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怖恐 シーズン2(仮名)  作者: くきくん
第三章 神崎病院 順編
28/36

3-1

太一君も心も行ってもうた。これからどないして時間潰したらええんやろ・・・。と、一般ピーポーやったら狼狽える所なんやろけど、それがしは違う。


まず、装備からして別格や!前回の経験も踏まえたスペシャル装備。それに、こんな事もあろうかと、ブロマとか大切なモンは置いてきたから、盗まれる心配もあらへん。


肌見離さず持っときたかったんやけど、背に腹は変えられへん!その代わりに、ノートパソコン、タブレットにスマホはいざという時の為に三台持って来たんや。


モバイルバッテリー大容量のモノが十本あるし、今回も検索サイト丸ごとハードディスクに入れて来たから、オフラインでも検索可能や。


まあ、取り敢えず皆が戻って来た後にどこでも最短で行けるように、まずは院内を探索してみよか。


休館へ続く方面はわかってるから、反対側に行く事にした。真っ直ぐに廊下は伸びてて右側にはコンビニよりは売店と言うた方がピンとくる店がある。


ただ、結構大きくて雑誌から食べ物や飲み物など、幅広い商品が所狭しと並んでるのが見えた。皆のために飲み物でも、と、思ったけど、それは後回しにして取り敢えず先へ進む事にした。


売店の向かい側には、「内科診察室1」、「内科診察室2」と隣合わせに入口があった。入口の横には長めの椅子が据え付けられてたけど、診療は終了してるので、誰の姿も・・・いや、一人座ってこっちをじっと見つめてる老婆がおった。


不覚にも売店に気を取られてて人の気配を感じへんかったから、いきなり司会に入った時は、危うく攻撃するとこやった。そのお婆さんはスッと立ち上がるとそれがしの前に立ちはだかる様に立ち尽くし、


「兄さんには私の姿が見えるのかい?」


と、訳のわからん事を言うてきた。よく見ると老婆の顔には血の気は無く、蒼白く見えた。


「おばあちゃん、顔色悪いけど大丈夫?今日はもう通常の診察は終了したみたいやから、そこで待ってても、呼ばれる事無いから、それがしが誰か呼んで来よか?」


なんかよく見たらおばあちゃん、消えかかってるがな・・・。これは早く診察千とマズいんちゃうか?


「・・・。」


あかん、喋る元気も無いみたいや!それがしはこれ以上返事待ってる余裕は無いと機転を効かせてダッシュで病院関係者を探した。


なんでや?誰も見当たら・・・おった!発見や!


「すんまへん!病院関係者の方でっか?」


それがしは、駆け寄りながら、白衣を纏った女性と思しき人物に声をかけた。なんでか、その女性は俯いたまま、それがしの呼び掛けに反応を示さへん。


声がちっちゃいんか?いや、それは無い。それがしの声はデカくて有名や!


「あっちでお婆ちゃん、フラフラになってるんや!・・・あれ?」


お婆ちゃんの方を振り返り指を指したその方向には誰の姿も無かった。廊下は結構長い一本道。それがしがお婆ちゃんの元を離れて、一分も経過してへん。さすがにフラフラのお婆ちゃんがあの一瞬で消える事は不可能や!


「すんまへん!さっきまで、そこに・・・って、今度はこっちかいっ!」


向き直って、白衣の女性に目を向けると今度は女性の姿も見当たらへん。消えた?・・・まあ、世の中広いんやし、消える人がおっても不思議ちゃうし、お婆ちゃんももしかしたら元気になってダッシュでどっか行ったんかも知れへんな。


顔は見えへんかったけど、あの白衣の女性はそれがしの好みに間違いなかったから、せっかく電話番号ゲトる予定やったのに・・・それがしは気を取り直して、振り返った。


「お婆ちゃん!?」


振り返ると、さっきは確かに消えたはずのお婆ちゃんが、物凄い形相でそれがしを睨んでた。


「お婆ちゃん、それがしの顔になんかついてまっか?そんなに目を見開いたら目玉取れまっせ!」


「・・・。」


あかん、お婆ちゃんやっぱり話す元気も無いみたいや。


「お婆ちゃん、それがしが背負い投げして、二階まで連れて行ったるわ!」


このままやったら埒が開かん!それがしは屈み込んで両手を後ろに差し出しておんぶの構えをした。


「ほら、お婆ちゃんカマーン!」


・・・。感触が無いけど、気配は感じる。それに軽い、軽過ぎる。まあ、軽いに越した事は無い。


「お婆ちゃん、しっかり掴まってるんやで!拙者の鍛錬された脚力やったら階段の方が速い!」


それがしは廊下をダッシュで直進した。耳元でお婆ちゃんがなんか呟くのが聞こえた。


「・・・コ、コロ・・・ス!?」


「誰に殺されるんや!それがしが、おるさかいに大丈夫や!」


お婆ちゃん、誰かにやられたんかもしれへんな。まさか!?お爺ちゃんからDV受けてるんちゃうやろな!


「警察にはそれがしが、連絡しとくからもう大丈夫や!今は何も考えず、しっかり掴まってるんや!振り落とされたら、命の保証は無いから、イモに命じとくんやで!車ちゃうから保険も効かへんし・・・。」


とにかく、返答が無い。けど、顔は耳元にあるから、まだ大丈夫や。体温も下がってるんやろか?かなり冷たい。いや、それがしが、ヒートアップしてるから、温度差あるんやろ。とにかく、それがしは階段目指してダッシュした。

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