表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神さまのお家 廃神社の神さまと神使になった俺の復興計画  作者: 枝豆子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/95

42 うっかり者

「この人魂の列は、輪廻の列となり、年月をかけて生前の情報を浄化して行くのですぞ。ただ、『ウラ』はあらゆる欲望が渦巻く世界。稀に欲望に当てられ未練が変貌する魂がございまする。それが、あの様な穢れある魂と成りまする」


 浅葱が、顎をさすりながら、佐久夜たちに説明をする。幼い姿ではあるが、中年くさい仕草だ。


「穢れある魂は、熟成されると輪廻の列から外れ、妖として生まれ変わるのでございますぞ。さぁ、祭りがう始まりますぞ」


 人魂は、膨張していき大きな光りを放ち出した。側に座っていた、青鬼は立ち上がり、鼻息荒く腕を交差させたり、四股を踏んだりと大きな身体をほぐし始めた。


 人魂の列は、あいも変わらず、ただ真っ直ぐに進んでいくが、露店に戻っていた妖たちも青鬼を囲むように、たむろし始めた。


「ほほう、今回は八咫烏(やたがらす)でございますぞ」


大きく膨張した光が、徐々に形を鮮明に表してくる。大きな人間ほどの大きさの三本足の烏。太く艶やかに光る嘴を大きく開けて鳴き叫ぶ。


大地が揺れるほどの鳴き声に、佐久夜と京平は耳を塞いだ。


青鬼と八咫烏(やたがらす)は、睨み合いながら円を描くように回り出した。一色触発。たむろする妖たちから、野次が飛び始めた。


「早く始めろ~!」

「俺が、二人を沈めるぞ!!」


 人魂の列が、二人を避けるように二手に分かれ、大きな円で青鬼と八咫烏(やたがらす)を囲んだ。


 円をとなっている人魂は、赤くなり、列が進み円を抜けると元の色に戻る。円全ての人魂が、赤く染まった瞬間、青鬼と八咫烏(やたがらす)が、円の中央でぶつかり合った。


「生まれたばかりの妖が、最初に受ける洗礼にゃ」

「落札した妖と戦い、負ければ妖気を全て喰われ、地を這う。勝てば、落札者の妖気を半分与えられ、格が上がる。妖同士の力比べのお祭りでございますぞ」

「浅葱どん、妖気を喰われたらどうなるんだ?」


 朱丸が、浅葱の袖をを引き、尋ねた。浅葱は、自身の両腕を開いて、朱丸に言った。


「朱丸さま。俺のようになりますぞ」

「あ!浅葱どん、ムキムキだったけど、お子ちゃまになった!アレか!!」

「はい。朱丸さま、ご明察でございますぞ」


 えっへんと胸を張って正解を喜ぶ朱丸だったが、佐久夜と京平には理解ができなかった。


「なあ?……!!」


 周りが、お祭り騒ぎになっていた事で、気が緩んだ京平が、思わず声を出した瞬間、浅葱が、素早く口を抑え、朧が、京平の首の後ろに飛び蹴りをかました。


「誰だ!競に水を差す奴は!」

「殺されたいのか!文句ある奴は出てこいや!!」


 妖たちが、一斉に殺気立ち、佐久夜たちの方を向いて罵声を浴びせ始めた。京平は、朧の一撃で、気を失ったため、今は浅葱に支えられている。


「嫌だなぁ、旦那さんたち。俺たちも楽しみにしてるんだから、水を差すわけはないでしょうに」

「そうにゃ!変な奴は、向こうに逃げて行ったにゃ」


 最もらしいセリフの浅葱に対して、大根役者の朧。そんなセリフを誰が信じるんだと佐久夜は、思った。ただ、佐久夜も場を収めるために、必死に頭を上下にコクコク何度も頷いて見せるしかなかった。

モチベーションにつながりますので、

楽しんで頂けた方、続きが気になる方おられましたら、

評価、ブックマーク、感想、宜しくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ