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神さまのお家 廃神社の神さまと神使になった俺の復興計画  作者: 枝豆子


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47/95

47 朧は、覚悟を決めた

 参道には、幾つもの店が並び、人や妖で賑わっている。


 佐久夜たちは、本来の目的である『オモテ』へ戻るため、浅葱の誘導を頼りに【スセリビメ】の奉られる神社へ向かっていった。


「朧、大丈夫か?」


「にゃにも、ないにゃ」


 参道に入ってから、徐々に口数が少なくなっっているにも関わらず、ツンっとそっぽを向いてしまう朧。


「オッチャン、オッチャン!あっちに僕と同じ鬼火っぽいのがいる!!」


「……にゃー」


「……アレは、狐火でございますぞ。可愛らしい耳が特徴でございますぞ」


 朱丸の質問に対して、生返事の朧。それを見兼ねた浅葱が答えると言う流れが、何度も繰り返されていた。


 朱丸が、心配そうな顔をして、気を紛らわそうと頑張っている姿が、佐久夜と京平は、いじらしく思った。


 佐久夜は、そっと朧を抱き上げ、背中を撫でた。


「ハァ、やっぱり猫は良いな」


 佐久夜は、ぐりぐりと朧を撫でまわす。


「にゃにするにゃ!」


 言葉では、拒否を示すも、朧は大人しく佐久夜の胸に抱かれている。


「大丈夫!何とかなるよ!朧だけじゃない、朱丸も浅葱もいる。俺だって、京平だっている。最悪、すぐに帰れなくたって大丈夫!」


「そうだな。俺としては、いろんな妖と友達になりたいし、当分ここにいても問題ないぞ」


 京平も、腕を伸ばし朧の背中を摩った。


「神さまだって、長い間ぼっちだったんだし、俺たちが遅くなっても文句言わないよ。何処かでゆっくり休もうか?」


「やや、俺は、スッカラカンになったでござるから、野宿になるでございますぞ?」


「今更、構わないよ。な、京平」


「そうだな。どこかで、バイト探すか?」


 朧の心が不安定な状態なのが、一番の不安であった。朧も、佐久夜と京平の言葉を理解したらしく、小さくため息を吐いた。


「にゃ~。ガキンチョに心配されてしまうにゃんて…オイラもまだまだだにゃ。フ~ッ!もう、本当に大丈夫にゃ。このまま行くにゃ」


 佐久夜の胸から飛びおりると、朧はスタスタと前を歩き始めた。


「意地っ張りめ、朧センセ待ってよ!」


 京平が、朧を追いかけて行く。佐久夜、朱丸、浅葱は、小さく笑って、二人を追いかけた。


「佐久夜兄ちゃん!アレ見て!」


 朱丸が、前方を指差す。その方向に呆然と立ち尽くす京平と朧がいた。


 その目の前に、面をつけていない女性が立っていた。


 朧は、京平の前で身体を弓形(ゆみなり)にしならせ、全身の毛を逆立てている。


 地面まで真っ直ぐ伸びた白髪を下の方で結い、目尻に乗せた赤いシャドウ、薄い唇に引かれた紅がなんとも神秘的で美しい。女性の両腕には、黒く艶やかなファーのリング。白を基調とした和装に赤と黒のラインが美しい袴姿に女性が、威嚇する朧を嬉しそうに見つめていた。

モチベーションにつながりますので、

楽しんで頂けた方、続きが気になる方おられましたら、

評価、ブックマーク、感想、宜しくお願いします!

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