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ヒーローロード  作者: MrR
戦後動乱編
72/72

第六十四話「決着」

色々思うところがあって急遽完結させることになりました。


*一旦ヒーローロードを終わらせるために駆け足的な展開になります。ご注意ください。


 

 Side 天野 猛


 避難誘導をしつつ猛と春歌と一緒には頑張っていた。


 楽しいフェスタは現在様々なロボット――巨大ロボットまでも暴れ回る混沌とした状況。


 ブレンとの戦いを経験した猛としても避難誘導や守りながらの戦いはキツイ物がある。


 時折デザイアメダルの怪人までもが暴れ回るのだから。


 同時にある重要な出来事が耳に入った。


 同じ部員の揚羽 舞からだ。


「猛さんは先にいってください!!」


 その内容を聞いて一緒に戦っていた桜レヴァイザーこと城咲 春歌は後を押してくれた。


「不安なのは分かります。けど私もヒーローですから!!」


「・・・・・・わかった春歌ちゃん」


 そして猛は突き進む。


 この馬鹿げた騒動を止めるために。





 猛が聞いた内容はこうだ。



 現在はグランドレイダーなる怪人が操っているが、元々は日本政府の計画を乗っ取る形ではじめた計画だ。


 そのため制御方法は日本政府の計画時代から変わらない。


 暴走させている端末にパスワードを打ち込めば止まると言うものだ。





『まだヒーローごっこを続けているようでなによりだ』


「まさか黒崎さんがいるなんて」


 猛は道中で黒崎 カイトに出会った。  


『何か起こるかと思って張っていたら大当たりだ。現実もネットも日本は今大混乱だ』


「そう――」


 平和になったとはいえ、まだまだ不安定な情勢で火薬庫の扉が分かり易く開けっ放しに近い日本だ。


 この騒動が起きた以上は再び日本は暗黒の時代になるだろう。


『何を考えているか分からないが今は集中しろ。それと特撮トークも禁止だ』


「言いたい事は分かるけど特撮トークの禁止はなに?」


『お前の特撮トークは長いからな。付き合わされる身にもなってみろ』


「ああ――うん、気をつけるよ」


 そうこうしているウチにロボットフェスタ郊外。

 自衛隊のコーナーに辿り着いた。


 そこは乱戦と言って良い状況だ。


 ロボット。


 デザイアメダル。


 ラウンド・ウォーリア―を身に纏った自衛隊。


「あった!! アレだ!!」


 問題なのは大量の兵員を運用可能な大型トレーラーに大きなアンテナ。

 元は指揮通信車両だろう。 

 

 それを展示物として持ち込んでいた。

 指揮車両から特殊なシグナルが出ている。

 

 同時にデザイアメダルの怪人が四方八方から出てきた。


『邪魔する奴をぶっ潰せば金をもらえるってラッキーだな!!』


『オマケにインショー(少年院)からも解放されるなんてついてるぜ!!』


『殺してもいいんだろ? いくらヒーロー相手でもこの人数ならラクショーじゃん』


 と、好き放題に言う。


「メダルと人間との融合体!? いや、それよりも――」 


 メダルと人間の融合隊は特に珍しくはない。

 それよりも相手の言動に猛は注目した。

   

『こいつらは日本政府の暗部連中だ。それも人間の屑ばっかりを集めた使い捨てのな。人殺しの経験がある奴も普通にいるぞ』 

 

 と、カイトが補足する。


 猛は納得したように「そうか――」と頷く。


「ごめんだけど、相手している暇はないんだ!! そこをどけぇ!!」


 緑のレヴァイザー、サイクロンフォームになって初手、大技の竜巻の弾丸サイクロンシューターで蹴散らす。


 続けざまにフレイムフォームにチェンジし、バーニングエッジで次々と時代劇の主役が行う殺陣のように斬り捨てていく。


『ただ漠然とヒーローショーをやっていたわけじゃなさそうだな』


 黒崎 カイトも次々と斬り捨てていく。


 いくら相手の数が多くてもブレンとの戦いの最前線で戦い抜いた二人の前では――例え凶悪な人間がデザイアメダルを使って襲い掛かろうと、ちょっと強い雑兵程度にしかならない。


『なんだこいつら!? なんでこんなに強いんだよ!?』


『宇宙人を倒したって本当なのか!?』


『ヤバイ逃げろ!!』


『ま、待て!! 逃げるな!!』


 一気に士気が崩壊する。


「すごい、アレがヒーローか」


「頑張ってレヴァイザー!!」


「凄い!! 本当にいたんだレヴァイザーって!!」


 この事件の裏事情を知らない自衛官や避難民達はそんなヒーロー二人に声援を送っていた。

 黒崎 カイトは自分の声援が少ないことにちょっぴり傷ついていたが。



 Side 天村 志郎


 グランドレイダーと天村 志郎との戦いは一進一退の攻防だった。

 

『ふむ、ベルゼルオスではない君にこうまで苦戦を強いられるとは――』


『科学は常に進歩する物ですよ。グランドレイダー』


 と返す志郎。


 インペリアスは確かにベルゼルオスよりも弱い。


 だがこう言う時が――ベルゼルオスが強すぎて使えないような状況があるのでインペリアスが弱いまま放置しておく志郎ではなかった。


 大人と子供ほどの体格差のある両者。


 激しいぶつかり合い。


 グランドレイダーの攻撃とインペリアスの大剣インペリアスブレイカーがぶつかり合う。


 しかしこの戦いも長く続くことはなく――


『ふむ、騒動は終わったか』


 後方に飛び退き、騒動が沈静化したことをグランドレイダー本人が伝える。


『このまま逃げると?』


『ああ。今日は挨拶代わりのようなものだ。また会おう――』


 そして閃光を発して、そのまま逃げ去る。


 志郎の後ろに揚羽 舞が現れた。


「一先ずは騒動は終わったみたいね」


「ええ、まあ――やるべき事は多いですが」


 そして志郎は空を見上げた。

 




 Side 天野 猛


 ヒーローフェスタはグランドレイダーの手で第二のブラックスカル事件として大波紋を呼ぶことになる。


 ついでにヒーロー管理法や宮園 恵理が追っていた犯罪組織アシュタルとの繋がりについても暴露された形となり、政情が不安定となった。


 日本政府はしばらくは無政府状態として機能できなくなるだろう。


 だが人間はそこまで愚かではなく、騒いでいるのは一部の人達でみな今日を生きて、明日を迎えるために頑張っている。


 地球の平和よりも来週のテストとか、来月の給料とか晩飯のご飯とか、放課後になにして遊ぶかとかの方が重要なのかもしれないけれど。


 そうそう。


 今回の事件の首謀者の一人である冴葉 幸一さんは自主し、洗いざらいのことを暴露する形になった。


 これからどうなるかはわからないが志郎さんは真剣に「自分なりにできるかぎり手を尽くす」と言っていた。



 そして――



「ではこれよりアーカディアの再結成をここに宣言する!!」


 そして、猛達の周囲もまた変化があった。

 アーカディアの再結成。


 今度は大人たちもいる支援組織だ。


 代表者は大道寺 リュウガ長官。


 学園長であるJOKER影浦の友人らしい。



 ヒーロー部と悪の組織部はそれぞれ別働隊として動くことになった。


 

「デザイアメダル絡みの事件発生!! ヒーロー部の皆さんは出動してください!!」

  

 オペレーターの女性から報告が上がり、現場に急行する。


 こうして新たな日常がはじまった――   


(加島君――僕、頑張るよ――)

 

 加島君や春歌ちゃんが望んだ姿ではないかもしれない。


 だけど自分なりの、自分が望んだヒーローのために足掻き続けようと思う。


 そのために――


 「変身!!」

 

 僕は戦おう。


 レヴァイザーとして。



 =完=




 Side 天村 志郎、倉﨑 稜


「どうも天村 志郎です」


「倉﨑 稜です」


「休載とか挟みまくりながら――酷いときは年単位で更新止まっていたヒーローロードですが遂に完結です。まあ打ち切りですが」


「これからどうなるんですか? またリメイク?」


「いえ、ヒーローロードの続編の構想は既にありますが――」


「が?」


「そもそもこの打ち切りは職場の友人の言葉がキッカケでして、その問題点を解決するための心機一転を図るための策なんです」


「例えば?」


「我々悪の組織部の出番やサブキャラなどの出番は少なくなります。と言うかもう二度も出ないキャラクターも出現するでしょうねきっと」


「理由は?」


「まずヒーローロードの最大の欠点は登場人物は多すぎて覚えられないことです。それを解消するためにストーリー構成の見直しやこうした再スタート、リメイク的な雰囲気作りに踏み切ったのです」


「でもそのまま書けばいいのでは?」


「いい質問ですね。作者視点ならともかく読者視点を考えると、一から読みたくなるのが人情と言う物なのです。つまりストーリー構成などの修正は意味はないのです。リメイクもまた悪手なのです――エタる要因になります」


「なるほど」


「タイトルその物も変えようかと言う意見もありましたが、あくまでヒーローロードとして続けて行くつもりのようです。2か1・5になるかは分かりませんが」

 

「一番気になるのは我々悪の組織部や恵理さんですけど」


「恐らく単独タイトルか番外編みたいな形で登場すると思います。ソシャゲのイベントクエスト的な扱いになるかと――」


「あ、分かり易い例えですね」


「まあ語るべきことはこれぐらいでしょうか――では作者の後書きにバトンタッチすることで」



 2021年3月2日


 どうもMrRです。


 2016年から始まったこの連載もついに完結。


 間が年単位で空いて待たせすぎたこともありました。


 そんなヒーローロードですが急遽終わらせることになりました。


 もちろん続きは書くつもりです。


 ただ連載中のタイトルを片付けていきながらになりますので(汗


 出来る限りそのタイトルを終わらせながら、執筆しいきながら書いていくつもりです。


 先程、天村君が語った通り、次のヒーローロードは今迄学んだことをフィードバックする形で連載していきたいと思います。

 

 基本はヒーロー部周りの面々がメインでお話は進行していきます。


 キャラクターの出し方、レギュラー化、サブレギュラー化も慎重になります。


 それではこの辺で失礼します。


 MrRでした。

続編はなるべく早く発表できたらいいなあ(汗

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