第9話 マリアの必死の説得
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第9話 マリアの必死の説得
目を覚ました、外を見るともう明るくなっている。
「カンナ、もう8時ですよ。そろそろ起きてください」
ドアから院長の声が聞こえた、そうかもう8時か。けっこう寝てたんだな
というか、さっきのももしたしたら夢かもしれないな・・・試してみよう
「〈アクア〉」
私は水の塊を想像しながら唱えた、目の前には30cmくらいの水の塊が空中で止まっている
「こ、これは大きすぎだなぁ、・・・部屋が水浸しになってしまうわ」
今度からこれを使うときには気をつけなきゃな。
さてさて、これが出来たということはあの夢は本物だったということですねぇ~
まぁこの力が使えるようになったからって私の生活が変わるわけでもないし
神術についてはコツコツ地道にやっていけばいいかとのんびり考えていた
さてそろそろ起きますかね、じゃないとちびっ子達に私の分のご飯を食べられかねないからね
「じゃあ、マリアは来週から魔法学校に入学するの?」
朝朝食を済ませた私はのんびりと庭でうたた寝をしていた所にマリアが後ろから急に現れ
急に私に抱きついてきた、マリアの顔は少し涙目だった訳を聞くとなんとマリアは王宮魔法師になるために魔法学校通うように
彼女の父親のアークさんに言われたそうだ。そっかなんか寂しくなるな、学校にいくってことは魔法学校は王都にあるからあんまりこれから会えなくなるのか
「でもなんか急だね~、そんな話は一回も聞いたことがなかったけど・・・」
まあこの前見せてもらった魔法も上級魔法だったらしいからマリアの魔法の腕はかなりのものだとは知っていたけど
親友として少しは教えてくれてもいいものの
そういった私にマリアは私のを見ながら
「あ、いや・・・実は入学に関しては昨日カンナの誕生日パーティーがおわって馬車の中でお父様から聞いたのが初めてで・・・」
「ん?じゃあマリアも自分が魔法学校に入学することを初めて知ったの?」
「はい・・・」
「そっか、じゃあしょうがないよね。知らなかったわけだし今日私にいち早く言ってきてくれた訳だしね」
「・・・あのカンナ?」
私がしょうがないか~と言ったときにマリアが私の方をお願いするような目で見てきた
「何?」
「カンナも一緒に入りませんか?魔法学校に・・・」
とまさかの一緒に行きませんか発言、これは私もびっくりしたね
「私孤児だしね、それに魔法なんて使えないよ私」
そんなことを言うとマリアが
「じゃあ、朝のあの力はなんだったんですか・・・」
ん?何の事をいってるんだろうマリアは。朝か朝は神術しか使ってないはずだし
「朝って?」
「嘘つかないでください、朝孤児院の方から強烈な力を感じたんです。そしてさっきカンナを見たときにその力の集合体がカンナをつつんでいたのも分かりました。」
なんだそれ、力の集合体が私を包んでいた?ってか神術って感知されちゃうものなの?だったら無闇に使えないじゃん
「えっと、マリア?マリアが言う力の集合体って言うのは、その・・・魔法力じゃないんだよ」
「えっ?」
それから私はマリアに昨日の夢の事をマリアに話した、まぁ秘密にしてもいいことはないし
相談する人が一人でもいれば私も心強いしね、マリアは親友だもの
「ね、だから私は魔法力はないから魔法学校には通えないんだよ、ごめんね」
「・・・大丈夫ですよ、カンナあなたの神術はイメージすれば何でもできるんでしたよね」
「ええ」
そう言うとマリアは私の方を再度みてこう言ったのだ
「だったら、神術で魔法力を作り出したらいいんじゃないかしら。そういうのってできないの?」
「えっと」
その手があったーーーーーーと一瞬思ったがすぐにそれはできないと思った
「私は魔法力がどんなのか分からないから作り出せないわ・・・それに魔法学校にいっても私の力がばれたら面倒だしね」
「大丈夫です、実は私のこの力の察知能力は私しか使える人はいないんです」
「でも、私は魔法力を・・・」
と言いかけた所にマリアが右手を私に差し出してきた
「カンナ、私の右手を握って」
言われるがまま私はマリアの右手をにぎった、数秒したらなんだか手のあたりが暖かい感じがしてきた
「カンナ感じてる?これが魔法力よ」
「・・・・・これが」
その力は暖かくとてもいい気持ちがした
「作れる?・・・」
「うん、たぶんだけどやってみるね。〈魔法力生成開始〉」
と私が言うと私の中の神力が減っていくの分かる、そしてその代わりに別のエネルギーが私の中に満始めた
「〈生成終了〉、どうかな?マリア」
私はマリアに成功したか聞いてみる
「ええ、ものすごい魔法力を感じるわ。私の何倍もの魔法力がカンナのなかに満ちてるみたい」
そういえばあの神様は私の中でひとかけらでも魔法力がないと言っただけで作れないとは言ってなかったなぁ
「でも私孤児だし親いないし、さらに今からじゃ入試も終わってるじゃないの」
「そこは大丈夫です、カンナの保護者には私がお父様に頼んでみます。入試も実を言うとないんです」
「入試がない?」
「はい、魔法学校には魔法力がだいたい150位あれば入れるんですよ。それに募集期間も明後日までですし」
「あ、でも授業料が・・・」
「そこも大丈夫です、私がお父様に頼んでいます」
「でも、なんでそんなに」
私は疑問だった、だってなんでそんなにも・・・
「だって、親友と離れたくないんだもん」
そこには歳相応の女の子がいた、そっか・・・マリアもまだ14歳だもんね。私が寂しく感じたようにマリアもまた寂しく感じてたのか
さてどうしようか、マリアは私と一緒に魔法学校に入りたがっているみたいだし髪の色もどうにかなるし、授業料とかいろいろアークさんがしてくれだろうし・・・それに
「いくよ、・・・私も親友と離ればなれは寂しいからね」
その瞬間マリアの瞳がここまでかってくらいまで大きく開かれた
そしてあっというまに手続きもすみアークさんも快く頷いてくれ私はマリアと一緒に王都の魔法学校にいくことになったのだ
まぁ行くのはあと2日後だけどねぇ~
なんか話が急展開過ぎたかな?と思います。すいません