始まる。




