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召喚術師の喧嘩殺法  作者: 噛み付き熊さん
第二章 異世界捜索編
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62話 子の木山

度し難い変態は時に理解できないものである。

いや、常に理解できないものだった……不快な表現? があるかもしれませんのでご注意を。

 咄嗟のことで気が動転仕掛けるが反射的に後方へ短距離転移を行い距離をとってよく見ると確かにあれは木山で周りに浮いている人魂たちも――――先ほど木山にじゃれついていた子供たちだということがわかる。


「死霊使いってところか?」


 あんだけの霊に取り付かれているのに普通にしているどころか色白にはなっているもののそれ以外は至って健康そうな木山、だとすればその能力のおかげであると思うしかないだろう。


「ご名答よ、年増君……私の能力は五歳以下でなくなった霊を従える死霊術……生きている子を親元から奪うなんてことは出来ないけど死んでいる子ならいくら集めても平気……それに年も取らないしね、お互い寂しさを慰め合えるいい関係よ」


 こいつは六歳以上の男に対しては総じて年増呼びする、変態四天王の中では一番コミュニケーションが取りづらいやつである。


「そんな怖い顔しないでくれる? この子達が怯えるじゃない」


 死んでいるとは言え子供というのは敏感なものらしく表面には出してないはずの僅かな殺気を感づかれたようだ……俺こいつとはあまり口聞きたくないんだけどな。


「さっきの瞬間移動? なんでもいいけど元の世界に帰れるなら早いとこ私を帰してくれないかしら? 元の世界に帰って私の力を試したいのよ」


 勝手なことばかり言うが、こいつは自分の興味がない物については基本的にこんな感じだから今更気にしない。


「別にいいけど、その力を使って何をする気なんだ?」


 ぎらついた欲にまみれた木山の目を見てあまりいい印象はない、悪用するつもりなら悪いがここで封じるしかない。


「そんなの決まってるでしょ! 元の世界に帰って私だけの死霊ハーレムを作るのよ!」


 死霊ハーレム? ……それはハーレムというのか? というか女だったら逆ハーレムって言うんじゃなのか、けどこいつ五歳以下なら男も女も見境ないからな……無害といえば無害そうだが、どうする?


「友里ちゃんならそんな悪いことはしないよ、せいぜい近所で幽霊騒ぎとか起きる程度じゃないかな?」


 大倉よ、それはそれでどうかと思うんだが……とりあえず今はいいか、返してから問題があるようなら記憶を封じたりすれば。


「……しょうがない、ちょっと待ってろ」


 元の世界に送るなら体を直接触らないといけないがこいつは触れることすら許してくれなさそうだからな、ヒントはもらったんだ、恐らくやれるだろう。

 異空間にしまいこんでいるよくわからない武器関連から適当な剣を選び出し、それを使って地面に魔法陣を書いてみる、麦畑で出来るんだから俺の魔力さえあれば普通の地面でも出来るだろう……と言ってもここはコンクリートか何かで舗装してるがな。

 剣に魔力を流して切れ味を底上げしてやると謎コンクリートの地面を容易く削り、綺麗な円を描き円が繋がったらそこから五芒星に六芒星を重ね、更に空いたスペースに日本語で住所を書き、これで多分大丈夫だと思う。


「この魔法陣に乗れ、多分帰れるぞ」


 自身はなくないが、木山は死霊を連れているからそれがどんな影響を及ぼすかわからない。

 しかしそれを言ったところでこいつが素直に死霊達を解放するとも思えないのでそこは自己責任ということになる。


「多分って何よ……でもいいわ私の野望を叶えるために私は行くわ」


 そう言って力強く魔法陣の上に立つ木山……仮に俺に不手際があったとしてもこいつなら気合と執念で帰れそうだ。


「それじゃあ、送るぞ――――《RJパンチ》!」


 拳に魔力をのせて一気に魔法陣へと叩き込む。衝撃で少し地盤沈下――――クレーターが出来たが構わず魔力を流すと、木山の姿が一瞬ブレて……そして消えた、着ていた衣類を一切合切残して。



 しまった……やっぱり《RJパンチ》の効果も出てしまうか……でもこれならきちんと帰れていそうだしいいか、大倉はそんな俺を見て親指を立てていい笑顔で笑っていた――――俺の変態ポイントが一気に上がってしまったようだ。

異世界装備を剥ぎ取り送り返す魔法だったとは言え、今の正吾なら普通に返せただろうに……変態編の業は深い。

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