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BLOOD  作者: 葵しのぶ
2/7

襲撃

「痛む?」

美嘉が心配そうに俺に声をかける。

「ありがとう」

俺は美嘉を静かに抱きしめる。汗ばむ体温を感じた。

外に何か気配がした。ゾクゾクする嫌な感覚。

恐らく組織の人間だ。もうこの場所が割れているのか。

俺達が住んでいるのは海辺の街の離れの一軒家だ。

バレるのが早すぎる。引っ越ししたばかりなのに。

ドアを蹴破る音がした。かなり手荒い連中だ。

「美嘉!!隠れてろ、狙いは俺だ」


美嘉は何か言いたげだったが少し渋った顔で物置に隠れた。


玄関先から二人の足音がする。俺は拳銃を取り出すと額の汗を拭った。

敵は二人。俺一人で仕留めれるか。

だが目の前に現れたのはまだ若い青年一人だった。

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