表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神さまのお家 廃神社の神さまと神使になった俺の復興計画  作者: 枝豆子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

40/41

40 君の名は

「それって、『オモテ』に一緒に行きたいって事?」

「いかにも」


 天狗は、佐久夜の瞳をしっかり見据え返事をした。


「ダメにゃ!お前に佐久夜は、任せられないにゃ!」

「…朧」


 朧が、天狗に拒否する理由を、佐久夜は改めて知り、朧の思いを嬉しく思った。佐久夜は、胸元に抱いた朧を優しく撫でる。


「朧、大丈夫だよ。天狗さん、朧は、俺たちの事を真剣に守ってくれてるんだ。君を朧が信じられる方法を教えてくれるなら、俺は、構わないと思っているよ」


 天狗は、沈黙のまま考える。


「確かに、俺は、朧さまを喰らおうと試みて、朱丸さまに阻止されました。その後、朧さまには、負傷した身体を治癒していただきましたが、まだ恩を返しておりません。ただ、俺に主従関係を明確にする名を名付けてくだされば、俺は、佐久夜さまの下僕も同然となりますぞ」


「俺が、君に名を与えれば良いって事?…朧、天狗さんの話した事合ってる?」


 朧は、佐久夜の腕の中で、嫌そうな顔をしながらも頷いた。


「天狗に、契約の名付けをすれば、佐久夜を裏切ることはできないにゃ」


「じゃあ、決まりだね。ただ、俺には君を連れて行く方法が解らないから、そこは臨機応変って事で良いかな?」


 天狗は、烏帽子を脱いで傅いた。佐久夜は、すうっと息を吸い込み天狗に言い渡した。


「佐久夜より天狗に浅葱(あさぎ)の名を与える」


「浅葱の名。確かに承りました」


 名付けをすると、天狗の身体が、仄かに光りを帯びて行った。天狗は、自分の身体を包む光りを見て、満足気に微笑んでみせた。


「素晴らしい。名を与えられることで、これ程までに力が湧き出るとは……さすが、神の神使で有られる」


「朧…どういう事?俺、名付けただけだよね」


 朧は、面白くない顔をしたまま、佐久夜の腕から飛び出して、取り敢えず浅葱を蹴飛ばした。


「あはは、朧さま。オイタはいけませんよ。私も、佐久夜さまが仕える神に恥じぬよう精進しますぞ」


「クソ~。やっぱり生意気にゃ。佐久夜、オイラたち妖は、名前なんかないにゃ。名を与えられる事で、オイラたちは、種族としてより、個の存在となるにゃ」


 佐久夜が、首を傾げる側で、京平はぽんっと両手を叩いた。


「わかった!名前があるだけで、妖としての能力が解放され、レベルが上がるわけだ!!」


「レベルって…そんなゲームじゃないんだから」


 どこまでも楽観的な京平に、佐久夜は苦笑いをした。


「佐久夜さま。京平さまの例えは、あながち間違いではございませぬぞ。ただの天狗から、俺は、佐久夜さま、神使さまと契約を交わした浅葱となりました故、妖気も妖力も格段に跳ね上がりましたぞ」


「そ、そうなの?取り敢えず、破壊行動や、攻撃行為はしたらダメだよ」


「承知!」


 あどけない顔で、鼻の短い天狗が、正式に佐久夜の仲間に加わった。


「浅葱どん!よろしくな」


「もちろんですとも、朱丸さま。共に、佐久夜さまを支えましょうぞ」


 楽しそうに朱丸と浅葱は、拳を握り、コツンと手を合わせた。神さまに相談なく、浅葱に名前を与えたが、嬉しそうな二人を見ていると、これも良いかと佐久夜は、思った。


「朧、これからも俺たちをよろしくな」

「もちろんにゃ」


 プイっとそっぽを向く朧を見て、これも通常営業だなと、佐久夜と京平は、お互いに笑った。

モチベーションにつながりますので、

楽しんで頂けた方、続きが気になる方おられましたら、

評価、ブックマーク、感想、宜しくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ