プロローグ:
目を覚ますと体が動かなかった。自分の状態を確認しようと体を動かそうとするが動かない。
仕方なしに顔だけを動かしまわりを見渡す。
そこには、見慣れた机も朝けたたましく鳴る目覚まし時計もなく、なにかまったく分からない記号のようなものが床から天井にかけて無数に、かつ幾何学的に描かれておりそれが自分の体にも描かれていた。
混乱した頭でさらに状況を確認するためにまわりを見渡す。
すると唯一あった扉から白いローブを纏った数人(覆面をしていて男か女かわからない。)が、なにか生肉の様なグロテスクな物を手に入ってきた。
「これから実験を開始する。」
そう言い白服たちは手に持っていたものを俺に投げつけ呪文のようなものを呟きだす。
(何しやがる!!)
声を出そうとしてみるが声を出すことが出来ない。
そうしているうちに部屋中に描かれていた記号が発光しだし、俺の体に激痛が走った。
「グうぇアアアアアアアあああああ嗚呼ああ・あ・・あ!!!!!!!」
俺は分けのわからない悲鳴をあげる。肉が溶け、骨が歪み、目玉が弾けるような激痛。
実際に何かと混ざり合うリアルな感覚が俺を襲う。
・・・・どれくらい時間がたっただろうか?気絶すら許さない痛みが次第に消えていき
・・・俺は意識を手放した。