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召喚術師の喧嘩殺法  作者: 噛み付き熊さん
第一章 異世界導入編
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15話 パシリ

世の中には色々な異世界チートがありますが、多分きっとここまで異世界を簡単に行来できるのは正吾だけだと思います。


なので場面の切り替えとか色々あって話の流れが掴みにくい場合もございますがご了承ください。

「いらっしゃいませー」


 元気良い声と爽やかな笑顔で女性店員が俺を出迎えてくれる。


「ご注文はお決まりでしょうか?」


 メニューを俺に見せながら店員は問う――――俺は――――。


「テラバーガーをテラセットでドリンクをブラックコーラ、メガバーガーをギガセットでドリンクをブラックコーラ、キロバーガーのキロセット二つ、ドリンクはノーマルコーラ、以上です」


 正直魔法の呪文か何かかと思う様な注文をしてみたが、店員にとっては取るに足らない事だったようで。


「ご注文を繰り返しますね、テラバーガーテラセットをお一つ、メガバーガーギガセットをお一つ、キロバーガーキロセットをお二つ、ドリンクがテラ、ギガがブラックコーラ、キロがコーラですね……店内でお召し上がりですか? お持ち帰りですか?」

「お持ち帰りで」

「お会計二千六百四十円です――――三千円を預かりですね――――お釣りの三百六十円とレシートになります」


 ミッションの第一段階終了である……何やってんだろ、俺。


「ありがとうございましたー」


 店員の声を背に受け俺は帰還する、みんなが待つあの世界へ――――。


 《ワールドワープ》――――《ワープ》の派生系魔法にして異世界を行来するための魔法で俺が最初に思いついた魔法だ。

 それを使い俺は亜理子達の待つフィレスカッツェドゥーンへと戻った……戻ってきたが。


「あ、しょーご君おかえりー」

「おう、早かったな」

「どこに行ってたんですか? あ、いい匂い……」


 亜理子、響也、ミケネである……全くいい気なもんだ、特にミケネは一度死んだ(・・・)にも関わらず――――と言いたいんだけどな、アレはなかったことになっていた。

 因果がどうのこうのあるらしいがともかく俺がやったのは過去から未来への召喚魔法だ、結構ややこしいので説明は省くがミケネが死んだという事実はなくなったのだがなんとか狼を三人で撃退してミケネがいつのまにかひょっこり帰ってきていたという事になっていた、少なくとも亜理子と響也の記憶では、……ミケネはミケネで戦ってたらいつのまにか戦いが終わってる状態に放り出されたんだから自分でも何があったのか分からないという状態だ、俺に関しては術者だったからか記憶はそのままではあるが、説明が面倒なので亜理子達に話を合わせている。

 それで俺が何故ファーストフード店にパシリに行かされていたかというと目覚めて直ぐに響也も起きてきて、亜理子が「お腹すいたね、お昼にしよっか」と言ったところ響也が「そうだな……そういえば正吾は元の世界に戻れるんだよな、ならあっちの世界の飯が食いてぇ」とかなんとか言い出して、結局ミケネが知らない料理ということでバーガーを買いに行く羽目になったという事である。


「あ、響也、俺のポテトを取るんじゃねぇ!」

「いいじゃねぇか、ちっとぐらい」

「まあ、まあ、しょーご君私のポテトあげるから」

「…………」


 昼食時の他愛ない一場面、こんな事も元の世界に居た時はよくあった光景だ――――ただそこにミケネという異物というかなんというか一心不乱にバーガーに齧り付く可愛い生き物が混ざっていた。

 猫耳をピクピク動かし、尻尾をゆらゆら……何より食べているのは自分の顔程の大きさもあるメガバーガーだ、ミケネに買ってきたのはキロバーガーなのだが何やら物欲しそうに見ていたから交換してやったんだ……本当はテラバーガーの方を凝視していたんだけど響也は食い意地だけは誰にも負けないので俺が折れるしかなかった。


 それにしても異世界でファーストフードを食べるって風情がないな、やっぱ異世界なんだから異世界ならではの料理が食べたいんだが、生憎と世界王のご先祖が俺達の世界から来た勇者だったとかで元の世界の料理が結構定着してて、この世界ならではの郷土料理というものが全く存在しなかった。


「それで、ミケネ……この山を降りた後はどうするんだ?」


 そろそろ食べ終わるかといったところで俺は今後の予定をミケネに確認した。


「え、あ……はい、この後はですね山の麓にある村で食料を補給してからサルサマリンという港町に行きまして船に乗って別の大陸に向かいます」

「へぇ、その港町ってミケネは行ったことあるのか?」

「あ、はい連絡係として何度か、まー連絡係とは行っても魔王城まで行くのは今回が初めてなんですけどね」


 なるほど、魔王城まではやっぱ無理か……でも港町までなら知ってるんだよな。


「それじゃあさ、ちょっとイメージしてくれないか? その港町ってやつをさ」

「イメージですか? どうして?」

「ちょっと試したいことがあるんだよ、別に変なことじゃないからさ」


 そう言いながら俺はおもむろにミケネの頭に右手を置く――――と流石にミケネもビクッとするが必要なことだと言ったら素直に聞いてくれた、全くチョロいやつだぜ!


 《ブレインサーチ》――――手を置いた対象の脳内イメージを読み取る把握魔法を使って港町を見る――――位置情報などの事柄も鮮明にイメージしてくれたおかげで座標は大体わかった。


「おい、亜理子、響也行くぞ」




 そういって俺の周囲にみんなを集め――――《アナザーメモリーワープ》――――他者記憶転移魔法を発動、三人を伴って俺は港町にワープした。

元のお話に近づける!

そんなことも考えておりさっさとハーレムにしたいんですがもうそろそろ出てくると思うのでもうしばらくお待ちください。


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