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怖恐 シーズン2(仮名)  作者: くきくん
第三章 神崎病院 順編
29/36

3-2

なんとか、突き当りに辿り着いた。そこで廊下は左右二手に分かれてた。どっちや!それがしの五感を研ぎ澄ます。むっ!?右や!それがしの嗅覚が右や言うてる!


「ヒ、・・・ヒダリ・・・。」


なんか、声が聞こえたような気がする。せやけど、それがしはそんな誘惑には負けへん!右言うたら右なんや!


「左言うてるやないかっ!」


またや、また肩越しに声が聞こえた。それでも、無視してそれがしは右に曲がると再びダッシュした。いや、ダッシュする程の距離も無く行き止まりや。正確には目の前に観音開きの扉が現れた。


「非常階段?」


そう書かれたプレートが扉に貼り付けてあるのが目に飛び込んで来た。くそ!逆やったか!それがしは振り返り・・・ん?非常階段?あってるやないか!


でも、なんで非常階段やのに、固く閉ざされてるんや?いざという時逃げるの遅れるがな・・・。まあええわ!


それがしは左右の扉に手を掛けて力を入れて引いてみた。扉はメキメキと軽快な音を奏でてる。


なかなか、固い。新館のクセに手抜き工事か?それがしは48%に力を上げた。今度はギシギシパキパキと、清涼感みなぎるサウンドが静まり返る院内に響き渡る。


「開いた!開いたで!婆ちゃん!あれ?」


そう言えば、婆ちゃん背負ってるの忘れて両手で開けてもうた。慌て振り返るそれがし・・・。すると、婆ちゃんは背を向けてゆっくりと歩いてる姿が目に飛び込んで来た。


「婆ちゃん!そっちちゃうで!こっちや!こっち!」


両手離してもうたん怒ってんのやろか・・・。しばらく眺めてると、婆ちゃん何を思ったか右に曲がった。


「婆ちゃん!そこは壁や!壁!」


ダッシュで婆ちゃんの方へ駆け寄るも間に合わず、壁に激突・・・あれ?なんと、婆ちゃんそのまま壁の中へと消えていったんや。


「ば、婆ちゃん・・・ま、まさか・・・壁抜けの達人やったんか!それがしにも教えてくれ!」


念の為に婆ちゃんが消えた壁の前まで行って、細工が無いか確かめたけど、何もおかしな点は無かった。


それにしても見事な壁抜けやったわ。ええもん見せてもうたし、そろそろシャワー終わる頃ちゃうか?取り敢えずいっぺんロビーの方へ戻った方がええな。


そう思って、ロビーの方へ歩こうとした時、さっき開けた非常階段の扉の方に気配を感じた。振り向くとさっき突然姿を消したはずの白衣の女性が階段ホールの方からこっちを見て、手招きをしてるのが見えた。


こ、これは・・・も、もしかして・・・誘ってるんか?それがしの人助けする姿見てムホッホッホーなんか?遂にそれがしにも彼女が・・・太一君、心、赤飯の用意して待っててくれ!


それがしは、迷う事なく階段ホール目指してダッシュした。白衣の女性はそれを確認したのかそのまま階段を下り始めた。


地下?そんな所にそれがしを連れ出して何をする気や?


あかんあかん!物事には順序っちゅうもんがあるんや。と、言いつつダッシュで追い付こうとそれがしはスピードを上げた。


階段ホールにつくと、踊り場を折り返してさらに下へと向かう姿が見えた。


「すぐ行くから、待っててや!」


それがしは、三段飛ばしで一気に階段を、駆け下りた。ところが白衣の女性も速い。すでに地下一階に到達し、尚も下へと向かう。


さては、四段飛ばしで下りてるんやな?負けへんで!それがしは、五段飛ばしで・・・あっ!・・・体のどこかに激痛が走ったかと思うと目の前が真っ暗になり、意識が遠のいて行くのがわかった。不覚にも足を踏み外したようや・・・・・・。

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