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怖恐 シーズン2(仮名)  作者: くきくん
第一章 神崎病院
17/36

1-12

キリが悪かったので少し文章付け加えました。

さてと、全員が食べ終えたみたいやし、隣のカップルの会話も気になる所やけど、今はそれどころやあらへん。俺達は手分けして食器返すグループとテーブルを拭くグループに分かれ、後片付けを済ませるととりあえずロビーの方へと向かった。


「美味しかったわ!心ちゃんの旅館もめっちゃ行きたかったけど、食事は満足や。詩音と沙織もそう思うやろ?」


麻紀が二人の同意を得ようと歩み寄る。


「うん。あたしも満足や!沙織は食べ物にはあんまり興味ないからなぁ。」


「そんな事無いわよ。美味しく頂いたわ。特にあの・・・コイホーロー?あれが印象的だったわ。」


コイホーロー?ホイコーローの間違いやし、そもそもそんな料理無かったし・・・。もしかして、沙織は超天然なんやろか・・・。いや、そもそも真の天然っちゅうのは、なかなかおらへんらしい。ほとんどの場合は男ウケの為の演技やと、何かに書いてあった。


と、どうでもええ事は置いといて、これからどうするかや・・・。そんな事を考えながら歩いていると、前方から山方が歩いてくるのが見えた。山方は俺達を見つけると手を挙げて近付いてきた。


「食事は如何でしたか?」


「美味しかったですよ!ご馳走様でした。」


「それは良かったです。食事制限のある患者さんにはどうしても薄味だったり、カロリーを抑えた料理になりがちで物足りなさを感じる患者さんも多いのですが、そうでない患者さんからはご好評頂いておりまして、食事には特に力を入れております。退院された方の中にはわざわざ食事だけをお求めになられる方もいらっしゃるくらいで・・・。」


少し誇らしげに山方は話した。たしかに、その辺の料理屋より美味しかったし、食堂自体は病院というより、ホテルのビュッフェみたいな感じやったからリピーターになる人がおるんも納得や。


「シャワーを利用されるんでしたら、こちら新館の二階をご利用下さい。旧館の方にもシャワー室はありますけど、タオルやその他備品などは、引き上げてますんで申し訳ありませんけど、お願い致します。二階にエレベーターで上がるとすぐナースステーションがありますんで、そこで一声かけて頂ければ、案内しますんで。それでは私はまだ仕事が残ってますんで失礼致します。」


一方的に喋ると山方は忙しなく姿を消した。ホンマにここで一夜を明かすんやろか・・・。根拠はあらへんけど、なんかこの病院からは離れた方がええ気がするねん。


「車から歩いてきたから、ウチシャワー浴びたいわ。詩音と沙織はどうするん?」


「あたしも浴びたい。」


「そうね。私も同意見よ。」


「ほな決まり!向こうに戻るん面倒やし、このまま行こ!男子はどうするん?」


麻紀が勝手に話を進める。たしかにちょっと体が気持ち悪いし、シャワーは浴びたい。俺は無言のまま心と順を見た。


「俺はどっちでも構へんで。けど、皆入るんやったらその間暇やし、付き合うわ。」


「それがしは反対や!田代館でも風呂入ったせいで、痛い目に遭うたんや。もうあんな目に遭うんはモリモリや!」


モリモリしてどうすんねん!


「しゃあない。順は一人でブラブラしといてくれ。三十分もあれば全員終わるやろ。俺と太一はすぐやし、適当な時間にロビー集合っちゅうことでええか?」


心が仕切るように尋ねた。すると麻紀が、


「ほな、また後で!順ちゃん一人で泣きなや!」


そう言うて、詩音と沙織を促して先にエレベーターに乗って行ってもうた。


「俺らも行くか。ほな、順、俺らは十五分かからへんと思うから、そのくらいしたら、そこのロビーに来てくれ。」


「オッケーや。適当にラブラブしとくわ。」


ラブラブせんでええわ!気持ち悪いねん!と、ツッコミは置いといて、俺と心もエレベーターのボタンを押した。エレベーターは3基ある。二階やし、階段でも良かったんやけど場所がわからへんし、とりあえずエレベーターを使う事にした。


すでに麻紀達の乗った向かって右側のエレベーターは二階から戻ってきてた。しかし、扉が開いたのは左側やった。順に手を振ると俺と心はエレベーターに乗り込んだ・・・。

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