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始まり
今でも夢を見る。
あの日の夢を。
薄汚れた床に凄まじく長い通路。たくさんの子供達。
あの忌まわしき研究所だ。俺達は白い服を着て毎日毎日戦わされていた。
データを取るためだと言われた。
そして俺は目を覚ます。目覚まし時計が鳴り響く。
スイッチを押して俺はあくびをした。起き上がり、歯を磨く。後ろに何か気配がする。
「尚彦、おはよう」
恋人の美嘉だ。
「おはよう美嘉、歯を磨き終えたら朝ごはん作るよ」
今日の朝ごはん担当は俺だ。二人でフレンチトーストを食べながら俺は美嘉に夢の話をした。
「まだ恐らく尚彦は後悔してるんだよ」
後悔、確かにそうかもしれない。
俺は皿を片付けると薬を飲んだ。研究所にいたときに大量の手術をされて骨や皮膚がおかしくなってしまったのだ。鎮痛剤を飲まないと痛みで立っていられないのだ。




